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7.呪われしアルストメリー
2人が揃った時
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最初にこの2人が揃ったのは、あの噴水。
城から逃げ出そうとした私を、なぜか追いかけてきた王子に、急に噴水の中に落とされてからあそこを弄られていた時、エディ王子の行動を止めてくれたのが、ノアだった。
その時は、せいぜい睨み合うくらいだった。
その次に、2人が揃ったのを見たのは、プルメリアの教会。
確かあの時は、エディ王子が私……というより、カサブランカを探してきた時で、急にエディ王子の魔が暴走?したとかで、室内メチャクチャになっていた。
そんなエディ王子を、容赦なく地面に押さえつけていた表情が、とても怖かったのは印象的だった。
極め付けは最後。
エディ王子が鎖で繋がっていた時にもノアは現れた。
私が、エディ王子の鎖を外して欲しいと願った時、ノアは言った。
「正気ですか?あの愚弟は、あなたを犯した男じゃないですか」
と。
私がこの2人の掛け合いを見たのは、この3回だけ。
それでも感じ取ってしまう。
この2人は、互いに憎み合っているのだと。
私は
「兄弟なのに憎み合うなんておかしい」
と言える程、兄弟愛を信じているわけではない。
むしろ、兄弟同士憎しみ合うという事はよくあること……だとも思っている。
ただ、よくある事ではあるけれど、理由は存在する。
その理由故なのだろう。
「おい、答えろ。お前、ノアの事何か知っているんだろう!?」
と、アルフィーが入ったアザレアの体を思いっきり揺さぶっている。
「や、やめろ……!」
アルフィー……というか、アザレアが苦しそうな表情で
「ちょっと!何しているの!」
私は、アザレアに触れるのはできないので、エディ王子の腰部分を掴み、思いっきり引っ張った。
その反動で私は、エディ王子が覆いかぶさる形で地面に倒れてしまった。
「っつ……」
私が痛がる声に、エディ王子は
「だ、大丈夫か!?」
と自我を取り戻してくれ、すぐに起き上がってくれただけでなく、私を立ち上がらせるために手を差し伸べてくれた。
(優しいところもあるもんだ)
私は、エディ王子の手を取りながらお礼を言った。
「カシーの体を傷つけるわけにはいかない。勝手なことをしないでくれ)
「…………」
(何故、怒られないといけないんだ……)
色々納得がいかないと言う気持ちを抑えながら、エディ王子には
「すみませんねぇ……」
と心無い謝罪を、まだどこにいるか分からないカサブランカの心には
(痛い思いをさせてごめんね)
と、心からの謝罪を送った。
それから、ごほんと咳払いをしてから、私はノアの名前をエディ王子に見せつけるように指差した。
(やっぱりこの情報は聞かないと)
「あなたとノアって、どうしてあんなに仲が悪いの?」
その質問をした瞬間、エディ王子のこめかみがまたピクリと反応をした。
地雷だと言うことは分かっていたが、避けて通るべきではないと、何故か強く思った。
城から逃げ出そうとした私を、なぜか追いかけてきた王子に、急に噴水の中に落とされてからあそこを弄られていた時、エディ王子の行動を止めてくれたのが、ノアだった。
その時は、せいぜい睨み合うくらいだった。
その次に、2人が揃ったのを見たのは、プルメリアの教会。
確かあの時は、エディ王子が私……というより、カサブランカを探してきた時で、急にエディ王子の魔が暴走?したとかで、室内メチャクチャになっていた。
そんなエディ王子を、容赦なく地面に押さえつけていた表情が、とても怖かったのは印象的だった。
極め付けは最後。
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「正気ですか?あの愚弟は、あなたを犯した男じゃないですか」
と。
私がこの2人の掛け合いを見たのは、この3回だけ。
それでも感じ取ってしまう。
この2人は、互いに憎み合っているのだと。
私は
「兄弟なのに憎み合うなんておかしい」
と言える程、兄弟愛を信じているわけではない。
むしろ、兄弟同士憎しみ合うという事はよくあること……だとも思っている。
ただ、よくある事ではあるけれど、理由は存在する。
その理由故なのだろう。
「おい、答えろ。お前、ノアの事何か知っているんだろう!?」
と、アルフィーが入ったアザレアの体を思いっきり揺さぶっている。
「や、やめろ……!」
アルフィー……というか、アザレアが苦しそうな表情で
「ちょっと!何しているの!」
私は、アザレアに触れるのはできないので、エディ王子の腰部分を掴み、思いっきり引っ張った。
その反動で私は、エディ王子が覆いかぶさる形で地面に倒れてしまった。
「っつ……」
私が痛がる声に、エディ王子は
「だ、大丈夫か!?」
と自我を取り戻してくれ、すぐに起き上がってくれただけでなく、私を立ち上がらせるために手を差し伸べてくれた。
(優しいところもあるもんだ)
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「カシーの体を傷つけるわけにはいかない。勝手なことをしないでくれ)
「…………」
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それから、ごほんと咳払いをしてから、私はノアの名前をエディ王子に見せつけるように指差した。
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