269 / 455
7.呪われしアルストメリー
今すぐ……カシーから出て行け……!
しおりを挟む
「お前は……本当にカシーじゃない……のか?」
「そうそう!うん!」
私は、大袈裟に手振り身振り首振りをした。
頭を思いっきり振りすぎて、車酔いっぽい症状に一瞬なった。
「………………俺のカシーは、そんな下品なことをしない」
(……ん?)
俺のカシーという言葉に、下品というフレーズ。
こんな状況じゃなければ最低2つは突っ込んだが、この際あえてスルーすることにしてやる。
「それに……」
エディ王子はツカツカと早足で私にまた近づいてくると
「っ!?」
首筋にまた、思いっきりキスをしてきた。
「~~~~~~っ!!??」
私が、またもや想定外のエディ王子の行動に手足をジタバタさせていると
「俺のカシーは……もっと可愛らしい反応をしていた……」
(……んんっ!?)
反応という言葉がいちいち生々しい。
30代童貞&喪女では絶対に選ばないチョイス。
16歳で経験を持ってしまうと、こういうことを言ってしまうのかと、関心すらしてしまった。
が。
すぐに、そんな呑気なことを考えている場合じゃなくなった。
「貴様……何者だ……!?」
(ひええええええ!!!!)
エディ王子は、すごい魔力の持ち主。
自然を司る魔人。
そんな人間が、手1つ自由になれば……どうなるか……想像できないはずはなかった。
「今すぐ……カシーから出て行け……!」
無茶苦茶な話の流れで、どうにかカサブランカ以外の人間がカサブランカの体を乗っ取っている事実に気づいてくれた微かな喜びと同時に、ギラギラと、エディ王子の手のひらの上で蠢いている炎の玉が、今にも自分の顔に押し付けられそう……という恐怖に、私は板挟みになっていた。
「そうそう!うん!」
私は、大袈裟に手振り身振り首振りをした。
頭を思いっきり振りすぎて、車酔いっぽい症状に一瞬なった。
「………………俺のカシーは、そんな下品なことをしない」
(……ん?)
俺のカシーという言葉に、下品というフレーズ。
こんな状況じゃなければ最低2つは突っ込んだが、この際あえてスルーすることにしてやる。
「それに……」
エディ王子はツカツカと早足で私にまた近づいてくると
「っ!?」
首筋にまた、思いっきりキスをしてきた。
「~~~~~~っ!!??」
私が、またもや想定外のエディ王子の行動に手足をジタバタさせていると
「俺のカシーは……もっと可愛らしい反応をしていた……」
(……んんっ!?)
反応という言葉がいちいち生々しい。
30代童貞&喪女では絶対に選ばないチョイス。
16歳で経験を持ってしまうと、こういうことを言ってしまうのかと、関心すらしてしまった。
が。
すぐに、そんな呑気なことを考えている場合じゃなくなった。
「貴様……何者だ……!?」
(ひええええええ!!!!)
エディ王子は、すごい魔力の持ち主。
自然を司る魔人。
そんな人間が、手1つ自由になれば……どうなるか……想像できないはずはなかった。
「今すぐ……カシーから出て行け……!」
無茶苦茶な話の流れで、どうにかカサブランカ以外の人間がカサブランカの体を乗っ取っている事実に気づいてくれた微かな喜びと同時に、ギラギラと、エディ王子の手のひらの上で蠢いている炎の玉が、今にも自分の顔に押し付けられそう……という恐怖に、私は板挟みになっていた。
0
お気に入りに追加
570
あなたにおすすめの小説
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

転生したら、6人の最強旦那様に溺愛されてます!?~6人の愛が重すぎて困ってます!~
月
恋愛
ある日、女子高生だった白川凛(しらかわりん)
は学校の帰り道、バイトに遅刻しそうになったのでスピードを上げすぎ、そのまま階段から落ちて死亡した。
しかし、目が覚めるとそこは異世界だった!?
(もしかして、私、転生してる!!?)
そして、なんと凛が転生した世界は女性が少なく、一妻多夫制だった!!!
そんな世界に転生した凛と、将来の旦那様は一体誰!?

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

Hしてレベルアップ ~可愛い女の子とHして強くなれるなんて、この世は最高じゃないか~
トモ治太郎
ファンタジー
孤児院で育った少年ユキャール、この孤児院では15歳になると1人立ちしなければいけない。
旅立ちの朝に初めて夢精したユキャール。それが原因なのか『異性性交』と言うスキルを得る。『相手に精子を与えることでより多くの経験値を得る。』女性経験のないユキャールはまだこのスキルのすごさを知らなかった。
この日の為に準備してきたユキャール。しかし旅立つ直前、一緒に育った少女スピカが一緒にいくと言い出す。本来ならおいしい場面だが、スピカは何も準備していないので俺の負担は最初から2倍増だ。
こんな感じで2人で旅立ち、共に戦い、時にはHして強くなっていくお話しです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる