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7.呪われしアルストメリー
あなたが本当に知りたい答えを知っているのは、私ではないのです
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「あなたは……この仕組みが愚かだと笑いますか?」
カサブランカが、自嘲気味に笑った。
てっきり、もっと私の煽りに乗ってくるものだと思っていたから、少しだけ肩透かしを食らった気分だった。
「いや……愚か……というか……そう言うことを言いたいんじゃなくて……」
「では、あなたは、一体私から何を聞きたいのですか?」
カサブランカが、私に対して苛立っていることが、伝わってくる。
(聞きたいこと?そんなもの決まってる)
「あなたは一体何がしたいの?」
何がしたくて、私をカサブランカの体に入れたのか。
そして今、カサブランカは何をしているのか。
「私は、あなたのせいで、この世界のよく分からない伽の習慣に巻き込まれて散々な思いをしてるの!」
(ただ、初エッチの相手がものすごいイケメンというところだけは、メリットだったかも……と思ったことは、内緒にしておこう)
「この世界の仕組みが愚かだとかそんなこと、急に言われても困ることだらけだって……どうして考えてくれなかったのかな?それとも、考えられなくなるくらい……頭麻痺しちゃってた?」
我ながら酷い言葉を使っている自覚は、ある。
けれども。
「誰も助けてくれない。助けてくれるかもって信じそうになったノアも、結局何かを隠してるらしいから信じられない」
エディ王子は……論外だとしても、プルメリアですら肝心なことを言わない。
もう、私自身が誰を信じて良いか分からない状態になっていた。
だから、元凶を責めてしまう方が、ずっと楽だと私は思うようになっていた。
「あなた達は、私が読んでた小説の登場人物だった。あの世界は、小説の内容だったはず。私は、小説の中に生まれ変わったわけではないの?」
そう。これこそ、最も聞きたかった。
私が生まれかわった世界は、どこなのか、という事実。
まずは、そこからでもいい。
「わかりました……その内容であれば、私でもお話ができます」
「その内容であれば……?」
カサブランカがようやく言葉を返してくれたと思ったら、またごまかすようなことを言ってきた。
「その内容であればってことは……隠す内容がまだあるってこと」
「いいえ、隠しているわけではありません」
「え?」
「大変申し訳ないのですが……あなたが本当に知りたい答えを知っているのは、私ではないのです」
「……何言って……」
(だって、この人はカサブランカではないか)
「私は、確かにカサブランカの魂でもあります」
(ほら、やっぱりカサブランカ本人じゃないか)
「ですが……私は……カサブランカの前世としての記憶の方が、強いのです」
「前世……?」
「申し遅れました。私はカサブランカの魂の欠片でもあると同時に……かつての時と空間を司る魔人、ステラでもあるのです」
カサブランカが、自嘲気味に笑った。
てっきり、もっと私の煽りに乗ってくるものだと思っていたから、少しだけ肩透かしを食らった気分だった。
「いや……愚か……というか……そう言うことを言いたいんじゃなくて……」
「では、あなたは、一体私から何を聞きたいのですか?」
カサブランカが、私に対して苛立っていることが、伝わってくる。
(聞きたいこと?そんなもの決まってる)
「あなたは一体何がしたいの?」
何がしたくて、私をカサブランカの体に入れたのか。
そして今、カサブランカは何をしているのか。
「私は、あなたのせいで、この世界のよく分からない伽の習慣に巻き込まれて散々な思いをしてるの!」
(ただ、初エッチの相手がものすごいイケメンというところだけは、メリットだったかも……と思ったことは、内緒にしておこう)
「この世界の仕組みが愚かだとかそんなこと、急に言われても困ることだらけだって……どうして考えてくれなかったのかな?それとも、考えられなくなるくらい……頭麻痺しちゃってた?」
我ながら酷い言葉を使っている自覚は、ある。
けれども。
「誰も助けてくれない。助けてくれるかもって信じそうになったノアも、結局何かを隠してるらしいから信じられない」
エディ王子は……論外だとしても、プルメリアですら肝心なことを言わない。
もう、私自身が誰を信じて良いか分からない状態になっていた。
だから、元凶を責めてしまう方が、ずっと楽だと私は思うようになっていた。
「あなた達は、私が読んでた小説の登場人物だった。あの世界は、小説の内容だったはず。私は、小説の中に生まれ変わったわけではないの?」
そう。これこそ、最も聞きたかった。
私が生まれかわった世界は、どこなのか、という事実。
まずは、そこからでもいい。
「わかりました……その内容であれば、私でもお話ができます」
「その内容であれば……?」
カサブランカがようやく言葉を返してくれたと思ったら、またごまかすようなことを言ってきた。
「その内容であればってことは……隠す内容がまだあるってこと」
「いいえ、隠しているわけではありません」
「え?」
「大変申し訳ないのですが……あなたが本当に知りたい答えを知っているのは、私ではないのです」
「……何言って……」
(だって、この人はカサブランカではないか)
「私は、確かにカサブランカの魂でもあります」
(ほら、やっぱりカサブランカ本人じゃないか)
「ですが……私は……カサブランカの前世としての記憶の方が、強いのです」
「前世……?」
「申し遅れました。私はカサブランカの魂の欠片でもあると同時に……かつての時と空間を司る魔人、ステラでもあるのです」
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