【R18】処女だったのに、異世界転生したら俺様王子の伽の相手として調教されていました

桜葉詩織

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7.呪われしアルストメリー

心がないセックスを、国のために受け入れ続ける女って……馬鹿みたいじゃない?

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「残したくない情報……ねえ……」

私がカサブランカの体の中に入って考えたことは、カサブランカの脳に残るだろう。
だから、私が真実を知ろうとすると、頭痛が起きるようにした……。
なるほど。この頭痛がする目的だけは、理解できた気がする。
たぶん。
でも、それならば、初めから別人の魂を入れるという、まどろっこしいことをしない方が良かったんじゃないか……?
それこそ、体を抜け殻の状態にしておく方が、よっぽど安全だったはずだ。
エッチが好きそうな女の魂を、わざわざ選んでカサブランカは自分の体に入れるよりも、よっぽど。

よし、別の観点から攻めてみよう。
カサブランカから、得られる情報はどんな情報でも欲しい。
でも、別に私はカサブランカを追い詰めたいわけではない。
ただ、自分がこれからどうすれば、ちゃんと無事でいられるかが知りたいだけなのだから。

「王子との伽は……私をカサブランカの体に入れたことと、何か関係あるの?」
「それ……は……」

カサブランカの様子が、また変わった。
図星をついた時の動揺だろう。
カサブランカは、見た目の高貴さに反して、体だけじゃなくて心も素直なんだな……と思った。
エディ王子は素直じゃない……とか言っていたが、こんなにわかりやすいのも珍しい。

「王子とのエッチは、いくらエッチに興味がある人でも、結構大変だと思うけど……?」
「そ、そういうものなのですか……」
「あれじゃあ、辛くなって逃げ出したくなるのも分かる分かる」

私は、あえてカサブランカの境遇に同情してみせた。
それからすぐ

「カサブランカは、王子とのエッチが嫌だから、私に押し付けて逃げたんじゃないの?」

と、嫌味っぽくぶつけてみた。

「そんなことは……」
「いーや、そんなことあるね。私だったら1日で耐えられないもん」
「私は……王子との……伽が嫌だということは……」
「本当に?」
「…………それは…………」

目を泳がせながら、言葉を考えているカサブランカに、私は畳み掛けて聞いた。
言葉を考えるということは、嘘をつきたいと思っている可能性も高いから。
だから、考えるゆとりを与えないように、もう少し言葉の攻撃を続けてみた。

「あなたはさ、自分の立場がエディ王子より低いと思ってるのかもしれないけど、明らかにあなたの方が立場は上じゃない?」
「何をおっしゃってるのか、意味がわかりませんが……?」
「だって、あなたが毎晩エディ王子とセックスしなかったらさ……エディ王子もこの国の人も、みんな痛い目に遭うじゃない。嫌なら嫌って、ちゃんと拒否すれば良かったのに」
「それは、できないのです」

カサブランカは即答した。
よし。
作戦通り。

「ふーん……。私は嫌だと思ったよ。王子とのセックス。例えカサブランカの体が王子様仕様に開発されていたとしても。だって、心が無いんだもん」

私は、よく読むTL小説の一文をさらうように言ってみた。

「心がないセックスを、国のために受け入れ続ける女って……馬鹿みたいじゃない?あなたは、そんな馬鹿みたいなことを、あんな馬鹿な王子のためにし続けてきた、かわいそうな女の子。私はそう思うけど」

私の言葉に、カサブランカがどう思ったのか。
それは一目瞭然だった。
今度は目に怒りが宿っていた。

誰に対しての怒り?
何に対しての怒り?

……どちらでもいい。
怒りの感情こそ、相手の本心を曝け出させるトリガーになるのだから。
私は、あともう一押しどこから攻めようかを考えた。
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