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6.想定外だった彼の想い
すっぽんぽんでの初対面
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「あ……あれ?」
気がつけば、白、ピンク、水色など、パステルカラーの水彩絵具を混ぜたような色彩の空間に、私は立たされていた。
地面も天井も壁もない。
でも不思議なことに、私の足の裏は、固くて冷たい、大理石で作られたような板の上に立っているような感覚がした。
そして私の声は……確かに私が知っている、私としての声だった。
「何ここ……」
何気なく私の体を見てみると……。
「きゃっ!!」
一面の肌色に、中心部分に黒黒とした毛のジャングル。
一言で言えば……すっぽんぽん状態だった。
「え、なんで!なんで!?」
私は、ここで思い出した。
今の私は……確かに私の姿。
日本人として生まれて、TL小説大好きな処女で喪女。
だけどついさっきまでは……違う人物として確かに生きていたはずだった。
髪は透き通る金髪で、顔はハリウッドスターよりもずっと綺麗。おっぱいはメロン並み、それでいてウエストは今の私の太ももの細さしかないような絶世の美女の体の中に入って……それでそれで……。
「うわーきゃー!!」
イケメンとすっごい激しいセックスをしちゃってた。
それはもう、TL小説で読んで妄想していた以上の、まさに犯されるという言葉に相応しいセックス。
「一体どうなってたんだ……?」
今までのは……夢だったんだろうか?
今までも、妄想しすぎて夢でエッチなシーンが出てきたことはあったので、そうだとしても不思議ではない。
(美女になってイケメンとエッチしまくるって……我ながら良い夢を見たな……それにしても妙にリアルだけれども)
例えば、股のあたりが。
妙に痛痒いし、今でも何か硬くて太いものが入っている感覚が残っている。
生理用品のタンポンを突っ込んだことはあったけど、そんなのは、入っていないも同然だと思った。
そこで私はまた思い出した。
この姿の私は、病院に入院をしていたはずではないだろうか?
それで確か……急に苦しくなって……?
ということは……。
「今までのは全部……夢だったのだろうか」
この姿の私は死んだ、と思っていたのも。
読んでいた小説の悪役令嬢として目が覚めたのも。
その登場人物のヒーローと激しいエッチをしたことも。
全部全部、私が作り出した妄想だというのか?
(だとすると……我ながらセックスへの欲望が凄すぎないか?)
思わず笑ってしまった。大声で。
その時だった。
ぱあっと光がどこからか現れた。
「なっ、何……?」
見ると、光の穴のようなものが見えた。
私の体は、吸い寄せられるようにその光に向かって歩き出した。
全てを歓迎するような光。
私の欲望も虚しさも、何もかもを浄化してくれそうな光だと思った。
その光の穴に近づき、手を伸ばした時だった。
「行かないで」
私の肩を誰かが掴んだ。
振り返って、私は驚いた。
「お願いします。貴女こそが、私たちのアルストメリーを救う最後の鍵なのです」
そう悲しげな目をして私に訴えかけてくるのは、1万年に1人の美女というキャッチフレーズすらついてもおかしくない程の、完璧すぎる外見を持っている女性。
私が読んでいたTL小説の悪役令嬢にして、私は先ほどまで入っていたはずの肉体……カサブランカ嬢だった。
彼女もまた、すっぽんぽんだった。
気がつけば、白、ピンク、水色など、パステルカラーの水彩絵具を混ぜたような色彩の空間に、私は立たされていた。
地面も天井も壁もない。
でも不思議なことに、私の足の裏は、固くて冷たい、大理石で作られたような板の上に立っているような感覚がした。
そして私の声は……確かに私が知っている、私としての声だった。
「何ここ……」
何気なく私の体を見てみると……。
「きゃっ!!」
一面の肌色に、中心部分に黒黒とした毛のジャングル。
一言で言えば……すっぽんぽん状態だった。
「え、なんで!なんで!?」
私は、ここで思い出した。
今の私は……確かに私の姿。
日本人として生まれて、TL小説大好きな処女で喪女。
だけどついさっきまでは……違う人物として確かに生きていたはずだった。
髪は透き通る金髪で、顔はハリウッドスターよりもずっと綺麗。おっぱいはメロン並み、それでいてウエストは今の私の太ももの細さしかないような絶世の美女の体の中に入って……それでそれで……。
「うわーきゃー!!」
イケメンとすっごい激しいセックスをしちゃってた。
それはもう、TL小説で読んで妄想していた以上の、まさに犯されるという言葉に相応しいセックス。
「一体どうなってたんだ……?」
今までのは……夢だったんだろうか?
今までも、妄想しすぎて夢でエッチなシーンが出てきたことはあったので、そうだとしても不思議ではない。
(美女になってイケメンとエッチしまくるって……我ながら良い夢を見たな……それにしても妙にリアルだけれども)
例えば、股のあたりが。
妙に痛痒いし、今でも何か硬くて太いものが入っている感覚が残っている。
生理用品のタンポンを突っ込んだことはあったけど、そんなのは、入っていないも同然だと思った。
そこで私はまた思い出した。
この姿の私は、病院に入院をしていたはずではないだろうか?
それで確か……急に苦しくなって……?
ということは……。
「今までのは全部……夢だったのだろうか」
この姿の私は死んだ、と思っていたのも。
読んでいた小説の悪役令嬢として目が覚めたのも。
その登場人物のヒーローと激しいエッチをしたことも。
全部全部、私が作り出した妄想だというのか?
(だとすると……我ながらセックスへの欲望が凄すぎないか?)
思わず笑ってしまった。大声で。
その時だった。
ぱあっと光がどこからか現れた。
「なっ、何……?」
見ると、光の穴のようなものが見えた。
私の体は、吸い寄せられるようにその光に向かって歩き出した。
全てを歓迎するような光。
私の欲望も虚しさも、何もかもを浄化してくれそうな光だと思った。
その光の穴に近づき、手を伸ばした時だった。
「行かないで」
私の肩を誰かが掴んだ。
振り返って、私は驚いた。
「お願いします。貴女こそが、私たちのアルストメリーを救う最後の鍵なのです」
そう悲しげな目をして私に訴えかけてくるのは、1万年に1人の美女というキャッチフレーズすらついてもおかしくない程の、完璧すぎる外見を持っている女性。
私が読んでいたTL小説の悪役令嬢にして、私は先ほどまで入っていたはずの肉体……カサブランカ嬢だった。
彼女もまた、すっぽんぽんだった。
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