127 / 455
5.私の本当のミッション
この人は……信じてもいいのかも……?
しおりを挟む
「そもそも。仮に、仮にです。カサブランカが、本当に記憶を自分で消した……と仮定します」
「事実ですけどね」
「待て。一度全部話させて」
「わかりました。では、どうぞ……」
「どうも」
そして私は、こほん、と1つ咳払いをしてから、話を続けた。
「……そもそも、カサブランカとノアさんは……どうやってコンタクト取ってたんですか?……伽の時間はさすがに無理だとしても……」
王子との伽の時間以外は、カサブランカの記憶は確かにあまり……ない。
消す、としたらこの辺り……だろうか。
「カサブランカの部屋には、あまりメイドはいない印象を受けました。そして私の中に、昼間のカサブランカの記憶はほとんどないに等しいから……この昼間の時間に、カサブランカと部屋で会ってた……で、合ってます?」
「当たらずとも、遠からず……と言ったところですね」
なんだ、その微妙な言い回し。
引っかかるなぁ……。
「そんな怖い顔をしないでください。ほとんど正解ということですよ」
「じゃあ違うところはどこですか」
「その部分は、この話にはあまり重要じゃないので省略しましょう」
「だったら、妙な言い回しをしないでください。普通に正解って言えばいいじゃないですか」
「完全な正解ではないのに、嘘はつけないですから」
……そんな微妙なところでも、嘘をつきたくないと言うノア。
残っているだけの記憶を見る限り、ノアは……役目でカサブランカの体を弄ってはいるが……カサブランカへの対応には、誠実さを感じる。
(この人は……信じてもいいのかも……?)
「事実ですけどね」
「待て。一度全部話させて」
「わかりました。では、どうぞ……」
「どうも」
そして私は、こほん、と1つ咳払いをしてから、話を続けた。
「……そもそも、カサブランカとノアさんは……どうやってコンタクト取ってたんですか?……伽の時間はさすがに無理だとしても……」
王子との伽の時間以外は、カサブランカの記憶は確かにあまり……ない。
消す、としたらこの辺り……だろうか。
「カサブランカの部屋には、あまりメイドはいない印象を受けました。そして私の中に、昼間のカサブランカの記憶はほとんどないに等しいから……この昼間の時間に、カサブランカと部屋で会ってた……で、合ってます?」
「当たらずとも、遠からず……と言ったところですね」
なんだ、その微妙な言い回し。
引っかかるなぁ……。
「そんな怖い顔をしないでください。ほとんど正解ということですよ」
「じゃあ違うところはどこですか」
「その部分は、この話にはあまり重要じゃないので省略しましょう」
「だったら、妙な言い回しをしないでください。普通に正解って言えばいいじゃないですか」
「完全な正解ではないのに、嘘はつけないですから」
……そんな微妙なところでも、嘘をつきたくないと言うノア。
残っているだけの記憶を見る限り、ノアは……役目でカサブランカの体を弄ってはいるが……カサブランカへの対応には、誠実さを感じる。
(この人は……信じてもいいのかも……?)
0
お気に入りに追加
570
あなたにおすすめの小説
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

Hしてレベルアップ ~可愛い女の子とHして強くなれるなんて、この世は最高じゃないか~
トモ治太郎
ファンタジー
孤児院で育った少年ユキャール、この孤児院では15歳になると1人立ちしなければいけない。
旅立ちの朝に初めて夢精したユキャール。それが原因なのか『異性性交』と言うスキルを得る。『相手に精子を与えることでより多くの経験値を得る。』女性経験のないユキャールはまだこのスキルのすごさを知らなかった。
この日の為に準備してきたユキャール。しかし旅立つ直前、一緒に育った少女スピカが一緒にいくと言い出す。本来ならおいしい場面だが、スピカは何も準備していないので俺の負担は最初から2倍増だ。
こんな感じで2人で旅立ち、共に戦い、時にはHして強くなっていくお話しです。

転生したら、6人の最強旦那様に溺愛されてます!?~6人の愛が重すぎて困ってます!~
月
恋愛
ある日、女子高生だった白川凛(しらかわりん)
は学校の帰り道、バイトに遅刻しそうになったのでスピードを上げすぎ、そのまま階段から落ちて死亡した。
しかし、目が覚めるとそこは異世界だった!?
(もしかして、私、転生してる!!?)
そして、なんと凛が転生した世界は女性が少なく、一妻多夫制だった!!!
そんな世界に転生した凛と、将来の旦那様は一体誰!?
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

女性の少ない異世界に生まれ変わったら
Azuki
恋愛
高校に登校している途中、道路に飛び出した子供を助ける形でトラックに轢かれてそのまま意識を失った私。
目を覚ますと、私はベッドに寝ていて、目の前にも周りにもイケメン、イケメン、イケメンだらけーーー!?
なんと私は幼女に生まれ変わっており、しかもお嬢様だった!!
ーーやった〜!勝ち組人生来た〜〜〜!!!
そう、心の中で思いっきり歓喜していた私だけど、この世界はとんでもない世界で・・・!?
これは、女性が圧倒的に少ない異世界に転生した私が、家族や周りから溺愛されながら様々な問題を解決して、更に溺愛されていく物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる