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4.王子の葛藤
実地訓練 ※
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それから、気がついた。
ゴードンだけではない。
メイドも、ゴードン以外の城の人間達も、俺の事を王子として扱うものの、俺の言葉を、命令を基本的には聞かない。
城中の人間は、俺のことを「王としての業務を代理でこなすため」の代わりとして扱っているのが……見えるようになってしまった。
この城の中に、俺の味方はいない。
四面楚歌状態。
俺の意思による、俺のための情報収集が一切できない状態が続いた。
そんな状態の中で、どう足掻こうかと考えていう内に、とうとう俺の準備というのも始まった。
「何だ、この女は」
ある夜のこと。
ゴードンと複数のメイドが突然寝所に入ってきた。
むわっと、正妃と同じような鼻につく人工的な香りと共に、体の線がくっきり見える衣装に身を包んだ、得体の知れない女がいた。
「お待たせいたしました」
とゴードンは言った。
「何が……だ?」
「本日より、儀式の準備をさせていただきます」
それは、伽の初日から失敗がないように。
ゴードンが用意したという、専門の女からの手解きを受けるというもの。
どのようにすれば、女の中に自分の肉棒が入るのか。
どうすれば、女が快感を得て、男の精を絞り出すことができるのかを、女が慣れた手つきで俺に仕込んでいく。
俺の肉棒が、その女の口に含まれた時は、すぐに出たくて仕方がなかったのに、体が言うことを聞いてくれなかった。
気持ち悪いと心が叫び、気持ちが良いと体が叫ぶ。
この時に、女の乳首の舐め方、性器の濡らし方を覚えさせられた。
毎晩毎晩、事が始まってしまえば意識が飛んだかのように女を貪ることに夢中になり、事が終わった途端に自分の獣のよううな行為に絶望した。
それを繰り返す内に、ゴードンが言った「ノアのカサブランカへの準備」の意味にも気づいた。
もしノアが、これと同じことをカシーにしているかと思うと……。
想像しただけで、今すぐノアに剣を突き刺し、目をえぐり、脳を破壊してやりたいと、思った。
でも同時に、俺は怯えていた。その日が来ることを。
カシーにキスをしようとして拒絶をされた。
この行為は、あれよりずっと酷く生々しい。
俺がする行為を、カシーは一体どんな目で、どんな思いで見るのだろうか。
それに俺は、耐えられるのだろうか、と。
ゴードンだけではない。
メイドも、ゴードン以外の城の人間達も、俺の事を王子として扱うものの、俺の言葉を、命令を基本的には聞かない。
城中の人間は、俺のことを「王としての業務を代理でこなすため」の代わりとして扱っているのが……見えるようになってしまった。
この城の中に、俺の味方はいない。
四面楚歌状態。
俺の意思による、俺のための情報収集が一切できない状態が続いた。
そんな状態の中で、どう足掻こうかと考えていう内に、とうとう俺の準備というのも始まった。
「何だ、この女は」
ある夜のこと。
ゴードンと複数のメイドが突然寝所に入ってきた。
むわっと、正妃と同じような鼻につく人工的な香りと共に、体の線がくっきり見える衣装に身を包んだ、得体の知れない女がいた。
「お待たせいたしました」
とゴードンは言った。
「何が……だ?」
「本日より、儀式の準備をさせていただきます」
それは、伽の初日から失敗がないように。
ゴードンが用意したという、専門の女からの手解きを受けるというもの。
どのようにすれば、女の中に自分の肉棒が入るのか。
どうすれば、女が快感を得て、男の精を絞り出すことができるのかを、女が慣れた手つきで俺に仕込んでいく。
俺の肉棒が、その女の口に含まれた時は、すぐに出たくて仕方がなかったのに、体が言うことを聞いてくれなかった。
気持ち悪いと心が叫び、気持ちが良いと体が叫ぶ。
この時に、女の乳首の舐め方、性器の濡らし方を覚えさせられた。
毎晩毎晩、事が始まってしまえば意識が飛んだかのように女を貪ることに夢中になり、事が終わった途端に自分の獣のよううな行為に絶望した。
それを繰り返す内に、ゴードンが言った「ノアのカサブランカへの準備」の意味にも気づいた。
もしノアが、これと同じことをカシーにしているかと思うと……。
想像しただけで、今すぐノアに剣を突き刺し、目をえぐり、脳を破壊してやりたいと、思った。
でも同時に、俺は怯えていた。その日が来ることを。
カシーにキスをしようとして拒絶をされた。
この行為は、あれよりずっと酷く生々しい。
俺がする行為を、カシーは一体どんな目で、どんな思いで見るのだろうか。
それに俺は、耐えられるのだろうか、と。
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