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4.王子の葛藤
魔力を高める術
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「お前には、強い魔力がある。今、この国の王である私より、その力は強大だ。だが、魔力はただ使うだけであれば体の外に出ていくだけになってしまう。……それは、知っているな?」
「……魔力を補完するために、食事が重要だ……ということは知っています」
だから、子供の頃から好き嫌いは許されなかった。
無理やり口に突っ込まれた苦手な食べ物は数知れず。
最近は、ようやく我慢して真顔でそれらを食べられるようにはなったが。
俺が学んだ事はこうだ。
まず、魔力は身体中に蓄積されているということ。
筋肉、骨だけでなく、血液、体液、髪の毛1本、指の爪の先まで隅から隅まで。
魔力を蓄積する器は、生まれた時から決められており、使えば使うほど消耗する。
失った魔力は食事で得るエネルギーで元に戻すことはできるが、それ以上は受け止める容量に変化がないため、魔力を増やすことができない。
これが、俺が学んだ魔力と人体の関連性だ。
ところが王は、俺が知っている常識を、あっさり否定した。
「魔力は……育てることができる」
「それは、体外受精と関係があるのですか?」
「ここからずっと遠い、東の方にある国の話だ。魔力を高めるという術があると、聞いたことはあるか?」
「……いいえ……」
東の国の事は、せいぜい豆知識レベルのことしか聞いたことがないし、どんな食べ物が名物か……くらいしか覚えていなかった。
「その国が着目したのは、体内にある気だ」
「気……とは?」
「……魂と言っても良いかもしれんな。はっきりとはわからんが……」
「その魂が、一体なんだと言うのですか?」
「その国では、男女の魂の交わりによって魂を高め、力を蓄えるという術を開発した」
「男女の魂の交わり……?」
俺が聞くと、父親は俺の性器を指差しながら
「性的接触……つまりセックスをすることだ」
「……魔力を補完するために、食事が重要だ……ということは知っています」
だから、子供の頃から好き嫌いは許されなかった。
無理やり口に突っ込まれた苦手な食べ物は数知れず。
最近は、ようやく我慢して真顔でそれらを食べられるようにはなったが。
俺が学んだ事はこうだ。
まず、魔力は身体中に蓄積されているということ。
筋肉、骨だけでなく、血液、体液、髪の毛1本、指の爪の先まで隅から隅まで。
魔力を蓄積する器は、生まれた時から決められており、使えば使うほど消耗する。
失った魔力は食事で得るエネルギーで元に戻すことはできるが、それ以上は受け止める容量に変化がないため、魔力を増やすことができない。
これが、俺が学んだ魔力と人体の関連性だ。
ところが王は、俺が知っている常識を、あっさり否定した。
「魔力は……育てることができる」
「それは、体外受精と関係があるのですか?」
「ここからずっと遠い、東の方にある国の話だ。魔力を高めるという術があると、聞いたことはあるか?」
「……いいえ……」
東の国の事は、せいぜい豆知識レベルのことしか聞いたことがないし、どんな食べ物が名物か……くらいしか覚えていなかった。
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「気……とは?」
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「その魂が、一体なんだと言うのですか?」
「その国では、男女の魂の交わりによって魂を高め、力を蓄えるという術を開発した」
「男女の魂の交わり……?」
俺が聞くと、父親は俺の性器を指差しながら
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