2 / 7
(2)
しおりを挟む視察に出かける前に休んだ林の奥にある小川のほとりにて。
私は足首をひねってしまったので、水で冷やしたのだが――。
私の脚の水滴を布で拭ってくれた後から、シルヴァの様子がおかしくなってしまった。
「あ、お兄ちゃん……そんなっ……あっ……!」
足先に口づけられた後、スカートの下に隠れていた太腿を彼の唇が這い始める。
「あっ……やっ……んっ……」
「リモーネ……」
肌の柔らかくて敏感な部分を吸われ、びくんびくんと身体が跳ねた。身体が火照って、子宮がきゅうっと締まるのが分かる。じわじわ下着が濡れていくのが自分でも分かり、まるで自身の身体ではないように感じてしまった。
「は……んんっ……お兄……っあっ……」
「リモーネ……俺の……」
(俺の……? )
「ひゃんっ……」
続きが気になったが、それ以上は考えることが出来なくなった。
脚の付け根から、下着の割れ目に、彼の唇が移る。
そのまま布越しに、彼が私の膨らんでしまった芽を食む。
くにくにと唇を動かされ、身体がびくびくと跳ねた。
「あっ、あっ、んんっ――ダメ、お兄ちゃ……!」
青空から自身の脚の間へと視線を移すと、シルヴァの銀色の短い髪が見えて、羞恥が走る。
彼の頭を退けようと、両手を伸ばしてみたが、動きが止むことはなかった。
執拗に芽をこりこりと食まれ、伸ばされ吸われる。
「ふ……ぅっ……あっ、やんっ……」
次第に頭の中が白んできた。ぞくっぞくっと鳥肌が立つような感覚が走る。
(あ、この感じは……)
「あ、シルヴァ……ダメっ……あ、あ、ああっ――!」
全身がびくびくと震えて、身体を風が吹き抜けるような感覚が走った。
「は……ぅ……」
全力疾走をした時のように、呼吸が荒くなる。
下着がぐちゃぐちゃに濡れてしまうのが分かって、恥ずかしくてたまらない。
シルヴァの頭が両脚の間から離れると、まだ痙攣を続ける私の身体の上に跨ってこようとする。
ちょうどその時、シルヴァと私の目が合った。
「……リモーネ……」
(あ……驚いて涙が……)
知らぬ間に泣いていたようだ。つーっと少しだけ温かい涙が頬を流れていく。
外だというのに、スカートはめくれあがり、両脚が白日のもとにさらされてしまっていた。
どうしようもなく乱れた姿の私を見て、シルヴァは制止した。
「俺は……」
「あ、あの……」
声をかける間もなく、シルヴァが私から離れた。
すると――。
「シ、シルヴァお兄ちゃん……!」
――シルヴァは、勢いよく小川の中に頭を突っ込んでしまった。
0
お気に入りに追加
12
あなたにおすすめの小説


素直じゃない人
うりぼう
BL
平社員×会長の孫
社会人同士
年下攻め
ある日突然異動を命じられた昭仁。
異動先は社内でも特に厳しいと言われている会長の孫である千草の補佐。
厳しいだけならまだしも、千草には『男が好き』という噂があり、次の犠牲者の昭仁も好奇の目で見られるようになる。
しかし一緒に働いてみると噂とは違う千草に昭仁は戸惑うばかり。
そんなある日、うっかりあられもない姿を千草に見られてしまった事から二人の関係が始まり……
というMLものです。
えろは少なめ。

年上の恋人は優しい上司
木野葉ゆる
BL
小さな賃貸専門の不動産屋さんに勤める俺の恋人は、年上で優しい上司。
仕事のこととか、日常のこととか、デートのこととか、日記代わりに綴るSS連作。
基本は受け視点(一人称)です。
一日一花BL企画 参加作品も含まれています。
表紙は松下リサ様(@risa_m1012)に描いて頂きました!!ありがとうございます!!!!
完結済みにいたしました。
6月13日、同人誌を発売しました。
エリート上司に完全に落とされるまで
琴音
BL
大手食品会社営業の楠木 智也(26)はある日会社の上司一ノ瀬 和樹(34)に告白されて付き合うことになった。
彼は会社ではよくわかんない、掴みどころのない不思議な人だった。スペックは申し分なく有能。いつもニコニコしててチームの空気はいい。俺はそんな彼が分からなくて距離を置いていたんだ。まあ、俺は問題児と会社では思われてるから、変にみんなと仲良くなりたいとも思ってはいなかった。その事情は一ノ瀬は知っている。なのに告白してくるとはいい度胸だと思う。
そんな彼と俺は上手くやれるのか不安の中スタート。俺は彼との付き合いの中で苦悩し、愛されて溺れていったんだ。
社会人同士の年の差カップルのお話です。智也は優柔不断で行き当たりばったり。自分の心すらよくわかってない。そんな智也を和樹は溺愛する。自分の男の本能をくすぐる智也が愛しくて堪らなくて、自分を知って欲しいが先行し過ぎていた。結果智也が不安に思っていることを見落とし、智也去ってしまう結果に。この後和樹は智也を取り戻せるのか。

告白ゲームの攻略対象にされたので面倒くさい奴になって嫌われることにした
雨宮里玖
BL
《あらすじ》
昼休みに乃木は、イケメン三人の話に聞き耳を立てていた。そこで「それぞれが最初にぶつかった奴を口説いて告白する。それで一番早く告白オッケーもらえた奴が勝ち」という告白ゲームをする話を聞いた。
その直後、乃木は三人のうちで一番のモテ男・早坂とぶつかってしまった。
その日の放課後から早坂は乃木にぐいぐい近づいてきて——。
早坂(18)モッテモテのイケメン帰国子女。勉強運動なんでもできる。物静か。
乃木(18)普通の高校三年生。
波田野(17)早坂の友人。
蓑島(17)早坂の友人。
石井(18)乃木の友人。

林檎を並べても、
ロウバイ
BL
―――彼は思い出さない。
二人で過ごした日々を忘れてしまった攻めと、そんな彼の行く先を見守る受けです。
ソウが目を覚ますと、そこは消毒の香りが充満した病室だった。自分の記憶を辿ろうとして、はたり。その手がかりとなる記憶がまったくないことに気付く。そんな時、林檎を片手にカーテンを引いてとある人物が入ってきた。
彼―――トキと名乗るその黒髪の男は、ソウが事故で記憶喪失になったことと、自身がソウの親友であると告げるが…。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる