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第三章
第72話「一人だけ助けたのは善か悪か」(♡)
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「じゅるるっ♡ んむっ♡ れろれろっ♡」
口内に吐き出された精液を飲み干した後、射精を終えた男根を棒アイスのようにしゃぶるグリュンベルデ。
無我夢中でお掃除フェラしていた彼女はハッと我に返るように、しかし名残惜しそうに陰茎から口ブルを離す。
「あ、アンタっ……あたしの酒に媚薬でも盛ったんじゃないでしょうね……♡」
「えっ? あー、いや……。」
ふと夢の中に出た村々の化身―――血塗れの無気味な女を思い出す。
このヴァナランド地方にくる直前、ライラ達と交わって6Pセックスに溺れた日の夜に夢枕に立ったあの大和撫子から一方的に押し付けられた加護という名の祟り。
今の俺の精液には媚薬のような催淫効果が宿っている。その力が一番強まるのは村々の呪いが発動している最中らしいのだが、どうやら平時でも一定以上のものとして機能するようだ。
何度も肌を重ねてきたライラ達は慣れてしまったし、言ってしまえば惚れ薬のような効果とニコイチなようで、俺にある程度の好感を抱いてくれている相手だと効能は薄い。
肉体よりも精神的に作用する力が大きいようで、ある種の催眠に近いのかもしれない。
口でするのなんて絶対に嫌、と言わんばかりに汚いものを見る目だったグリュンベルデが今はセックス中毒の娼婦みたいな顔で俺のペニスの臭いを嗅いだり、ペロペロと犬や猫みたいに舌で舐めている。
「ううっ……♡ 何よこれぇっ……あそこがムズムズするぅっ……♡」
グリュンベルデは堪らないと言った感じで内股を擦り合わせている。
暫くジッと耐えるように媚毒に悶えていたものの、とうとう我慢できなくなったようで彼女は服を脱ぎ始め、愛液のシミができた下着も脱ぎ捨てる。
「アンタも脱ぎなさいっ♡ 裸になって横になるのっ♡ ほら、セックスするわよっ♡」
逆レイプされるように服を剥がれ、押し倒されるように仰向けにされてしまった。
「はーっ♡ はーっ♡ チンポっ♡ おっきいチンポぉっ♡」
馬乗りになったグリュンベルデが冷静さを欠いた様子で、自らの股ぐらに俺の男根をあてがう。
クチュッという音を立てて、愛液に塗れてヌラヌラと光沢する陰唇が亀頭を咥え込んだ瞬間、彼女は浮かせていた腰を思いっきり下ろす。
「んひぃぃぃっ♡ き、きたぁっ♡ 中にチンポ入ってきたぁっ♡」
俺の股間の上で女の子座り。グリュンベルデは一気に根元まで咥え込み、太い肉棒でギチギチに女性器を広げられる感覚に身悶える。
かれこれ経験人数として七人目。ここまでくると相手が処女かどうかも挿入した具合で分かるのだが、グリュンベルデはどうやら生娘ではないようだった。
破瓜の血も垂れていない。代わりに愛液が涎のように溢れ、極上の料理を前にしたかのようにダラダラと垂れている。
「ああっ♡ しゅごいっ♡ 奥まできてるぅっ♡ あいつのじゃ、届かなかったとこまで簡単に届いてるのぉぉぉっ♡」
「(あ、あいつ……?)」
グリュンベルデの言う「あいつ」というのが誰なのか―――そんな疑問を訊ねる暇もなく、彼女は俺の腰で跳ねるように上下する。
M字に開脚するように蹲踞して、俺の腹筋へ体重の一部を預けるように両手をつき、下の口は巣にかかった獲物を捕食する蜘蛛のように男根へ取り付く。
下品なくらい卑猥なスパイダー騎乗位。出会ったばかりで人となりを知らないのだが、グリュンベルデのツンケンした態度や身持ち堅い貞操概念からは信じられないほどエロい腰付き。
「あっ♡ あっ♡ あっ♡ あんっ♡ んんんっ♡」
激しいピストン運動にベッドの木製フレームがギシギシと軋む。そんなベッドの悲鳴を掻き消すように、パチュンパチュンという淫らな水音と一緒に彼女の尻と俺の腰とがぶつかる音が部屋に響く。
「このチンポ、いいとこ当たってぇっ♡ んっ♡ なんでこんなにっ♡ あんっ♡ 気持ちよくなるのよぉっ♡」
貪るようにグリュンベルデは尻を打ちつけるスピードを速めていく。
あまりの激しさに、首の後ろで一本に縛って緑の長い尻尾のように垂らしている後ろ髪を結んでいた黒いリボンが解けた。
次いで左右の横髪を房のように纏めて抑えていた髪留め紐も、粗ぶるような動きで段々と緩んでしまい、眼帯をしている左目のある方―――左側の横髪もバラリと解けてしまう。
「あんっ♡ んぅっ♡ んぁっ♡」
髪型が崩れてもお構いなし。反り返った肉棒で膣内を擦り上げる単調な作業を夢中で繰り返し、発情期の獣みたいになっているグリュンベルデは快感に酔い痴れていた。
「す、ストップ……! そんなに激しくされたら、もう……!」
「出してっ♡ 精子出してぇっ♡ あたしもイキそうだからぁっ♡」
細い両足をガクガクさせていて今にも倒れそうだったが、グリュンベルデは気合いで踏ん張ってラストスパートをかけていく。
「イクッ♡ イクイクッ♡ イッちゃうぅぅうううぅぅぅぅっ♡」
堪らず潮吹きして彼女が絶頂するのと同時に俺も射精した。
膣壁が収縮してうねる膣内に搾り取られるように、ビュルビュルと精液を吐き出す。
「ああぁぁぁっ♡ 出てるぅっ♡ 熱い精液が中で出てるのぉぉぉっ♡」
しゃがむような体勢を維持できず、崩れる落ちるようにグリュンベルデは俺の体にもたれ掛かってくる。
射精と絶頂の最中に肌と肌を密着させると、弾けるような性的興奮もあって快感は更に増した。
相手をその場に留め合うようにして抱き合う。嵐が過ぎ去るのを待つようにお互いに抱擁する。
「はあはあっ……♡」
射精が終わり、絶頂の余韻が引いても二人して無言で抱き合ったまま。
居心地がいいのか悪いのか、何とも言えない間が流れる中で先に言葉を投げかけたのは俺の方だった。
「……あの、グリュンベルデさん?」
「さん付けはいいわよ……あと、言いづらかったらあたしのことは『ベル』って呼んでいいから」
完全に性欲が収まったわけではないが、発散させて幾分か冷静さを取り戻したグリュンベルデは気恥ずかしそうに頬を赤くしながら呟く。
「じゃあ、えっと、ベル?」
「何よ?」
「……キス、しても?」
「…………。」
口付けしたいという欲求を伝えると、グリュンベルデは少し困ったよな―――いや、迷ったような表情を浮かべた。
「ごめん、嫌なら―――」
嫌なら無理強いはしない、と言う前に彼女の方から唇を重ねてきた。
小さくて柔らかな唇の感触。刹那とも永遠とも感じられる時間だった。
「ぷはっ……ど、どうよ……これで満足かしら?」
したり顔で、恥ずかしそうに舌舐めずりしてみせるグリュンベルデ。彼女のその艶っぽい仕草に思わず股間も反応してしまう。
「……三回も出して、なんでまだ勃起してんのよ♡」
下半身に目を向け、硬さを全然失っていない男根を見つめながら彼女は履き捨てる。
「セレスの言ってた『一人じゃ体が持たない』って意味が分かった気がするわ……まったく、とんだ色情狂な奴の奴隷になっちゃったのね♡」
やれやれと言わんばかりに体を起こすと、今度は背面騎乗位で挿入し直す。
慎ましい胸―――あくまでセレスティーヌのような規格外の爆乳と比べれば平均的なサイズなのだが、スレンダーで小柄な体躯らしいバストサイズとは裏腹にお尻は意外と大きい。
こちらに背中を向け、お尻で杭打ちするような体位の背面騎乗だとスラリとした細い脚に強調された肉付きのいい引き締まった丸い尻の様子がよくわかる。
「……アンタ、失礼なこと考えてるでしょ♡」
不意にピストンするのが止まり、グリグリとグラインドするような腰の動きをしながら振り返ったグリュンベルデがジトッとした目を向けながら言ってきた。
「別にあたし、そこまで尻デカくないから♡ え、エルフは骨盤が大きいからこれくらいが普通なのよ♡」
ヒューマンの血の方が割合的に多いクォーターエルフなのに、それは関係あるのだろうか。
とはいえ、うちのパーティにいるエルフ達―――ノエルもハイデマリーもセレスティーヌも見事なお尻ばかりなので一理ある。
まあ、エルフに限らず他の子達はかなり安産型揃いなのだが。
「ほらっ♡ さっさとくっさい精子いっぱい出しなさいってのぉっ♡」
リズミカルに尻肉が跳ねる度、どんどん射精感が込み上げてくる。
程なくして俺はまたグリュンベルデの膣内に中出しするものの、まだまだ陰茎は勃起した状態で萎える様子がない。
そのまま後背位、側位、正常位と体位を変えて何度も延長線に挑み、何回も膣内射精して彼女のことも絶頂させまくり、また数え切れないほど愛撫と接吻も繰り返した。
ようやくスッキリする頃には疲れ果ててしまい、俺達はそのまま抱き合うようにして眠りにつくのだった。
「―――ねえ、もう寝た?」
ヤリまくって肉欲を満たし、そのまま就寝しようとしていた俺は睡魔に意識を手放そうとした瞬間、不意に同じベッドに横たわるグリュンベルデから声をかけられた。
咄嗟に反応しようするものの、腰を振りまくって疲れ果てていた俺はすぐに返答できず、ほとんど閉じている状態に等しい薄目を開けるので精一杯だった。
「やっぱ寝てるの? もう、なんで男ってヤルことヤッたらすぐ寝ちゃうのかしら……ま、気持ちよく満足させてくれただけ好き勝手に独りよがりなセックスする男よりはずっとマシだけど」
狸寝入りで無視するつもりはなかったのだが、何だか起きていると言い出すこともできない雰囲気で、俺はそのまま彼女の独り言に耳を傾ける。
「寝てるっていうならその方が都合いいわね……その、ありがとう……あたしのこと石化から助けてくれて」
俺が起きているのに気付いてはいないはずなのだが、それでも面と向かって言うのは恥ずかしいようで、グリュンベルデは顔を伏せながら小さな声で言った。
「セレスともまた生きて会えるなんて思ってもいなかったわ……そういう意味じゃ本当に感謝してるの……けどね、これだけは言わせて欲しい……なんであたしだけ助けたのよ……!」
彼女は小刻みに両肩を震わせ、感情を吐露するように呟く。
呪い移し人形を自分に使うくらいだったら、セレスの耳を片方でも治すのに使えと言いたいのかと思ったのだが違った。
「あたしだけ運よく原形留めてて、だから石化が解けるだけで生き返れたっていうのは理解してる……こんなの八つ当たりだってのもよく分かってるわ……窮地を救ってくれた恩人に言うべきことじゃないなんて百も承知……アンタが寝てる時に言うなんて卑怯だけど、それでも言わせて……なんであたしだけなのよぉっ……!」
静かに泣き出すグリュンベルデは、嗚咽を漏らしながら自分について語ってくれた。
セレスティーヌと一緒に白金等級の冒険者として活躍していた頃、組んでいたパーティのリーダーであるエルフの青年と付き合っていたらしい。
夫婦というわけではなく、結婚を前提とした恋人同士でもなくて、男側からすればセフレどころかサセ子のように都合がいい女扱いされていたそうだが、グリュンベルデの方は本気で惚れていた好きな相手だったらしい。
男が自分と同じように、セレスティーヌを含めた仲間の女エルフに手を出して肉体関係にあるというのに気付き、パーティの面子以外にも本命の女や複数の愛人がいるというのを知っても、彼に抱いていた想いは変わらなかったと。
性的な行為は苦手だったし、今日まではセックスで気持ちいいと感じたこともなかったそうだが、彼の喜ぶ顔が見たくて夜伽の作法を猛練習したとか。
第三者の俺が聞き届けて理解できたのはそこまでだった。後はもう、言葉にもならない泣き声が響く度にベッドシーツが涙で濡れるだけ。
「ううっ……馬鹿馬鹿馬鹿ぁっ……なんで、あたしだけ助けるのっ……! だったら他の皆も……あたしが好きだったあいつのことも、助けなさいってばぁっ……!」
酷い言いがかりなのは、きっと言っている本人が一番分かっているに違いない。
「娼婦みたいに好き勝手されて……性奴隷みたいに乱暴に扱われるんなら、こっちだって諦めもついたのに……なんであたしみたいな面倒くさい女を抱く時だって、アンタはこんなに優しくしようとするのよぉっ……!」
グリュンベルデのことを石化状態から解放したのは、果たして善い行いのだろうか―――答えの分からない自問自答を繰り返しているうちに、泣き疲れてそのまま眠りについた彼女が小さな体を預けるように俺の方へもたれ掛かってくる。
「…………。」
無意識のうちに新しい心の拠り所を探そうとしているのか、ギュッと抱き着いてくるグリュンベルデの体温を感じながら、俺は自分のやったことが正しかったのかどうか一晩中思い悩むのだった。
口内に吐き出された精液を飲み干した後、射精を終えた男根を棒アイスのようにしゃぶるグリュンベルデ。
無我夢中でお掃除フェラしていた彼女はハッと我に返るように、しかし名残惜しそうに陰茎から口ブルを離す。
「あ、アンタっ……あたしの酒に媚薬でも盛ったんじゃないでしょうね……♡」
「えっ? あー、いや……。」
ふと夢の中に出た村々の化身―――血塗れの無気味な女を思い出す。
このヴァナランド地方にくる直前、ライラ達と交わって6Pセックスに溺れた日の夜に夢枕に立ったあの大和撫子から一方的に押し付けられた加護という名の祟り。
今の俺の精液には媚薬のような催淫効果が宿っている。その力が一番強まるのは村々の呪いが発動している最中らしいのだが、どうやら平時でも一定以上のものとして機能するようだ。
何度も肌を重ねてきたライラ達は慣れてしまったし、言ってしまえば惚れ薬のような効果とニコイチなようで、俺にある程度の好感を抱いてくれている相手だと効能は薄い。
肉体よりも精神的に作用する力が大きいようで、ある種の催眠に近いのかもしれない。
口でするのなんて絶対に嫌、と言わんばかりに汚いものを見る目だったグリュンベルデが今はセックス中毒の娼婦みたいな顔で俺のペニスの臭いを嗅いだり、ペロペロと犬や猫みたいに舌で舐めている。
「ううっ……♡ 何よこれぇっ……あそこがムズムズするぅっ……♡」
グリュンベルデは堪らないと言った感じで内股を擦り合わせている。
暫くジッと耐えるように媚毒に悶えていたものの、とうとう我慢できなくなったようで彼女は服を脱ぎ始め、愛液のシミができた下着も脱ぎ捨てる。
「アンタも脱ぎなさいっ♡ 裸になって横になるのっ♡ ほら、セックスするわよっ♡」
逆レイプされるように服を剥がれ、押し倒されるように仰向けにされてしまった。
「はーっ♡ はーっ♡ チンポっ♡ おっきいチンポぉっ♡」
馬乗りになったグリュンベルデが冷静さを欠いた様子で、自らの股ぐらに俺の男根をあてがう。
クチュッという音を立てて、愛液に塗れてヌラヌラと光沢する陰唇が亀頭を咥え込んだ瞬間、彼女は浮かせていた腰を思いっきり下ろす。
「んひぃぃぃっ♡ き、きたぁっ♡ 中にチンポ入ってきたぁっ♡」
俺の股間の上で女の子座り。グリュンベルデは一気に根元まで咥え込み、太い肉棒でギチギチに女性器を広げられる感覚に身悶える。
かれこれ経験人数として七人目。ここまでくると相手が処女かどうかも挿入した具合で分かるのだが、グリュンベルデはどうやら生娘ではないようだった。
破瓜の血も垂れていない。代わりに愛液が涎のように溢れ、極上の料理を前にしたかのようにダラダラと垂れている。
「ああっ♡ しゅごいっ♡ 奥まできてるぅっ♡ あいつのじゃ、届かなかったとこまで簡単に届いてるのぉぉぉっ♡」
「(あ、あいつ……?)」
グリュンベルデの言う「あいつ」というのが誰なのか―――そんな疑問を訊ねる暇もなく、彼女は俺の腰で跳ねるように上下する。
M字に開脚するように蹲踞して、俺の腹筋へ体重の一部を預けるように両手をつき、下の口は巣にかかった獲物を捕食する蜘蛛のように男根へ取り付く。
下品なくらい卑猥なスパイダー騎乗位。出会ったばかりで人となりを知らないのだが、グリュンベルデのツンケンした態度や身持ち堅い貞操概念からは信じられないほどエロい腰付き。
「あっ♡ あっ♡ あっ♡ あんっ♡ んんんっ♡」
激しいピストン運動にベッドの木製フレームがギシギシと軋む。そんなベッドの悲鳴を掻き消すように、パチュンパチュンという淫らな水音と一緒に彼女の尻と俺の腰とがぶつかる音が部屋に響く。
「このチンポ、いいとこ当たってぇっ♡ んっ♡ なんでこんなにっ♡ あんっ♡ 気持ちよくなるのよぉっ♡」
貪るようにグリュンベルデは尻を打ちつけるスピードを速めていく。
あまりの激しさに、首の後ろで一本に縛って緑の長い尻尾のように垂らしている後ろ髪を結んでいた黒いリボンが解けた。
次いで左右の横髪を房のように纏めて抑えていた髪留め紐も、粗ぶるような動きで段々と緩んでしまい、眼帯をしている左目のある方―――左側の横髪もバラリと解けてしまう。
「あんっ♡ んぅっ♡ んぁっ♡」
髪型が崩れてもお構いなし。反り返った肉棒で膣内を擦り上げる単調な作業を夢中で繰り返し、発情期の獣みたいになっているグリュンベルデは快感に酔い痴れていた。
「す、ストップ……! そんなに激しくされたら、もう……!」
「出してっ♡ 精子出してぇっ♡ あたしもイキそうだからぁっ♡」
細い両足をガクガクさせていて今にも倒れそうだったが、グリュンベルデは気合いで踏ん張ってラストスパートをかけていく。
「イクッ♡ イクイクッ♡ イッちゃうぅぅうううぅぅぅぅっ♡」
堪らず潮吹きして彼女が絶頂するのと同時に俺も射精した。
膣壁が収縮してうねる膣内に搾り取られるように、ビュルビュルと精液を吐き出す。
「ああぁぁぁっ♡ 出てるぅっ♡ 熱い精液が中で出てるのぉぉぉっ♡」
しゃがむような体勢を維持できず、崩れる落ちるようにグリュンベルデは俺の体にもたれ掛かってくる。
射精と絶頂の最中に肌と肌を密着させると、弾けるような性的興奮もあって快感は更に増した。
相手をその場に留め合うようにして抱き合う。嵐が過ぎ去るのを待つようにお互いに抱擁する。
「はあはあっ……♡」
射精が終わり、絶頂の余韻が引いても二人して無言で抱き合ったまま。
居心地がいいのか悪いのか、何とも言えない間が流れる中で先に言葉を投げかけたのは俺の方だった。
「……あの、グリュンベルデさん?」
「さん付けはいいわよ……あと、言いづらかったらあたしのことは『ベル』って呼んでいいから」
完全に性欲が収まったわけではないが、発散させて幾分か冷静さを取り戻したグリュンベルデは気恥ずかしそうに頬を赤くしながら呟く。
「じゃあ、えっと、ベル?」
「何よ?」
「……キス、しても?」
「…………。」
口付けしたいという欲求を伝えると、グリュンベルデは少し困ったよな―――いや、迷ったような表情を浮かべた。
「ごめん、嫌なら―――」
嫌なら無理強いはしない、と言う前に彼女の方から唇を重ねてきた。
小さくて柔らかな唇の感触。刹那とも永遠とも感じられる時間だった。
「ぷはっ……ど、どうよ……これで満足かしら?」
したり顔で、恥ずかしそうに舌舐めずりしてみせるグリュンベルデ。彼女のその艶っぽい仕草に思わず股間も反応してしまう。
「……三回も出して、なんでまだ勃起してんのよ♡」
下半身に目を向け、硬さを全然失っていない男根を見つめながら彼女は履き捨てる。
「セレスの言ってた『一人じゃ体が持たない』って意味が分かった気がするわ……まったく、とんだ色情狂な奴の奴隷になっちゃったのね♡」
やれやれと言わんばかりに体を起こすと、今度は背面騎乗位で挿入し直す。
慎ましい胸―――あくまでセレスティーヌのような規格外の爆乳と比べれば平均的なサイズなのだが、スレンダーで小柄な体躯らしいバストサイズとは裏腹にお尻は意外と大きい。
こちらに背中を向け、お尻で杭打ちするような体位の背面騎乗だとスラリとした細い脚に強調された肉付きのいい引き締まった丸い尻の様子がよくわかる。
「……アンタ、失礼なこと考えてるでしょ♡」
不意にピストンするのが止まり、グリグリとグラインドするような腰の動きをしながら振り返ったグリュンベルデがジトッとした目を向けながら言ってきた。
「別にあたし、そこまで尻デカくないから♡ え、エルフは骨盤が大きいからこれくらいが普通なのよ♡」
ヒューマンの血の方が割合的に多いクォーターエルフなのに、それは関係あるのだろうか。
とはいえ、うちのパーティにいるエルフ達―――ノエルもハイデマリーもセレスティーヌも見事なお尻ばかりなので一理ある。
まあ、エルフに限らず他の子達はかなり安産型揃いなのだが。
「ほらっ♡ さっさとくっさい精子いっぱい出しなさいってのぉっ♡」
リズミカルに尻肉が跳ねる度、どんどん射精感が込み上げてくる。
程なくして俺はまたグリュンベルデの膣内に中出しするものの、まだまだ陰茎は勃起した状態で萎える様子がない。
そのまま後背位、側位、正常位と体位を変えて何度も延長線に挑み、何回も膣内射精して彼女のことも絶頂させまくり、また数え切れないほど愛撫と接吻も繰り返した。
ようやくスッキリする頃には疲れ果ててしまい、俺達はそのまま抱き合うようにして眠りにつくのだった。
「―――ねえ、もう寝た?」
ヤリまくって肉欲を満たし、そのまま就寝しようとしていた俺は睡魔に意識を手放そうとした瞬間、不意に同じベッドに横たわるグリュンベルデから声をかけられた。
咄嗟に反応しようするものの、腰を振りまくって疲れ果てていた俺はすぐに返答できず、ほとんど閉じている状態に等しい薄目を開けるので精一杯だった。
「やっぱ寝てるの? もう、なんで男ってヤルことヤッたらすぐ寝ちゃうのかしら……ま、気持ちよく満足させてくれただけ好き勝手に独りよがりなセックスする男よりはずっとマシだけど」
狸寝入りで無視するつもりはなかったのだが、何だか起きていると言い出すこともできない雰囲気で、俺はそのまま彼女の独り言に耳を傾ける。
「寝てるっていうならその方が都合いいわね……その、ありがとう……あたしのこと石化から助けてくれて」
俺が起きているのに気付いてはいないはずなのだが、それでも面と向かって言うのは恥ずかしいようで、グリュンベルデは顔を伏せながら小さな声で言った。
「セレスともまた生きて会えるなんて思ってもいなかったわ……そういう意味じゃ本当に感謝してるの……けどね、これだけは言わせて欲しい……なんであたしだけ助けたのよ……!」
彼女は小刻みに両肩を震わせ、感情を吐露するように呟く。
呪い移し人形を自分に使うくらいだったら、セレスの耳を片方でも治すのに使えと言いたいのかと思ったのだが違った。
「あたしだけ運よく原形留めてて、だから石化が解けるだけで生き返れたっていうのは理解してる……こんなの八つ当たりだってのもよく分かってるわ……窮地を救ってくれた恩人に言うべきことじゃないなんて百も承知……アンタが寝てる時に言うなんて卑怯だけど、それでも言わせて……なんであたしだけなのよぉっ……!」
静かに泣き出すグリュンベルデは、嗚咽を漏らしながら自分について語ってくれた。
セレスティーヌと一緒に白金等級の冒険者として活躍していた頃、組んでいたパーティのリーダーであるエルフの青年と付き合っていたらしい。
夫婦というわけではなく、結婚を前提とした恋人同士でもなくて、男側からすればセフレどころかサセ子のように都合がいい女扱いされていたそうだが、グリュンベルデの方は本気で惚れていた好きな相手だったらしい。
男が自分と同じように、セレスティーヌを含めた仲間の女エルフに手を出して肉体関係にあるというのに気付き、パーティの面子以外にも本命の女や複数の愛人がいるというのを知っても、彼に抱いていた想いは変わらなかったと。
性的な行為は苦手だったし、今日まではセックスで気持ちいいと感じたこともなかったそうだが、彼の喜ぶ顔が見たくて夜伽の作法を猛練習したとか。
第三者の俺が聞き届けて理解できたのはそこまでだった。後はもう、言葉にもならない泣き声が響く度にベッドシーツが涙で濡れるだけ。
「ううっ……馬鹿馬鹿馬鹿ぁっ……なんで、あたしだけ助けるのっ……! だったら他の皆も……あたしが好きだったあいつのことも、助けなさいってばぁっ……!」
酷い言いがかりなのは、きっと言っている本人が一番分かっているに違いない。
「娼婦みたいに好き勝手されて……性奴隷みたいに乱暴に扱われるんなら、こっちだって諦めもついたのに……なんであたしみたいな面倒くさい女を抱く時だって、アンタはこんなに優しくしようとするのよぉっ……!」
グリュンベルデのことを石化状態から解放したのは、果たして善い行いのだろうか―――答えの分からない自問自答を繰り返しているうちに、泣き疲れてそのまま眠りについた彼女が小さな体を預けるように俺の方へもたれ掛かってくる。
「…………。」
無意識のうちに新しい心の拠り所を探そうとしているのか、ギュッと抱き着いてくるグリュンベルデの体温を感じながら、俺は自分のやったことが正しかったのかどうか一晩中思い悩むのだった。
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