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第三章

第56話「夢中になるセレスティーヌ」(♡)

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「―――はぁはぁっ……セレスティーヌさん、ごめんなさいっ……!」

 荒い息で興奮し切った様子のリンタロー様。

 血走った目の彼はもう待ち切れないと言わんばかりに立ち上がり、向き合うように抱擁していた私の体を無理やり反転させ、両手でお尻を鷲掴みにされてしまう。

 指がめり込むほど強い力で押されてしまい、自然と膝を曲げてお尻を突き出す体勢になる。

 腰が丁度いい位置まで下がり、角度もいい具合だった。そして何より前戯も必要ないほどに私の女性器あそこも濡れぼそっていた。

 彼は手を使わずに腰だけ突き出し、巨大な逸物が一気に根元まで挿入する。

「っ…………!!?」

 亀頭と子宮口と接触キスした瞬間、雷に打たれたような衝撃が私の背筋を走っていく。

「(う、うそっ……だって、わたくしは……!)」

 後退していく肉棒がエラ張った肉傘で、愛液まみれの膣壁を擦り上げていく。信じられないほどスムーズかつ凄まじい刺激を生みながら。

「(わたくし、まさかっ……か、感じているのですか……!?)」

 初めての感覚に信じられなかった。名前や顔すら覚えていない男達と数え切れないほど肌を重ねて寝床を共にしたが、今までのセックスで「気持ちが良かった」と思ったことも体験したこともなかった。

 性行為で性的快感を得られたことなど全くなかった。私は俗に言う不感症な女で、おまけに濡れにくい体質だったのだ。

 潤滑油を用意しないと挿入するの一苦労。挿れ終わったら、今度は感じている演技をしなければならない。

 今夜も、そしてこれからリンタロー様に抱かれる時も、娼婦をやっていた頃のようにずっとそうするつもりだった。

「(んっ……♡ ひぁっ……♡ くあぅぅっ……♡)」

 肉棒が前後する度に、生まれ立ての小鹿みたいに両足をガクガクさせてしまうほどの快感に襲われてしまう。

 腰がぶつかると尻肉が波打ちながら震え、お尻まで性器になってしまったかのように下半身全体で快楽が暴れている。

「(これっ……♡ これがぁっ、本物の……♡ 男女の営みなのですか……♡)」

 誰に対する問い掛けでもないが、答えの代わりにビクンッと海老反りになってしまう感覚が強襲してくる。

 あまりの気持ち良さに、最初はそれが性的絶頂に達したのだと言うことすら理解できず、そのまま力強さとスピードを増していくピストン運動で連続絶頂が止まなくなり、ようやく私は生まれて初めて自分がイッたのだとわかった。

「(くるっ……♡ あそこにぃっ……何か、凄いものがきていますぅっ……♡)」

 両手を両膝に当て、立っているのが精一杯な状態。少しでも気を抜けばその場で腰が抜けてしまいそうな中、容赦なく尿意にも似た何か押し寄せてくる。

 思わずフラついてしまい、その反動で膣内を掻き混ぜていた肉棒は引き抜けてしまう。しかし最奥から入り口までを擦り上げるその一撃で、私は堪らず漏らしてしまった。

 知識としては知っている。女性にとっての射精のようなこれは“潮吹き”である。お尻を突き出す姿勢はそのままに、私は尿にも似た液体を噴き出して床を濡らす。

 オーガズムを感じることで発生する潮吹きは、必ずしも快楽を伴うわけではないと聞いていたが、今の私は鏡を見るまでもなく、はしたない顔をしているのがわかる。

――――――男性が射精に達した際の感覚というのは、まさしくこの潮吹きみたいに“気持ちいい”という快感そのものなのだろう。

 娼館に在籍していた時は、ここへやってくる男達は何が楽しくてこんな行為に耽っているのだろうと思っていた。長年疑問に思っていたそれが、今ようやく氷解する。

「(あっ―――♡)」

 私の片足を持ち上げたリンタロー様はその足を自身の肩へかけるように背負い、股を大きく開脚させて再び挿入する。

「(これっ……♡ 擦れる場所が、変わっていますぅっ……♡)」

 体位が違うだけで、こんなにも快感の波に差異が出るなんて知らなかった。どのように交わろうと一緒だと思っていた自分の馬鹿さ加減を心から笑う。

「(ああっ……あんなに夢中で、腰を動かして……リンタロー様も、もうイキそうなのでございますね……♡)」

 ビクビクと空撃ちを始めている肉棒の様子が、まるで手に取るように簡単にわかる。

 射精の予感を感知した膣壁が私の意識とは関係なしに蠢き出し、強請るように精を絞る準備をしていた。

 自分の体なのに、自分でコントロールできない未知の感覚。あまりの変化の速さに恐怖を感じてもおかしくないはずなのに、私は幼子のように心を躍らせていた。

 もっとも、逃げようとしても一本足で支えられているこの体勢ではどうにもできないのだが。

「(く、くるっ……♡ 今までより、もっと凄いのがっ……♡ とうとう、きてしまいますわっ……♡)」

 変な喘ぎ声を漏らして彼を萎えさせてしまったら、この快楽のひと時が終わってしまう―――そう思った私は歯を食い縛り、両手で口元を抑えながらジッと耐えた。

「っ~~~~~~♡♡♡」

 子宮口を貫くようにして肉棒の動きが止まり、そして爆発するような感覚に身悶えする。

 娼婦の頃は、この膣内射精なかだしの感覚が気持ち悪くて仕方がなかった。

 だが今は違う。容赦なく膣内へ吐き出されていく白濁液の感覚が、堪らなく気持ち良くて愛おしい。

「(まだっ♡ まだ、こんなにっ♡ こんなに沢山っ♡ 精がお出になるのですかっ♡)」

 射精の勢いは衰えるどころか増しているようにさえ感じる。子宮の中へタプタプと溜まっていく、ずっしりとした精液の重たい感じに私は堪らず絶頂してしまった。

「(また出るっ♡ 出てしまいますっ♡ お潮っ♡ お潮吹いてしまいますわっ♡)」

 まるで込み上げてくる嬉しさが形となるように、私はまたしても潮を吹き出してしまう。中出しされながら。

「はぁはぁっ……!」

 ようやく射精が終わると、幾分か冷静さを取り戻したリンタロー様は持ち上げていた私の片足を下ろしながら、やっと膣内から肉棒を引き抜いていく。

 今の私の口と同じく、だらしなく開き切った陰唇は膣口から溢れてくる精液を吐瀉物のように吐き出しながら、既に潮で水溜りになった床へビチャビチャと零れ落ちる。

「……す、すいませんでした……。」

 立つのもやっとの状態な私を、リンタロー様は抱き抱えるようにして支えながら二人してベッドの上へと戻ってくる。

「いやー、見てて凄かったよ……それにしても容赦なく中に出したねー」

 私達の息が整うタイミングを見計らって、獣の交尾のようなセックスを始終見ていたハイデマリー様が声をかけてくる。

「あ、ハイディ……トリシアの作った避妊薬は―――」

「心配しなくても大丈夫。僕やノエルみたいに混血ならともかく、純血のエルフは魔法を使わないと妊娠しないから」

 ハイデマリー様の言う通り、ヒューマンとの混血であるハーフエルフやクォーターエルフであれば頼る必要はないが、エルフの女は子を成す為に魔法で排卵を促したり、受精卵の着床を保護する魔法をかけなければ妊娠することはない。

 他種族と違い、生殖さえ魔術頼み―――それがエルフという魔法に長けた種族であり、娼婦時代の私が堕胎とは無縁でいられた理由でもある。

「どうだった、セレス? 僕らのマスターって凄い“いい人”でしょ?」

「…………♡」

 私は何度も首を縦に振って頷き、彼女の言葉を肯定した。

 今まで自分がしてきたセックスは、ただ男達の自慰に付き合っていただけに過ぎなかったというのを痛感する。

「(……精液も、こんなに濃くて……ああ、妊娠に必要な魔法をかけなくとも、子を授かってしまいそうですわ……♡)」

 塊が指で摘まめてしまうほどプルプルとしている半固体状の精液。それを思わず口に運んでしまい、その濃厚な雄汁を噛み締め、無数の精子を舌の上で転がす。

「(美味しくなんてない、はずですのに……リンタロー様の、この精液であれば……いくらでも飲めてしまいそう……♡)」

 私はもう我慢できず、まだ勃起したままの肉棒に―――精液が塗れている肉竿を躊躇せずに咥え込む。

「うぉっ!?」

 不意打ちするように驚かせてしまった。それを申し訳なく思い、私は媚びるように舌を動かす。

「ちょっ、セレスティーヌさん! それヤバ過ぎですっ!」

 狼狽えるリンタロー様の様子と、口内で跳ねる肉棒の反応に私は安堵する。どうやら娼館で覚えた舌技は十二分に彼を楽しませることができていた。

 本音を言えば、このままずっと射精するまで―――いや、精を出し尽すまで―――それこそ朝までこの肉棒をしゃぶっていたかったが、何とかグッと堪えて“お掃除”だけで留めておく。

 女の喜びを教えてくれた心優しき主人に、どうか気持ちよくなって欲しい。その一心で唇を放した私は、さっきまで彼の顔を包んでいた胸の谷間で陰茎を挟み込む。

 紅葉合わせパイズリ。乳が無駄に長くて丸々と実った私の数少ない得意技。

 具合の良さは訊ねるまでもなくわかる。何故ならば、挟んだだけでリンタロー様は射精してしまったからだ。お掃除フェラで限界まで射精感を高めていたというのもあるが。

 胸の谷間に精液が溜まる。私はそれを犬や猫が水を飲むみたいにチロチロと舌を動かし、クリームのような精液を口に含んでは嚥下していく。

 全部飲み干したかったが、それでは“滑り”が悪くなってしまう。ある程度のところで止めて、私は左右の乳房を交互に動かし、胸での奉仕を再開する。

「(リンタロー様っ♡ どうかわたくしの胸で、気持ち良くなってくださいませっ♡)」

 身請けされた恩を、女の喜びを教えられた恩を、男女の性愛でしか得られぬ快楽で返す。

「(わたくしは、この石化した耳ではもはや簡単な回復魔法程度しか扱えませんが……お傍に置いて頂けるのでしたら、毎晩こうやって胸でご奉仕を致しますからっ……♡)」

 残念ながら、耳が聞こえずに上手く喋れない私は言葉で伝えられない。だからその思いを伝えるため、精一杯この胸を揺らして動かして媚び諂うように男根を扱く。

 捨てられたくはなかった。ましてや彼のパーティには、自分より若くて小さく、そして可愛らしい白魔導士ヒーラーのライラ様がいる。

 回復魔法や治療魔法といった、白魔法の使い手ならば最低限習得していて当然の初歩的な白魔法が使えない代わり、ライラ様はより高度な白魔法を得意としている。

 かつての自分もそれらの魔法を使いこなせていたが、今やそれも過去の話。

 もしも彼女が回復や治療の白魔法を覚えられたのだとしたら、このパーティに自分の居場所などない。

 それに気付いてしまった私は、足元で、底の無い真っ暗な穴の蓋が開いた気分になってしまう。

 不要になった奴隷を売り払う―――特にパーティメンバーの代わりとして戦闘奴隷を購入する冒険者はその傾向が強い。

 リンタロー様がそのような真似をする方だとは思わないが、だからこそ恐怖に駆られ、万が一を考えてしまう。

 生まれて初めて異性として“好き”という感情を抱いた男に、この人の子を産ませて欲しいと女神に願うほどの主人に、捨てられて離れ離れになりたくない。

 その気持ちを表すように、乳房と陰茎とを密着させ、再び胸の谷間の中で射精へと導く。

「はぁはぁっ……ヤバいって……それ反則ですって……。」

 熱が入り過ぎてしまったようで、彼は息も絶え絶えになっている。

「セレスティーヌさん……こんなことできるのに、娼館じゃ人気出なかったって……嘘ですよね?」

 嘘ではない。自分はどれだけ努力しても人気嬢にはなれなかったのは事実だ。

 当時世話になった支配人曰く「サービス精神が足らない」とのことだった。嫌々とセックスしていたのだから当たり前だが。

 だから、今は娼婦の頃なら絶対やらなかったサービスを彼にだけする。

「んんっ…………♡」

 口淫で竿に付着した精液を舐め取り、続けて尿道に残った分を、茹で過ぎたパスタのような精液を啜り取り、口内に溜めたそれらを舌の上に乗せてしっかりと見せる。

 そして、口を閉じて何回かに分けて飲み込む。最後はゴックンと喉を鳴らし、口の中を見せて精液を全て飲んだのを証明してみせた。

「セレス、盛り上がってるところ悪いけどさ……そろそろ交代して欲しいな、って」

 私達の痴態でビショビショになって、濡れに濡れた股ぐらを開くハイデマリー様。

 名残り惜しいが順番は守らなくてはいけない。リンタロー様からの求愛は受けたいが、それを独り占めする気もトラブルを起こすつもりも毛頭なかった。

「心配しなくても……ほら、マスターのを見てごらんよ?」

 ハイデマリー様が指す方に目をやれば、今まで以上に隆起した男性器ペニスがそこには勃っていた。

「ああなっちゃったら……マスターをすっきりさせ終わるまで僕らも寝れないからね?」

 下手したら朝まで―――リンタロー様が所有する妖刀村々については、既に聞かされている。

 今日の彼はダンジョンに行くどころかモンスターと戦ってもいない。つまり素の状態であるはずなのだが、それでもとんでもないくらい性欲絶倫だった。

 そこからはもう、捨てられるのを心配して媚びていた自分が馬鹿らしく思えるくらいに体を求められた。

 ハイデマリー様と交互に犯され、数え切れないほど膣内射精を繰り返された。

 余程気に入ったのか、馬乗りになって私の胸を犯すように勝手に使われ、顔や髪は降り注ぐ精液に塗れていく。

 何度も何度も絶頂させられる度に、ハイデマリー様と一緒に潮吹きさせられる度に、そして大量の精を吐き出される度に、幸福感にも似た感情が胸の中に溢れてくる。

 今この時ほど女に生まれて良かったと思ったことはなかった。そして、リンタロー様と巡り合えた運命に心から感謝している。

「「っ~~~~~~♡♡♡♡」」

 二人揃ってたっぷりと中出しをされまくった後、左右の手でそれぞれの女性器を掻き回され、並んで寝そべっているハイデマリー様と一緒に私は嬉し泣くように潮を噴き上げる。

 気付けばもう、頭の中は“性行為セックス”と“男性器おちんちん”のことしか考えていない。

 まだまだ夜明けまで長く、目の前の肉棒は依然として萎える気配すらない。

 私達三人は狂ったようにお互いの性器を結合させ、性愛の快楽を貪り尽すのだった。
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