無限のスキルゲッター! 毎月レアスキルと大量経験値を貰っている僕は、異次元の強さで無双する

まるずし

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書籍未収録② 勇者とデート編

3.定番のドチンピラさん

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「ガキのくせになかなかいい女連れてんじゃねーか。ぶつかってきた詫びに、ソイツをちっと貸してもらえねーかな?」

 服屋から出た僕たちにドチンピラさんが因縁をふっかけて来た目的は、なんとメジェールでした。
 メジェールに目を付けるなんて、なかなか度胸のあるドチンピラさんですね。

 まあメジェールは外見だけは可愛いけどさ。
 いや内面も別に悪くは無いけど、見た目に騙されて甘い妄想考えてると、痛い目みるぞ。
 今ちょうど可愛らしい服に着替えたばかりだから、まさかこの子が世界最強少女とは思わないだろうな。

 面倒くさい展開にならないように、なんとか穏便にここを切り抜けたいところだけど、こういう人って話を聞かないもんねえ……。
 こっちが下手に出ているウチに諦めてくれないものかな。
 取りあえず、やんわりとお断りさせてもらうけど。


「メジェールを……ですか?」

「メジェールっつうのか。ソイツのことこちらのテイミッドさんが気に入ったんで貸してくれよ。文句ねーだろ?」

「それはちょっと困るんですけど……」

「ああん? 聞こえねーな。人にぶつかっておきながら、まさか断るなんてしねーよな? このオレが頭下げて頼んでるんだぜ? まったくオレ達を散々待たせやがって、一体何時間着替えてやがるんだ」

 えっ? ひょっとしてお店の外でずっと待ってたの?
 ってことは、僕たちがお店に入る前からメジェールを付け狙ってたってこと?
 ヒマな人たちだなあ。
 まあ店内まで入ってこなかったのは評価するけど。

 因みにテイミッドと呼ばれたのは、1人だけ豪華な服を着てる金髪男だ。
 なんて言ってるし、この金持ちそうな男がリーダー……というか雇い主?
 どういうグループなのか分からないけど、因縁付けてる大柄な3人は、恐らくテイミッドというヤツに従ってるだけの用心棒的な存在だと思う。


「ちょっとアンタ達、アタシいま久々に機嫌がいいの。本っっっ当に運が良かったわね。見逃してあげるから今すぐ消えてちょうだい」

「なんだこのアマ、可愛いツラしてずいぶん生意気言うじゃねーか。テイミッドさんに気に入られてなけりゃ襲って棄てちまうところだぞ」

「せっかくイイ気分なんだから、アタシを怒らせないで欲しいんだけど?」

「このクソアマ、無理矢理拉致られてーようだな。素直にしねーと、この弱そーな茶坊主を病院送りにするぞ?」

「ふーん……そう、死にたいのね?」

 あ、やばい!
 メジェールの殺意が上がっていくのが解析で分かる。
 早くなんとかしないと死人が出るぞ!?


「あの……話がありますので、ちょっと人通りの少ないところに行きませんか?」

「おう坊主、やっとお前達の立場が分かったか。そう素直になりゃオレ達だってやさしくしてやるぞ」

 僕は男達4人を連れて、裏通りの静かな場所に移動する。

「んで坊主、どうすんだ? 金さえ出しゃお前は見逃してやるが? もちろん、金額によるけどな」

「いいですか皆さん、一度しか言わないからよく聞いて下さいね。無茶な言い掛かりをつけるのはやめて、今すぐ立ち去って下さい。じゃないと、痛い目に遭わせますよ」

 僕はやさしーく忠告をした。
 絶対に聞いちゃくれないと思うけど、いきなり叩きのめすのも可哀想だからね。
 念のため、どうすればいいか正解ルートを用意してあげる。

 僕の発言が予想外だったのか、男達は一瞬ぽかーんとしたあと、ようやく意味を理解して顔を真っ赤にしながら激怒した。


「このガキ、何を言い出すかと思ったら、オレ達を痛い目に遭わせるだと!?」

「そーです。今なら見逃してあげるので、速やかに消えて下さい」

「こ、こいつナメやがって……全身の骨1つ残らずへし折ってやる!」

「死ねクソガキ!」


 ま、やっぱりこうなるよね。
 正当防衛って事で、こっちも遠慮無く叩きのめさせてもらうことにしよう。

 ということで、飛び掛かってきたいかつい・・・・男3人を、僕は一瞬で返り討ちにした。
 一応、しばらくは動けないように、全身の骨を2~30本は折ったと思う。
 ハイポーションでも簡単には治らない重傷だ。これくらいやれば、メジェールの気も晴れてくれるのではないかと……。
 こんな重傷でも、メジェールにやられるよりはずっとマシだと思うけどね。

 因みに、エクスポーションはかな~り高価なので、そこらのドチンピラさんだと気軽には使えないんじゃないかな。
 完治するにはエクスポーション数本が必要になりそうだし、治療費節約のため、しばらくは病院通いになるかもね。
 エクスポーションで治すより、病院で治療する方がずっと安上がりなので。

 僕からお金もタカリたかったんだろうけど、逆に痛い出費になっちゃったね。
 これで少しは懲りてくれればいいんだけど。


「な、なんだお前、ボクの護衛をこんなあっさり……」

 にやつきながら様子を見ていた金持ち男――テイミッドは、まさかの展開に顔を青くして怯えだした。
 護衛? チンピラ仲間じゃ無くて護衛なのか。
 手下として雇っているかもとは思ったけど、護衛となると普通の身分じゃ無いな。

 ひょっとして貴族……かな?
 だとしたら、あまり深入りするとちょっと面倒なことになっちゃうかも?
 これ以上は関わらない方がいいな。


「アンタ達ツイてる・・・・わよ。アタシだったら、首の骨折ってるからね」

「メジェール……さすがにそれは死んじゃうよ?」

「上手な折り方があるのよ! ユーリにも教えてあげよっか?」

 まるで得意料理の作り方を教えるかのように、嬉しそうにメジェールが聞いてくる。
 この子ホントに勇者なの? ちょっと怖いんですけど……?


「じゃ、じゃあテイミッドさん、護衛の人は病院に運んでおいて下さい。僕たちはもう行きますので」

 呆然とするテイミッドを置いて、僕たちはまたデートの続きに戻った。
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