無限のスキルゲッター! 毎月レアスキルと大量経験値を貰っている僕は、異次元の強さで無双する

まるずし

文字の大きさ
上 下
236 / 258
第8章 英雄の育成

第403話 アリーシアの想い人

しおりを挟む
「ここがファーブラ国立劇場か、大きいなあ……」

 先日アリーシアからチケットをもらったので、早速その舞台を見にファーブラ王都中央にある大きな建物に来た。
 観劇専用に作られたその施設は2階3階席もあり、観客の収容人数は世界でも2番目に多いという話だ。
 ちなみに、世界最大の劇場はグランディス帝国帝都にあるとのこと。

 劇場を見上げてみると、その建物正面には宣伝用の大きな看板が貼り付けてあって、そこには公演されている舞台の題名が書いてあった。
 それを見た僕は、思わず二度見をしたあと、大声を上げてそのタイトルを読み上げてしまう。

「ま……『魔王ユーリの伝説』~っ!?」

 若いイケメンの役者と美しい少女、そしておどろおどろしい悪魔たちが描かれている看板絵には、間違いなくそのタイトルが書かれていた。
『魔王ユーリの伝説』って、そんなのが舞台になってるのか!?
 アリーシアからもらったチケットにはタイトルや公演内容は書いてなく、金色の紙に『特等優先席プレミアムシート』とだけ印刷されていたので、どんな劇なのか知らなかった。
 まさか『魔王ユーリ』の舞台だとは………………。

 ちょっと待て。
 こんなチケットを僕にくれたということは、ひょっとしてアリーシアは僕の正体に気付いてるんじゃないのか?
 だとしたらまずいな。
 まあいい子だから、頼めばきっと内緒にしてくれると思うけど……。

 とりあえず、こんな舞台を見に来る客たちだ。
 僕の正体を誰に気付かれるか分かったものじゃない。
 万が一を考え、変装用の伊達メガネをかけて僕は建物に入るのだった。


 ◇◇◇


「ユーリ様、あなたは魔王ではなかったのですね? わたくしを……いえ、この世界を救いに来てくださった救世主様だったのですね!」

「そうです、ソフィア姫。さあ、あとは本物の魔王を倒すだけ。それにはあなたの力が必要です。この私にあなたの力を貸していただけませんか」

「もちろんです。わたくしの全てをあなたに捧げます」

 主人公ユーリ役の俳優に、ヒロインの少女が抱きつく。
 ヒロイン役を演じているのはもちろんアリーシアだ。
 この場面は物語のハイライトのようで、囚われになっていたソフィア姫のもとに『魔王ユーリ』が単身で駆け付け、無事救い出すシーンだ。
 その迫力ある演技に、観客席は息を呑んでしんと静まりかえっている。

 舞台の内容は実際とは違ったオリジナルストーリーで、『魔王ユーリ』の正体は『真の勇者』という設定になっており、愛と戦いがちりばめられた冒険活劇だった。
 かなりお金もかけられているようで、有名な役者や豪華な舞台セットも含め、その素晴らしい劇を最前列の特等席で堪能させてもらっている。
 そして物語は魔王軍との最終決戦――クライマックスへと突入していく……。

『魔王ユーリ』の劇ということで少し不安はあったけど、とても好意的な内容だったので安心した。
 こんな大きな公演で『魔王ユーリ』の恐ろしさとか演じられちゃったら、それを信じてまた怖がる人が出てくるかもしれないからね。
 まあ『魔王ユーリ』はテンプルムの王様だから、失礼な扱いはできないだろうけどさ。ファーブラはテンプルムとも非常に友好的な関係だし。

 感動のラストシーンも終えて無事舞台は終了し、その素晴らしい内容に観客からは惜しみない拍手が送られた。
 アリーシアの魅力も存分に発揮されていたし、多くの人々から愛されるのも納得の演技だった。

 終了後のカーテンコールでアリーシアが現れると、客席からの歓声がまた一段と大きくなる。
 そのとき、アリーシアはふと僕のほうを見ると、軽くウインクをしてきた。
 ひょっとして僕に送ってくれたのかな? でも、いま僕は伊達メガネをかけてるから気付かないかも?
 誰に向けてウインクしたのかは分からないけど、視線の先に該当していた席は大熱狂の状態だ。
 もちろん僕の両隣と後ろの客も、思わず立ち上がってアリーシアに両手を振っている。
 そのまま舞台に突撃しそうな勢いになってきたので、慌てて警備員たちが現れて舞台前を完全ガードしていた。

 そういえば、以前は英雄養成学院にもファンが押し寄せたりして、逮捕者が出たりする騒ぎもあったらしい。
 そのあたりは厳重に注意されたようで、今は学院にくるファンはいないようだけど。

 出演者たちの挨拶も終え、全員退場して全てが終了したので僕も席を立つ。
 実はチケットと一緒に手紙も入っていて、そこには是非楽屋――控え室にも来てほしいと書いてあったので、僕はアリーシアのところに向かった。


 ◇◇◇


「誰じゃお前は~っ!!」

「す、すみません、すみませんっ」

 手紙に書いてあった通り、関係者用の通路を進んで部屋の近くまで行くと、大柄なガードマンにいきなり怒鳴られてしまった。
 ど、どうしよう? こういうところに来るのは初めてだから、どう説明したらいいか分からないんですけど?

「あ、あのですね、アリーシアに呼ばれたので控え室にいきたいんですが、どの部屋でしょうか……?」

「この小僧、アリーシア様のことを呼び捨てにするとはいい度胸だ。アリーシア様はお前のようなオタクファンが会えるお人じゃないのだ。痛い目に遭わないうちにさっさと帰れ~っ!」

「は、はい、失礼しました。それじゃあまた……」

 めっちゃ怖い……。
 どう見ても話が通じる感じがしないので、トラブルになる前に帰ろう。
 アリーシアにはあとで説明すればいいだろう。
 僕はクルリと向きを変え、いま来た通路を引き返そうとした。


「……ヒロ様? いらしてくれたのですね!?」


 とそのとき、少し先にある扉が開いて、アリーシアが顔を出して叫んだ。
 ああ、すぐそこにあったのか! 良かった、アリーシアが天使に見えるよ。

「ドズルさん、わたくしに会いに来る方がいるとお伝えしておいたはずですが?」

「い、いえスミマセン、すっかり忘れてました」

 あ、ウソだ。解析では、このドズルという男はウソをついてるのが分かる。
 うーん……そうか、アリーシアが男と会うと知って、恐らく嫉妬したんだろう。
 誰が来ても追い返すつもりだったな?
 だけど威嚇のため大きく怒鳴りすぎて、逆にアリーシアに知らせちゃったというわけだ。
 まあこれほどのアイドルだ、ついヤキモチ焼いちゃうのも仕方ないか。

「ヒロ様、わたくしからお呼びしたのに手違いが起こってしまって申し訳ありません。さあこちらへどうぞ」

 アリーシアが手招きしてくれたので、それに従って僕も控え室に入る。
 うう、このドズルという人の殺気が凄いんですけど?
 別に邪悪な人というわけじゃないので、本当にアリーシアに心酔してるだけなんだろうな。
 恋は人を狂わせますね……。


 部屋の中は広くかなり豪華で、さすがトップアイドルの楽屋といったところだ。
 そこに僕とアリーシアが2人だけ。
 ちょっと意外だったのは、SSSランク冒険者のキリエさんがいないこと。
 まあ彼女はあくまでもパワーレベリングのパートナーであって、アイドル活動とは無関係なんだろう。
 警備とか少し心配に思ってしまうが、考えてみれば、アリーシアを襲えるような人もそうはいないか。
 あのドズルとかいう警備員よりも強いしね。

 部屋の中央にある来客用の小さなテーブルに2人で座り、その上にある高価そうなティーカップにアリーシアがお茶を注いでくれた。
 僕のためにすでに用意してくれてたようだ。

「ヒロ様、わたくしの舞台を見に来てくださってありがとうございます。いかがでしたか?」

「ああ、凄く面白かったよ。アリーシアの演技も素晴らしかった」

「ふふっ、嬉しいですわ。舞台の上からでもヒロ様のことはすぐに見つけましたので、今日は特に演技に力を入れましたのよ」

 そっか、最前列の指定席だったから、僕が来ているのは分かってたのか。
 ってことは、やっぱりあのウインクは僕に向けてのものだったのかな?
 そうだ、これだけは聞いておかないと。

「あの……『魔王ユーリ』の話だなんて珍しいと思うけど、これを題材に選んだ理由とかってあるのかい?」

「あら、『魔王ユーリ』様は世界を救ってくださった英雄ですわ。舞台化しても当然と思われますけど」

「そ、そうかな? でも、怖い噂とかもあったじゃない? アリーシアはそういうの気にしないの?」

「少しも気になりませんわ。というより、『魔王ユーリ』様のお話はわたくしが演じてみたくて、是非とお願いして実現していただいたんですの」

「ア、アリーシアがやりたかったの!?」

 え、アリーシアって『魔王ユーリ』のファンなの?
 そういうの初めて会ったな。
 待てよ、そこまでファンということは、『魔王ユーリ』の顔を知ってても不思議じゃないぞ!?
 やはり僕の正体がバレてる?

「『魔王ユーリ』様のご活躍を聞いて、その強さに憧れましたの。わたくしもそんな強い存在になりたいと」

「ええと……アリーシアは『魔王ユーリ』の顔を知ってるのかい?」

「いいえ、残念ながらご尊顔は存じません。舞台の関係者には、ちらとユーリ様のお顔を拝見したという方もいますが、皆あまり知らないで演じております。そこがユーリ様には申し訳なくて……」

「い、いや、いいと思うよ。『魔王ユーリ』もそのほうが嬉しいんじゃないかな?」

「そうかしら?」

「そそ、そうだよ」

 ふーっ、よかった、僕のことには気付いてないようだ。
 まあ『ユーリ』の肖像画はないし、魔導影像ブロマイドももちろんない。
 僕を見たという人でも、直接会って話でもしない限り、そう簡単にはバレないはずだ。

「ああ、『魔王ユーリ』様の魔導影像ブロマイドがありましたら、わたくしが全部買い占めますのに……」

「そんなに好きなの?」

「はい、心から愛しております」

「ブフゥーーーーーーーーッ」

 いけねっ、アリーシアの爆弾発言を聞いて、思わず口に含んでいたお茶を吹き出しちゃった。
 しかし、なんで会ったこともない『魔王ユーリ』をそこまで好きなんだ?

「何故ヒロ様が驚かれるのですか? あ、もしかしてわたくしのこと……」

「い、いや違うよ、大人気アイドルが『魔王ユーリ』のことを愛してるだなんて知ったら、普通驚くって」

「あら、わたくしとしたことが失礼しました。ヒロ様がわたくしに気があると思うなんて、少々自意識過剰でしたわね。でも、大勢のファンの皆様には大変申し訳ないのですが、わたくしの心も体も全てユーリ様のモノなのです」

 ごはっ……うっかり口から血を吐きそうになった。
 劇中でソフィア姫が『全てを捧げる』とか言ってたけど、アレを冗談を言っているのではなく、アリーシアは完全に本気だ。
 こんなことがメジェールたちにバレようものなら、僕は100回殺されてもおかしくない…………あれ、今回に関しては僕にまったく落ち度はないよな?
 でも彼女たちは許してくれないだろうな……。

 しかし、マズリィンたちとの会話を詳しく聞かれてたら、危うく僕の正体がバレてしまったところだった。
 仮にもしバレてもアリーシアなら大丈夫と思ってたけど、逆にアリーシアにだけはバレるわけにはいかなくなったぞ。

 僕にとってアリーシアは心のオアシスだと思ってたのに、とんでもない展開になってきたな……。

 ***********************************

 本日コミカライズが更新されておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
しおりを挟む
  ツイッター始めました☆ まるずし@maruzusi です。どうぞよろしくお願いいたしますm(_ _)m
感想 677

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

Sランク昇進を記念して追放された俺は、追放サイドの令嬢を助けたことがきっかけで、彼女が押しかけ女房のようになって困る!

仁徳
ファンタジー
シロウ・オルダーは、Sランク昇進をきっかけに赤いバラという冒険者チームから『スキル非所持の無能』とを侮蔑され、パーティーから追放される。 しかし彼は、異世界の知識を利用して新な魔法を生み出すスキル【魔学者】を使用できるが、彼はそのスキルを隠し、無能を演じていただけだった。 そうとは知らずに、彼を追放した赤いバラは、今までシロウのサポートのお陰で強くなっていたことを知らずに、ダンジョンに挑む。だが、初めての敗北を経験したり、その後借金を背負ったり地位と名声を失っていく。 一方自由になったシロウは、新な町での冒険者活動で活躍し、一目置かれる存在となりながら、追放したマリーを助けたことで惚れられてしまう。手料理を振る舞ったり、背中を流したり、それはまるで押しかけ女房だった! これは、チート能力を手に入れてしまったことで、無能を演じたシロウがパーティーを追放され、その後ソロとして活躍して無双すると、他のパーティーから追放されたエルフや魔族といった様々な追放少女が集まり、いつの間にかハーレムパーティーを結成している物語!

実力を隠し「例え長男でも無能に家は継がせん。他家に養子に出す」と親父殿に言われたところまでは計算通りだったが、まさかハーレム生活になるとは

竹井ゴールド
ライト文芸
 日本国内トップ5に入る異能力者の名家、東条院。  その宗家本流の嫡子に生まれた東条院青夜は子供の頃に実母に「16歳までに東条院の家を出ないと命を落とす事になる」と予言され、無能を演じ続け、父親や後妻、異母弟や異母妹、親族や許嫁に馬鹿にされながらも、念願適って中学卒業の春休みに東条院家から田中家に養子に出された。  青夜は4月が誕生日なのでギリギリ16歳までに家を出た訳だが。  その後がよろしくない。  青夜を引き取った田中家の義父、一狼は53歳ながら若い妻を持ち、4人の娘の父親でもあったからだ。  妻、21歳、一狼の8人目の妻、愛。  長女、25歳、皇宮警察の異能力部隊所属、弥生。  次女、22歳、田中流空手道場の師範代、葉月。  三女、19歳、離婚したフランス系アメリカ人の3人目の妻が産んだハーフ、アンジェリカ。  四女、17歳、死別した4人目の妻が産んだ中国系ハーフ、シャンリー。  この5人とも青夜は家族となり、  ・・・何これ? 少し想定外なんだけど。  【2023/3/23、24hポイント26万4600pt突破】 【2023/7/11、累計ポイント550万pt突破】 【2023/6/5、お気に入り数2130突破】 【アルファポリスのみの投稿です】 【第6回ライト文芸大賞、22万7046pt、2位】 【2023/6/30、メールが来て出版申請、8/1、慰めメール】 【未完】

冤罪だと誰も信じてくれず追い詰められた僕、濡れ衣が明るみになったけど今更仲直りなんてできない

一本橋
恋愛
女子の体操着を盗んだという身に覚えのない罪を着せられ、僕は皆の信頼を失った。 クラスメイトからは日常的に罵倒を浴びせられ、向けられるのは蔑みの目。 さらに、信じていた初恋だった女友達でさえ僕を見限った。 両親からは拒絶され、姉からもいないものと扱われる日々。 ……だが、転機は訪れる。冤罪だった事が明かになったのだ。 それを機に、今まで僕を蔑ろに扱った人達から次々と謝罪の声が。 皆は僕と関係を戻したいみたいだけど、今更仲直りなんてできない。 ※小説家になろう、カクヨムと同時に投稿しています。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

男女比が1対100だったり貞操概念が逆転した世界にいますが会社員してます

neru
ファンタジー
30を過ぎた松田 茂人(まつだ しげひと )は男女比が1対100だったり貞操概念が逆転した世界にひょんなことから転移してしまう。 松本は新しい世界で会社員となり働くこととなる。 ちなみに、新しい世界の女性は全員高身長、美形だ。 PS.2月27日から4月まで投稿頻度が減ることを許して下さい。

勇者一行から追放された二刀流使い~仲間から捜索願いを出されるが、もう遅い!~新たな仲間と共に魔王を討伐ス

R666
ファンタジー
アマチュアニートの【二龍隆史】こと36歳のおっさんは、ある日を境に実の両親達の手によって包丁で腹部を何度も刺されて地獄のような痛みを味わい死亡。 そして彼の魂はそのまま天界へ向かう筈であったが女神を自称する危ない女に呼び止められると、ギフトと呼ばれる最強の特典を一つだけ選んで、異世界で勇者達が魔王を討伐できるように手助けをして欲しいと頼み込まれた。 最初こそ余り乗り気ではない隆史ではあったが第二の人生を始めるのも悪くないとして、ギフトを一つ選び女神に言われた通りに勇者一行の手助けをするべく異世界へと乗り込む。 そして異世界にて真面目に勇者達の手助けをしていたらチキン野郎の役立たずという烙印を押されてしまい隆史は勇者一行から追放されてしまう。 ※これは勇者一行から追放された最凶の二刀流使いの隆史が新たな仲間を自ら探して、自分達が新たな勇者一行となり魔王を討伐するまでの物語である※

最低最悪の悪役令息に転生しましたが、神スキル構成を引き当てたので思うままに突き進みます! 〜何やら転生者の勇者から強いヘイトを買っている模様

コレゼン
ファンタジー
「おいおい、嘘だろ」  ある日、目が覚めて鏡を見ると俺はゲーム「ブレイス・オブ・ワールド」の公爵家三男の悪役令息グレイスに転生していた。  幸いにも「ブレイス・オブ・ワールド」は転生前にやりこんだゲームだった。  早速、どんなスキルを授かったのかとステータスを確認してみると―― 「超低確率の神スキル構成、コピースキルとスキル融合の組み合わせを神引きしてるじゃん!!」  やったね! この神スキル構成なら処刑エンドを回避して、かなり有利にゲーム世界を進めることができるはず。  一方で、別の転生者の勇者であり、元エリートで地方自治体の首長でもあったアルフレッドは、 「なんでモブキャラの悪役令息があんなに強力なスキルを複数持ってるんだ! しかも俺が目指してる国王エンドを邪魔するような行動ばかり取りやがって!!」  悪役令息のグレイスに対して日々不満を高まらせていた。  なんか俺、勇者のアルフレッドからものすごいヘイト買ってる?  でもまあ、勇者が最強なのは検証が進む前の攻略情報だから大丈夫っしょ。  というわけで、ゲーム知識と神スキル構成で思うままにこのゲーム世界を突き進んでいきます!

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。