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第7章 新国テンプルム
第377話 皇帝の怒り -Another side-
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「陛下、現れたようです」
「ふむ……報告通り、巨大なゴーレムだな」
夕暮れのなか、地平線の彼方からゆっくりと近付いてくるそれを見つけ、男たちは言葉を交わす。
グランディス帝国帝都正門前にて、3人の男――クラトラス皇帝とドラコス将軍、そして『帝国神命十二騎士』序列第1位のブラーヴが、その巨人の訪問を待ち受けていた。
魔導国イオからユーリが送り出した10mのゴーレムである。
5日前、帝国領土内に侵入してきたのを周辺都市に所属する偵察隊が見つけ、帝都へと報告がされていた。
未知なる者の領土侵犯に対し、迎撃隊の出撃も検討されたが、クラトラスはそれを却下し、ゴーレムの進撃を見守ることにした。
すると、予想通り帝都へとやってきたわけである。
「まっすぐここへやってきたということは、目的は帝都の破壊か? あんなデクの坊1体で攻め落とせると思うとは、我々も舐められたものですな」
「ドラコス、多分違うと思うよ。手に持っているアレを運んできたんだろう」
クラトラスが、ゴーレムが手に持った光る物体を指して発言する。
12騎士を封じた『かりそめの聖棺』なのだが、ドラコスや偵察隊はそれを武器の類いと誤認していた。
クラトラスのみ、次元牢系の封印と見抜いたのだ。そして中身も、おおよその見当は付いている。
実は数日前、テンプルムへと行ったラスティマが帝都へと帰ってきていた。
常に冷静沈着を旨とするラスティマが、恥も外聞もなく取り乱した姿でクラトラスのもとへと駆け込み、テンプルムでの出来事――『魔王ユーリ』のことを報告した。
国王の『ユーリ』という男は、まごうことなき本物の『魔王』だと。
そいつは人智を遙かに超えた力を有しており、とても人間の敵う存在ではないと。
それに、昼に活動する吸血鬼もいたらしい。
そんな吸血鬼など聞いたこともないが、魔王の部下ならばありえるのか?
荒唐無稽な話の数々に、当初クラトラスは、ラスティマは幻覚か何かで思考を乱されたのだと考えていた。
だが、パグロームの遺体を見て、クラトラスは考えを改める。
まさか、パグロームを倒せる者が存在しようとは……。
パグロームは『亜天使』化した者の中では、特別上位の力を持っていたわけではない。しかし、もはや邪黒竜すら問題にならないほど、パグロームの強さは人間離れしていた。
ラスティマの話が真実なのかは分からないが、そのパグロームを倒したヤツは実際に存在するのだ。
事前の調査では、テンプルムには『勇者』も在籍しているという話だった。
その『勇者』ならば、パグローム以上の力を持っていても不思議ではなかったが、ラスティマの報告では、相手は『魔王ユーリ』だという。
『勇者』と『魔王』が同一の国で暮らしている? そんなことが有り得るのか?
いや、ゼルドナも一時はそういう状態だったとは聞いているが……。
そもそも帝国の諜報機関に調べさせたところ、ゼルドナの魔王――『魔王ユーリ』は偽者の可能性が高いという結論だった。
実際、のちに『魔王』については訂正されている。アレはなんだったのか?
帝国に現れた悪魔グレモリーからも、それらのことは一切語られてはいない。
魔王軍が国を作っていたということにも驚かされる――ラスティマの話が真実とするならば、だが。
確かに、テンプルムという国は異常な早さで建国された。人間ではおよそ不可能な業だが、魔王軍ならば、それも可能かもしれない。
これらが事実なら、エーアストの魔王軍が滅んだという情報は、全て偽りであったということになる。
たとえ国を作ろうとも、『魔王』が人間と共存できるとは思えない。
よって、テンプルム国民は騙されているか、もしくは洗脳されているかのどちらかであるとは思われるが……。
いったい何が真実なのか?
クラトラスは、理解を超えた状況に混乱する。
錯綜する情報にどうにも違和感がぬぐえなかったが、ラスティマの真に迫る言葉を聞いて、クラトラスは『魔王ユーリ』の評価を改めた。
『魔王ユーリ』が本物の魔王かどうかは分からないが、帝国にとって脅威なのは間違いない。
そして、魔導国イオへと攻め入った『帝国神命十二騎士』の4人――ホビアル、フエルサ、レント、サンシオンからの連絡が途絶えたことにより、ふと不穏な予感もしていた。
まさか、『魔王ユーリ』がイオにも現れた?
だが、テンプルムからイオへは、1日や2日で行ける距離ではない。ラスティマとホビアルたちを同時に相手するのは不可能だ。
しかし、『魔王』ならば、それも可能なのか?
いや、『転移石』を使用すれば、それほど無理な話ではないか……。
そんなことを考えながら、すでに帝都目前まで近付きつつあったゴーレムを眺めていると、手に持った『かりそめの聖棺』の封印期間が切れ、その中身が出現した。
クラトラスが予想した通り、それはイオに攻め入ったホビアルたち4騎士だった。
「はっ、ここはどこじゃ…………て、帝都か!? 儂ら何故こんなところに……」
「おおっ、クラトラス皇帝陛下! ドラコス将軍、ブラーヴまで……」
「へ、陛下、申しわけありません、イオ侵略は失敗に終わりました。『魔王ユーリ』が現れたのです!」
「ヤツは本物の『魔王』です、ただごとではない強さでありました! すぐにも魔王軍対策をせねばなりません!」
帝都前に立つクラトラスやドラコスの姿に気付き、ホビアルたちは慌てふためきながら弁明する。
本当に『魔王ユーリ』はイオにも現れていた。そして、最強と自負する配下の騎士たちを難なく退けたという事実に、クラトラスは驚きを隠せない。
皆殺しにされるならまだしも、生かしたまま送り返してくるとは……。
こんなふざけたマネができるということは、確かにラスティマの言う通り、恐るべき力を持っているに違いない。
そして魔導国イオすら、すでに『魔王ユーリ』の手に落ちている。いったいどこまでその勢力は及んでいるのか……?
さすがのクラトラスも、少々想定外の展開だ。
「その『魔王ユーリ』とやらは、山のような巨大悪魔にでも変身したのか? 4人掛かりで返り討ちに遭うとは、我が帝国の恥さらしどもめ……」
「ま、待ってくださいドラコス将軍、本当に信じられぬような力を持っていたのです! 『魔王』がアレほど強いとは……」
「そ、そうです、とても人間が敵う相手ではありません!」
「ふむ……この私でも太刀打ちできぬと?」
「はっ、いえ、皇帝陛下ならば……いや、恐れながら、陛下でも危険かと」
ホビアルたちの口からは、聞きたくない言葉が次々と飛び出してくる。
同じようなことをラスティマからクドいほど忠告され、クラトラスはもはやうんざりしていた。
『亜天使』の力を手に入れて以来、これほど不愉快な気持ちになったのは初めてだった。
「なるほど、それはどうにも気分が悪いね……ブラーヴ、あとは任せた」
「御意に」
「まて、よせっブラ…………」
処刑を悟ったホビアルたち4人は、延命のために懇願しようとするが、有無を言わさずブラーヴに首を刎ねられてしまう。
そのついでといった感じで、巨大ゴーレムもバラバラに刻まれていた。
ホビアルたちはユーリにやられた傷は完治していたが、ブラーヴの剣から逃れることはできなかった。
序列1位との力の差である。
「役立たずには用はないからね。しかし、そんな彼らでも役に立つことがある。ホビアルたちの死体を兄に食わせてやれ」
「ジューダス様に? しかし、先日ラスティマとパグロームを与えたばかりです。これ以上は危険なのでは……?」
「問題ないさブラーヴ。どうやら敵は思ったより手強いようだから、こちらも対抗させてもらおう。アレは我が皇帝一族の恥……出来損ないの兄だが、『魔王ユーリ』の相手としては申し分ないだろう。これでさらにパワーアップするはずだ」
「承知いたしました」
「しかし、それほど『魔王』が強いとなると、万が一のことも考えなければならないね。私も究極体への進化を目指すとしよう」
そう言い残し、ホビアルたちの死体には目もくれず、クラトラスは帝都内へと戻っていく。
それを追うドラコスが正門をくぐるのを見届けたあと、ブラーヴは散らばった遺体を回収する。
皇帝クラトラスの兄ジューダスとは何者なのか?
そして究極体への進化とはいったい……?
ユーリの思いとは裏腹に、より一層戦況は激化していくのだった。
***********************************
次回更新まで、もうしばらくお待ちください。
7/7頃にUPする予定です。
『無限のスキルゲッター』第2巻もよろしくお願いいたしますm(_ _)m
「ふむ……報告通り、巨大なゴーレムだな」
夕暮れのなか、地平線の彼方からゆっくりと近付いてくるそれを見つけ、男たちは言葉を交わす。
グランディス帝国帝都正門前にて、3人の男――クラトラス皇帝とドラコス将軍、そして『帝国神命十二騎士』序列第1位のブラーヴが、その巨人の訪問を待ち受けていた。
魔導国イオからユーリが送り出した10mのゴーレムである。
5日前、帝国領土内に侵入してきたのを周辺都市に所属する偵察隊が見つけ、帝都へと報告がされていた。
未知なる者の領土侵犯に対し、迎撃隊の出撃も検討されたが、クラトラスはそれを却下し、ゴーレムの進撃を見守ることにした。
すると、予想通り帝都へとやってきたわけである。
「まっすぐここへやってきたということは、目的は帝都の破壊か? あんなデクの坊1体で攻め落とせると思うとは、我々も舐められたものですな」
「ドラコス、多分違うと思うよ。手に持っているアレを運んできたんだろう」
クラトラスが、ゴーレムが手に持った光る物体を指して発言する。
12騎士を封じた『かりそめの聖棺』なのだが、ドラコスや偵察隊はそれを武器の類いと誤認していた。
クラトラスのみ、次元牢系の封印と見抜いたのだ。そして中身も、おおよその見当は付いている。
実は数日前、テンプルムへと行ったラスティマが帝都へと帰ってきていた。
常に冷静沈着を旨とするラスティマが、恥も外聞もなく取り乱した姿でクラトラスのもとへと駆け込み、テンプルムでの出来事――『魔王ユーリ』のことを報告した。
国王の『ユーリ』という男は、まごうことなき本物の『魔王』だと。
そいつは人智を遙かに超えた力を有しており、とても人間の敵う存在ではないと。
それに、昼に活動する吸血鬼もいたらしい。
そんな吸血鬼など聞いたこともないが、魔王の部下ならばありえるのか?
荒唐無稽な話の数々に、当初クラトラスは、ラスティマは幻覚か何かで思考を乱されたのだと考えていた。
だが、パグロームの遺体を見て、クラトラスは考えを改める。
まさか、パグロームを倒せる者が存在しようとは……。
パグロームは『亜天使』化した者の中では、特別上位の力を持っていたわけではない。しかし、もはや邪黒竜すら問題にならないほど、パグロームの強さは人間離れしていた。
ラスティマの話が真実なのかは分からないが、そのパグロームを倒したヤツは実際に存在するのだ。
事前の調査では、テンプルムには『勇者』も在籍しているという話だった。
その『勇者』ならば、パグローム以上の力を持っていても不思議ではなかったが、ラスティマの報告では、相手は『魔王ユーリ』だという。
『勇者』と『魔王』が同一の国で暮らしている? そんなことが有り得るのか?
いや、ゼルドナも一時はそういう状態だったとは聞いているが……。
そもそも帝国の諜報機関に調べさせたところ、ゼルドナの魔王――『魔王ユーリ』は偽者の可能性が高いという結論だった。
実際、のちに『魔王』については訂正されている。アレはなんだったのか?
帝国に現れた悪魔グレモリーからも、それらのことは一切語られてはいない。
魔王軍が国を作っていたということにも驚かされる――ラスティマの話が真実とするならば、だが。
確かに、テンプルムという国は異常な早さで建国された。人間ではおよそ不可能な業だが、魔王軍ならば、それも可能かもしれない。
これらが事実なら、エーアストの魔王軍が滅んだという情報は、全て偽りであったということになる。
たとえ国を作ろうとも、『魔王』が人間と共存できるとは思えない。
よって、テンプルム国民は騙されているか、もしくは洗脳されているかのどちらかであるとは思われるが……。
いったい何が真実なのか?
クラトラスは、理解を超えた状況に混乱する。
錯綜する情報にどうにも違和感がぬぐえなかったが、ラスティマの真に迫る言葉を聞いて、クラトラスは『魔王ユーリ』の評価を改めた。
『魔王ユーリ』が本物の魔王かどうかは分からないが、帝国にとって脅威なのは間違いない。
そして、魔導国イオへと攻め入った『帝国神命十二騎士』の4人――ホビアル、フエルサ、レント、サンシオンからの連絡が途絶えたことにより、ふと不穏な予感もしていた。
まさか、『魔王ユーリ』がイオにも現れた?
だが、テンプルムからイオへは、1日や2日で行ける距離ではない。ラスティマとホビアルたちを同時に相手するのは不可能だ。
しかし、『魔王』ならば、それも可能なのか?
いや、『転移石』を使用すれば、それほど無理な話ではないか……。
そんなことを考えながら、すでに帝都目前まで近付きつつあったゴーレムを眺めていると、手に持った『かりそめの聖棺』の封印期間が切れ、その中身が出現した。
クラトラスが予想した通り、それはイオに攻め入ったホビアルたち4騎士だった。
「はっ、ここはどこじゃ…………て、帝都か!? 儂ら何故こんなところに……」
「おおっ、クラトラス皇帝陛下! ドラコス将軍、ブラーヴまで……」
「へ、陛下、申しわけありません、イオ侵略は失敗に終わりました。『魔王ユーリ』が現れたのです!」
「ヤツは本物の『魔王』です、ただごとではない強さでありました! すぐにも魔王軍対策をせねばなりません!」
帝都前に立つクラトラスやドラコスの姿に気付き、ホビアルたちは慌てふためきながら弁明する。
本当に『魔王ユーリ』はイオにも現れていた。そして、最強と自負する配下の騎士たちを難なく退けたという事実に、クラトラスは驚きを隠せない。
皆殺しにされるならまだしも、生かしたまま送り返してくるとは……。
こんなふざけたマネができるということは、確かにラスティマの言う通り、恐るべき力を持っているに違いない。
そして魔導国イオすら、すでに『魔王ユーリ』の手に落ちている。いったいどこまでその勢力は及んでいるのか……?
さすがのクラトラスも、少々想定外の展開だ。
「その『魔王ユーリ』とやらは、山のような巨大悪魔にでも変身したのか? 4人掛かりで返り討ちに遭うとは、我が帝国の恥さらしどもめ……」
「ま、待ってくださいドラコス将軍、本当に信じられぬような力を持っていたのです! 『魔王』がアレほど強いとは……」
「そ、そうです、とても人間が敵う相手ではありません!」
「ふむ……この私でも太刀打ちできぬと?」
「はっ、いえ、皇帝陛下ならば……いや、恐れながら、陛下でも危険かと」
ホビアルたちの口からは、聞きたくない言葉が次々と飛び出してくる。
同じようなことをラスティマからクドいほど忠告され、クラトラスはもはやうんざりしていた。
『亜天使』の力を手に入れて以来、これほど不愉快な気持ちになったのは初めてだった。
「なるほど、それはどうにも気分が悪いね……ブラーヴ、あとは任せた」
「御意に」
「まて、よせっブラ…………」
処刑を悟ったホビアルたち4人は、延命のために懇願しようとするが、有無を言わさずブラーヴに首を刎ねられてしまう。
そのついでといった感じで、巨大ゴーレムもバラバラに刻まれていた。
ホビアルたちはユーリにやられた傷は完治していたが、ブラーヴの剣から逃れることはできなかった。
序列1位との力の差である。
「役立たずには用はないからね。しかし、そんな彼らでも役に立つことがある。ホビアルたちの死体を兄に食わせてやれ」
「ジューダス様に? しかし、先日ラスティマとパグロームを与えたばかりです。これ以上は危険なのでは……?」
「問題ないさブラーヴ。どうやら敵は思ったより手強いようだから、こちらも対抗させてもらおう。アレは我が皇帝一族の恥……出来損ないの兄だが、『魔王ユーリ』の相手としては申し分ないだろう。これでさらにパワーアップするはずだ」
「承知いたしました」
「しかし、それほど『魔王』が強いとなると、万が一のことも考えなければならないね。私も究極体への進化を目指すとしよう」
そう言い残し、ホビアルたちの死体には目もくれず、クラトラスは帝都内へと戻っていく。
それを追うドラコスが正門をくぐるのを見届けたあと、ブラーヴは散らばった遺体を回収する。
皇帝クラトラスの兄ジューダスとは何者なのか?
そして究極体への進化とはいったい……?
ユーリの思いとは裏腹に、より一層戦況は激化していくのだった。
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