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第7章 新国テンプルム
第362話 モンスター食べてパワーアップ
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あれから数日が経ち、『赤き天馬』探しに向けて出発の準備も整った。
ゼルマの証言からだいたいの場所も分かったので、未開の地でもなんとかなるはず。
移動手段としては、『時空通穴』を使う予定だ。
『空間転移』は一度行った場所にしか使わないことにしてるので、『時空通穴』を通って近くまで行く。
『時空通穴』の中は異次元となっていて、移動距離も短縮されるので、多分1日もあれば目当ての地に辿り着けるはずだ。
熾光魔竜で飛んでいけばもっと早いけど、ドマさんやゼルマには見せたくないし、それに現在熾光魔竜は銀子に付き添ってるからね。
どうしてもそれらしき場所が発見できなかったら、そのときは熾光魔竜に協力してもらうかもしれないけど。
ただ、その場所は吸血鬼の間で『迷いの森』とも言われていたらしく、『赤き天馬』に出会ったのもたまたまだったらしい。
話を聞いて調査に行った吸血鬼たちは、誰も『赤き天馬』を確かめることができなかったという。
果たして、僕たちは出会うことができるだろうか……?
ちなみに、眷女のみんなは行かないとのこと。
どうやらまだゼルマに対するわだかまりが残ってて、一緒に行動するには少々抵抗があるようだ。
まあ僕としても、今回はゼルマとドマさんだけのほうがいいと思ってた。
どんな危険があるか分からないので、あまり人数が多いと安全を確保できるか不安があったのだ。
ゼルマとドマさんだけなら、何が起こっても僕が守り切れる。
ということで、いよいよ明日出発という状況で、本日神様から経験値を貰える日になった。
いつも通り神様に感謝しながら100億の経験値を頂く。ストック分と合わせると、現在の所持経験値は149億5000万。
そして今月の女神様からのスキルは、『魔料理』というSランクのモノだった。
それを経験値100万使って習得する。
『魔料理』なんて、これまた聞いたことないスキルだけど、なんとモンスターを調理して食べられるようにする効果があった。
基本的には、モンスターの肉は不味くて食べられたモノじゃなかったり、毒があるヤツも多いんだけど、それをスキルの力でなんとかしてくれるらしい。
それだけなら大した効果じゃないけど、このスキルの凄いところは、調理したモンスターを食べることによって経験値が得られること。
これは僕だけじゃなくて、その料理を食べれば誰でも経験値が貰えるという、まさに『魔料理』だ。
ただし、モンスターはキッチリ殺さないと、スキルの対象にはならない。
仮に、生きてるモンスターから一部を削り取って、それを食べたとしても、経験値は獲得できないようだ。
対象を殺すことによって、その肉にも経験値が含まれるようになるらしい。
モンスターを倒して一度経験値を貰い、さらにそいつを食べることでも経験値が得られるなんて、二度美味しいスキルといえる。
ちなみに、獲得できる経験値は調理されるモンスターによって変わり、強いモンスターほど多くの経験値を貰うことができる。
スキルのレベルを上げれば、さらに多くの経験値が貰えるようになるらしい。
もちろん、食べる量にも比例して経験値も増える。ただし、各モンスターごとに、1日に貰える経験値の限界が決められているようだ。
つまり、大食いしまくって経験値をたくさん貰うようなマネはできない。
なるほど、これは面白いスキルだ。
結構応用が利きそうなので、経験値10億以上使ってレベルを10にした。
そして、早速素材として保存してあったモンスターの一部を、『魔料理』で調理して食べてみる。
…………………………………………………………。
うん、確かに経験値は貰えたけど、全然美味しくない。
かろうじて食べられるような味だけど、これは進んで食べたい料理ではないな。
『魔料理』スキルはモンスターを食用に調理できるけど、味は二の次らしい。
……そうか、味については、『料理』スキルじゃないと美味しくならないんだ!
なら、『料理』スキルを上げてみよう。この手のスキルは、だいたいコピーで手に入れてある。
僕は経験値1000万ちょっと使って、『料理』スキルをレベル10にした。
実は、『料理』スキルはレベルを上げないように、眷女のみんなから言われてたんだけどね。
僕が料理まで上手になったら、女の子として立場がなくなっちゃうからということなんだけど、この場合はもう仕方ないだろう。
改めて、『魔料理』と『料理』の両スキルを駆使して、モンスター料理を作ってみる。
……おお! これは結構美味しいぞ。
元の素材が不味いモンスター肉なので、味加減にも限界はあるが、これならまあ安心して食べられる。
貰える経験値も、『魔料理』スキルをレベル10にしただけにかなり多い。
試しに、アイテムボックスに保存してある素材を鑑定してみたところ、ドラゴンの肉を食べれば、1日最大100万経験値が貰えるようだ。
『嘆きの大蛇神』なら経験値300万、邪黒竜だと、なんと1000万も貰えるぞ。
まあ1㎏以上食べないとダメだけどね。
ただ、モンスターの肉をそれほど保存してないんだよね……まさか食べるなんて、考えもつかなかったし。
一応『嘆きの大蛇神』は、尻尾の部分を100㎏ほど採取してあるけど、大勢で食べたらあっという間に無くなっちゃうな。
邪黒竜はもう少し多めで、やはり尻尾の肉が200㎏くらいあるけど。
邪黒竜はデカかったから、切り取る部分も多めになった。
ほかのモンスターは、食べられるような部分はあまり持ってない。
今まで倒してきたモンスターは、魔道具の素材になりそうな部分は採取してあるけど、それは牙とか爪とか角みたいなのが多く、あとはあっても体毛や翼くらいで、肉というのはほとんど保存してないんだ。
ドラゴンだけ、とにかく素材として優秀なので多めに取ってあるけど。
しかしこれは良いスキルを手に入れた。
Sランクだけど、SSランクの価値はあるかもしれない。みんなを危険な目に遭わせることなく強化できるし。
今後は強いモンスターに出会ったら、美味しい経験値に見えてきそうだ。
まあモンスター料理ばかり食べるわけにはいかないだろうから、少しずつ食事に取り入れて地道に強化を図ろう。
あとは残った経験値で『時間魔法』を上げることにした。
現在レベル7だけど、これは強化するほど時間に干渉する能力も上がるので、大量経験値を使う価値は充分にある。
ということで、経験値128億消費して『時間魔法』をレベル8にした。
すると、『時空神の加護』という魔法を覚えることができた。
これは常時発動していて、僕に対する攻撃的な『時間魔法』を全て無効にするらしい。
仮に時を止める敵が現れたとしても、僕には効かないということだ。
魔王は時間すら操れる可能性があるので、これはありがたい!
『神盾の守護』である程度『時間魔法』の対策はできてたけど、今後はもう一切心配する必要がなくなった。
残り経験値約11億2000万はストックして、今月の強化を終えた。
さて、明日は出発だ!
ゼルマの証言からだいたいの場所も分かったので、未開の地でもなんとかなるはず。
移動手段としては、『時空通穴』を使う予定だ。
『空間転移』は一度行った場所にしか使わないことにしてるので、『時空通穴』を通って近くまで行く。
『時空通穴』の中は異次元となっていて、移動距離も短縮されるので、多分1日もあれば目当ての地に辿り着けるはずだ。
熾光魔竜で飛んでいけばもっと早いけど、ドマさんやゼルマには見せたくないし、それに現在熾光魔竜は銀子に付き添ってるからね。
どうしてもそれらしき場所が発見できなかったら、そのときは熾光魔竜に協力してもらうかもしれないけど。
ただ、その場所は吸血鬼の間で『迷いの森』とも言われていたらしく、『赤き天馬』に出会ったのもたまたまだったらしい。
話を聞いて調査に行った吸血鬼たちは、誰も『赤き天馬』を確かめることができなかったという。
果たして、僕たちは出会うことができるだろうか……?
ちなみに、眷女のみんなは行かないとのこと。
どうやらまだゼルマに対するわだかまりが残ってて、一緒に行動するには少々抵抗があるようだ。
まあ僕としても、今回はゼルマとドマさんだけのほうがいいと思ってた。
どんな危険があるか分からないので、あまり人数が多いと安全を確保できるか不安があったのだ。
ゼルマとドマさんだけなら、何が起こっても僕が守り切れる。
ということで、いよいよ明日出発という状況で、本日神様から経験値を貰える日になった。
いつも通り神様に感謝しながら100億の経験値を頂く。ストック分と合わせると、現在の所持経験値は149億5000万。
そして今月の女神様からのスキルは、『魔料理』というSランクのモノだった。
それを経験値100万使って習得する。
『魔料理』なんて、これまた聞いたことないスキルだけど、なんとモンスターを調理して食べられるようにする効果があった。
基本的には、モンスターの肉は不味くて食べられたモノじゃなかったり、毒があるヤツも多いんだけど、それをスキルの力でなんとかしてくれるらしい。
それだけなら大した効果じゃないけど、このスキルの凄いところは、調理したモンスターを食べることによって経験値が得られること。
これは僕だけじゃなくて、その料理を食べれば誰でも経験値が貰えるという、まさに『魔料理』だ。
ただし、モンスターはキッチリ殺さないと、スキルの対象にはならない。
仮に、生きてるモンスターから一部を削り取って、それを食べたとしても、経験値は獲得できないようだ。
対象を殺すことによって、その肉にも経験値が含まれるようになるらしい。
モンスターを倒して一度経験値を貰い、さらにそいつを食べることでも経験値が得られるなんて、二度美味しいスキルといえる。
ちなみに、獲得できる経験値は調理されるモンスターによって変わり、強いモンスターほど多くの経験値を貰うことができる。
スキルのレベルを上げれば、さらに多くの経験値が貰えるようになるらしい。
もちろん、食べる量にも比例して経験値も増える。ただし、各モンスターごとに、1日に貰える経験値の限界が決められているようだ。
つまり、大食いしまくって経験値をたくさん貰うようなマネはできない。
なるほど、これは面白いスキルだ。
結構応用が利きそうなので、経験値10億以上使ってレベルを10にした。
そして、早速素材として保存してあったモンスターの一部を、『魔料理』で調理して食べてみる。
…………………………………………………………。
うん、確かに経験値は貰えたけど、全然美味しくない。
かろうじて食べられるような味だけど、これは進んで食べたい料理ではないな。
『魔料理』スキルはモンスターを食用に調理できるけど、味は二の次らしい。
……そうか、味については、『料理』スキルじゃないと美味しくならないんだ!
なら、『料理』スキルを上げてみよう。この手のスキルは、だいたいコピーで手に入れてある。
僕は経験値1000万ちょっと使って、『料理』スキルをレベル10にした。
実は、『料理』スキルはレベルを上げないように、眷女のみんなから言われてたんだけどね。
僕が料理まで上手になったら、女の子として立場がなくなっちゃうからということなんだけど、この場合はもう仕方ないだろう。
改めて、『魔料理』と『料理』の両スキルを駆使して、モンスター料理を作ってみる。
……おお! これは結構美味しいぞ。
元の素材が不味いモンスター肉なので、味加減にも限界はあるが、これならまあ安心して食べられる。
貰える経験値も、『魔料理』スキルをレベル10にしただけにかなり多い。
試しに、アイテムボックスに保存してある素材を鑑定してみたところ、ドラゴンの肉を食べれば、1日最大100万経験値が貰えるようだ。
『嘆きの大蛇神』なら経験値300万、邪黒竜だと、なんと1000万も貰えるぞ。
まあ1㎏以上食べないとダメだけどね。
ただ、モンスターの肉をそれほど保存してないんだよね……まさか食べるなんて、考えもつかなかったし。
一応『嘆きの大蛇神』は、尻尾の部分を100㎏ほど採取してあるけど、大勢で食べたらあっという間に無くなっちゃうな。
邪黒竜はもう少し多めで、やはり尻尾の肉が200㎏くらいあるけど。
邪黒竜はデカかったから、切り取る部分も多めになった。
ほかのモンスターは、食べられるような部分はあまり持ってない。
今まで倒してきたモンスターは、魔道具の素材になりそうな部分は採取してあるけど、それは牙とか爪とか角みたいなのが多く、あとはあっても体毛や翼くらいで、肉というのはほとんど保存してないんだ。
ドラゴンだけ、とにかく素材として優秀なので多めに取ってあるけど。
しかしこれは良いスキルを手に入れた。
Sランクだけど、SSランクの価値はあるかもしれない。みんなを危険な目に遭わせることなく強化できるし。
今後は強いモンスターに出会ったら、美味しい経験値に見えてきそうだ。
まあモンスター料理ばかり食べるわけにはいかないだろうから、少しずつ食事に取り入れて地道に強化を図ろう。
あとは残った経験値で『時間魔法』を上げることにした。
現在レベル7だけど、これは強化するほど時間に干渉する能力も上がるので、大量経験値を使う価値は充分にある。
ということで、経験値128億消費して『時間魔法』をレベル8にした。
すると、『時空神の加護』という魔法を覚えることができた。
これは常時発動していて、僕に対する攻撃的な『時間魔法』を全て無効にするらしい。
仮に時を止める敵が現れたとしても、僕には効かないということだ。
魔王は時間すら操れる可能性があるので、これはありがたい!
『神盾の守護』である程度『時間魔法』の対策はできてたけど、今後はもう一切心配する必要がなくなった。
残り経験値約11億2000万はストックして、今月の強化を終えた。
さて、明日は出発だ!
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