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第7章 新国テンプルム
第341話 フラウの秘密
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久魅那の『時空通穴』で、無事僕たちは法王国王城前へと到着する。
封印の腕輪――『臣下の誓錠』で力を制限されているけど、移動魔法はそこまで影響は無かったようだ。
ただ、こんな近距離の移動で、久魅那は魔力をほとんど使ってしまったようだけど。
ジークヘルト将軍が、正門へと歩み寄る。
「異世界人たちを見つけて連れ戻した。馬車を放置してしまったゆえ、手の空いてる者に回収させよ」
「ジークヘルト様、異世界人たち以外にも、何やら見たことのない者たちもいるようですが……?」
「ふむ、彼らはテンプルム国王陛下とその従者たちだ。失礼のないようにな」
将軍が僕たちの素性を門番に説明する。
「テンプルム国王陛下……? ま、まさか、『魔王ユーリ』ですか!?」
「いや、魔王ではなかった。それはこのオレが保証しよう。どうやら我らの邪推が過ぎたようだ」
「し、しかし……いえ、失礼いたしました。どうぞお通りください」
僕を国王と認めてくれたのか、門番は僕たちが通行するあいだ深く頭を下げ、ひたすら最敬礼の姿勢を取っていた。
『魔王ユーリ』と知って驚いてはいるようだけど、悪い感情は抱いてないみたいだ。
聖騎士たちにはだいぶガッカリさせられたけど、門番は好印象で安心した。
「おい、お前たち、客人が来たことを報せに行け」
「はっ、承知しました」
ジークヘルト将軍の命令で、部下の聖騎士たちが走り去る。
「ユーリ陛下をお迎えする準備をさせに行かせました。我らは急がずに参りましょう」
「お気遣いありがとうございます」
聖騎士たちに、僕たちを罠にハメるための準備をさせに行かせたってとこだな。
悪意を隠せてないですよ、将軍閣下。
僕たちは将軍直々の案内で、ゆっくりと王城内を移動していく。
すると、王城内にかなり大きめの神殿があることに気付いてちょっと驚く。
他国の王城にあまり詳しくないけど、神殿があるのは珍しいだろうな。神官たちも結構いるようだし、さすが聖なる国といったところだ。
その豪華な神殿に僕たちが見とれていると、後ろからふいに声をかけられた。
「そこの方、ひょっとしてフラウではないか?」
振り向くと、そこには法衣に身を包んだ神官――背の高い男性のエルフが立っていた。
フラウの知り合いかな?
「え? あの……あなたは誰デスカ?」
「やはりフラウか。久しぶりだな。まあ最後に会ったのは100年ほど前であるから、私のことを憶えてなくても無理はない」
「ひゃ……100年~っ!?」
僕とメジェールたちが同時に大声をあげて驚く。
なんだ100年って? この人、フラウと誰かを勘違いしてない?
ちょっと訊いてみよう。
「あのう……スミマセン、フラウはまだ40歳そこそこなので、どなたかと間違えてはいないでしょうか?」
「いや、フラウで間違いない。40歳? フラウは確か、そろそろ200歳ほどになるはずだが……?」
「200歳だって~っ!? どういうことなんだ、フラウ!?」
「ええ~? ワ、ワタシ、知らないデスよ!?」
あっ、ウソだ!
このエルフの男性が言っていることが合ってる!
ということは……。
「フラウ、ウソをついても無駄だぞ。ちゃんと正直に言うんだ」
「そ、それはデスね、えっと、っていうか、アナタはいったい誰なんデスか?」
返答に困ったフラウが、エルフの男性に逆ギレして詰め寄る。
「これは挨拶が遅れて失礼した。私はここの神官長ジェダ。ハイエルフの里でお前とは何度か顔を合わせているが、特に親しいわけではなかったからな。私も里にはあまり帰らぬし、100年も経てばすっかり忘れてしまって当然だ」
「ハ、ハイエルフ~っ!?」
ちょ、ちょっと待って、フラウってハイエルフだったの!?
エルフの上位種族ハイエルフは、寿命もエルフの数倍――千年を超えることもあり、魔力なども軒並み高い。
僕たち普通の人間ではエルフとハイエルフを見分けるのは難しいんだけど、そういえば、フラウはエルフにしても一段と飛び抜けた容姿をしている。
まさかハイエルフだったとは……。
「フラウ、お前は里でもとにかく出来が悪かったので、あまり面識のない私でもよく憶えている。落ちこぼれで有名だったからな。昔からずっと冒険者に憧れていたようだったが、無事なれたようだな、おめでとう」
「あうあう……こ、こんな所で里の人に会うなんてええ……!」
フラウが昔のことをバラされて、顔を真っ赤にして恥ずかしがっている。
そうか……フラウは筋金入りの超絶ドジっ子だったんだな。
ハイエルフの落ちこぼれとバレるのがイヤで年齢までごまかしていたんだろうけど、全く困ったヤツだ。
「フラウ、お前……サバを読むにしても、150歳以上年齢をごまかすヤツがあるか!」
「い、いやあソロルさん、心は40歳……じゃなくて、17歳なんですよ」
「フラウってば、アニスたちのことを年増なんて酷いこと言ったクセに、アンタ200歳のおばあちゃんじゃないの!」
「待ってくださいメジェールさん、ハイエルフでは、200歳はぴちぴちのギャルですよ!」
「そうなんですの? ジェダ様?」
「いや、200歳はそこそこいい年ですな。フラウ、少し前に噂を聞いたが、お前まだ独り身だそうだな? いい加減亭主を見つけんと、行き遅れにも程があるぞ」
「いえ、私の妹も、多分まだ結婚してないデス!」
「おう、そうであった。お前には優秀な妹がおったな。お前は里を出てからずっと帰っておらぬだろうから、近々顔でも出しに行くといい。お前の兄と妹によろしく言っておいてくれ」
そう言って、ジェダという神官長は去っていった。
フラウってば、今までさんざん偉そうなこと言ってたクセに、ベルニカ姉妹なんて目じゃないほどの行き遅れじゃないか……。
それにしても、200歳か……さすがにフラウに対して、ちょっと見る目が変わってしまった。
これからは敬語使わなくちゃダメかな?
***********************************
本日から、『無限のスキルゲッター』の電子書籍版が販売開始となっております。
「番外編 ユーリ大好き」というSSも付いておりますので、是非よろしくお願いいたしますm(_ _)m
ちなみに、SSはとらのあな様の書籍版にも特典で付いております。
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ただ、こんな近距離の移動で、久魅那は魔力をほとんど使ってしまったようだけど。
ジークヘルト将軍が、正門へと歩み寄る。
「異世界人たちを見つけて連れ戻した。馬車を放置してしまったゆえ、手の空いてる者に回収させよ」
「ジークヘルト様、異世界人たち以外にも、何やら見たことのない者たちもいるようですが……?」
「ふむ、彼らはテンプルム国王陛下とその従者たちだ。失礼のないようにな」
将軍が僕たちの素性を門番に説明する。
「テンプルム国王陛下……? ま、まさか、『魔王ユーリ』ですか!?」
「いや、魔王ではなかった。それはこのオレが保証しよう。どうやら我らの邪推が過ぎたようだ」
「し、しかし……いえ、失礼いたしました。どうぞお通りください」
僕を国王と認めてくれたのか、門番は僕たちが通行するあいだ深く頭を下げ、ひたすら最敬礼の姿勢を取っていた。
『魔王ユーリ』と知って驚いてはいるようだけど、悪い感情は抱いてないみたいだ。
聖騎士たちにはだいぶガッカリさせられたけど、門番は好印象で安心した。
「おい、お前たち、客人が来たことを報せに行け」
「はっ、承知しました」
ジークヘルト将軍の命令で、部下の聖騎士たちが走り去る。
「ユーリ陛下をお迎えする準備をさせに行かせました。我らは急がずに参りましょう」
「お気遣いありがとうございます」
聖騎士たちに、僕たちを罠にハメるための準備をさせに行かせたってとこだな。
悪意を隠せてないですよ、将軍閣下。
僕たちは将軍直々の案内で、ゆっくりと王城内を移動していく。
すると、王城内にかなり大きめの神殿があることに気付いてちょっと驚く。
他国の王城にあまり詳しくないけど、神殿があるのは珍しいだろうな。神官たちも結構いるようだし、さすが聖なる国といったところだ。
その豪華な神殿に僕たちが見とれていると、後ろからふいに声をかけられた。
「そこの方、ひょっとしてフラウではないか?」
振り向くと、そこには法衣に身を包んだ神官――背の高い男性のエルフが立っていた。
フラウの知り合いかな?
「え? あの……あなたは誰デスカ?」
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「ひゃ……100年~っ!?」
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なんだ100年って? この人、フラウと誰かを勘違いしてない?
ちょっと訊いてみよう。
「あのう……スミマセン、フラウはまだ40歳そこそこなので、どなたかと間違えてはいないでしょうか?」
「いや、フラウで間違いない。40歳? フラウは確か、そろそろ200歳ほどになるはずだが……?」
「200歳だって~っ!? どういうことなんだ、フラウ!?」
「ええ~? ワ、ワタシ、知らないデスよ!?」
あっ、ウソだ!
このエルフの男性が言っていることが合ってる!
ということは……。
「フラウ、ウソをついても無駄だぞ。ちゃんと正直に言うんだ」
「そ、それはデスね、えっと、っていうか、アナタはいったい誰なんデスか?」
返答に困ったフラウが、エルフの男性に逆ギレして詰め寄る。
「これは挨拶が遅れて失礼した。私はここの神官長ジェダ。ハイエルフの里でお前とは何度か顔を合わせているが、特に親しいわけではなかったからな。私も里にはあまり帰らぬし、100年も経てばすっかり忘れてしまって当然だ」
「ハ、ハイエルフ~っ!?」
ちょ、ちょっと待って、フラウってハイエルフだったの!?
エルフの上位種族ハイエルフは、寿命もエルフの数倍――千年を超えることもあり、魔力なども軒並み高い。
僕たち普通の人間ではエルフとハイエルフを見分けるのは難しいんだけど、そういえば、フラウはエルフにしても一段と飛び抜けた容姿をしている。
まさかハイエルフだったとは……。
「フラウ、お前は里でもとにかく出来が悪かったので、あまり面識のない私でもよく憶えている。落ちこぼれで有名だったからな。昔からずっと冒険者に憧れていたようだったが、無事なれたようだな、おめでとう」
「あうあう……こ、こんな所で里の人に会うなんてええ……!」
フラウが昔のことをバラされて、顔を真っ赤にして恥ずかしがっている。
そうか……フラウは筋金入りの超絶ドジっ子だったんだな。
ハイエルフの落ちこぼれとバレるのがイヤで年齢までごまかしていたんだろうけど、全く困ったヤツだ。
「フラウ、お前……サバを読むにしても、150歳以上年齢をごまかすヤツがあるか!」
「い、いやあソロルさん、心は40歳……じゃなくて、17歳なんですよ」
「フラウってば、アニスたちのことを年増なんて酷いこと言ったクセに、アンタ200歳のおばあちゃんじゃないの!」
「待ってくださいメジェールさん、ハイエルフでは、200歳はぴちぴちのギャルですよ!」
「そうなんですの? ジェダ様?」
「いや、200歳はそこそこいい年ですな。フラウ、少し前に噂を聞いたが、お前まだ独り身だそうだな? いい加減亭主を見つけんと、行き遅れにも程があるぞ」
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「おう、そうであった。お前には優秀な妹がおったな。お前は里を出てからずっと帰っておらぬだろうから、近々顔でも出しに行くといい。お前の兄と妹によろしく言っておいてくれ」
そう言って、ジェダという神官長は去っていった。
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