165 / 258
第7章 新国テンプルム
第332話 大魔王からは逃げられない
しおりを挟む
僕と戦っていた異世界人たちが、久魅那という子の『時空通穴』で逃げ出してしまった。
どうも途中から様子がおかしかったので、僕のこと勘違いしてるんじゃないかと思う。
そもそも彼らは、最初から『魔王ユーリ』に対して疑心暗鬼なところがあったから、僕の強さを見て完全に誤解しちゃったんだろう。
力を見せると、すぐこの展開になっちゃうんだよなあ……。
まあそれくらい、『魔王』という存在を警戒しているってことなんだけどさ。
「ユーリ、あいつら逃がしちゃっていいの?」
「いや、逃がさないよ。また勘違いで苦労するのはイヤだからね」
色々と紆余曲折を経て、ようやく『魔王ユーリ』の誤解が解けたというのに、また変な噂を広められるわけにはいかない。
彼らには、僕は無害だということをちゃんと分かってもらわないと。
ということで、彼らの逃走を阻止する。
「我が領域を閉じろ、『次元封鎖』!」
これは『空間魔法』の1つで、僕を中心として一定の距離の空間を次元ごと隔離してしまう魔法だ。
この中に捕らえられた人は、『瞬間移動』や『空間転移』でも抜け出すことはできない。
もちろん、『時空通穴』でも脱出は不可能だ。
この封鎖した次元の壁を越える方法はいくつかあるけど、それには僕クラスの『空間魔法』が必要となる。
少なくとも、あの久魅那という子の力では無理だろう。
あの子の『空間魔法』はレベル4で、僕はレベル8だからね。
「さぁて、どの辺りに居るかな?」
『時空通穴』はこの世界とは別次元にあるが、僕なら空間の歪みを探知することができる。
彼らが逃げたであろう法王国の方向も考慮すれば、その場所を見つけるのは容易かった。
「居た居た。案の定、次元の壁でつっかえてるな。じゃあ彼らを捕まえてくるから、みんなはここで待ってて」
僕はメジェールたちを残し、異世界人たちが居る場所へ『空間転移』する。
『時空通穴』内は距離が短縮されるので、少し進んだだけでかなり遠くまで行けちゃうんだよね。
彼らの近くに着いたところで、次の魔法を放つ。
「消えよ見えざる障壁、『次元層消去』!」
これは簡単な次元構造物を消す魔法で、いま僕が使った『次元封鎖』の次元壁や、封印魔法『千年回廊』なんかも無効にできる。
究極封印『次元牢獄』は超複雑な構造体らしいから、さすがに消去は無理みたいだけど、アレは『虚無への回帰』なら解除可能だ。
『虚無への回帰』は、SSSランクである『空間魔法』よりもさらに上位のVランク『神遺魔法』だからね。
「きゃああああああっ」
「な、なんですかっ!? 『時空通穴』で進めなくなったと思ったら、いきなり元の空間に戻りましたぞ!?」
「いったいどうなってるんだ久魅那、何か失敗したのか?」
「分からないわ、何故かわたしの『空間魔法』が消えちゃって……」
『時空通穴』が解除されたので、強制的に元の世界に戻された異世界人たちが空中から落ちてきた。
「皆さんお帰りなさい。少し僕の話を聞いていただきたくて、申しわけありませんがお引き止めいたしました」
「うわっ、うわああああああっ、魔王ユーリがなんでここに!?」
「久魅那っ、もう一度『時空通穴』を開けっ」
「だめよ、『時空通穴』じゃ逃げられないわ! こうなったらイチかバチか、転移魔法でみんな一気に脱出を……」
まずい、『空間転移』を使う気か?
久魅那という子の力では4人同時は無理だ! 封鎖している次元壁も越えられないし、きっと何か事故になってしまうぞ!
彼女の『空間魔法』を封じなくては!
「彼方まで裂けよ! 『虚空絶界』!」
僕はこの辺り一帯を、『空間魔法』で作った巨大な次元の裂け目へと落とした。
例えるなら、途方もなく広いアイテムボックスの中という感じだ。
ここは異次元空間なので、この中では低レベルの『空間魔法』を使用することができない。アイテムボックスの中ではアイテムボックスは開けないということ。
つまり、久魅那の『空間魔法』は完全に封じられたわけである。
一応、僕と同クラス以上の『空間魔法』が使えれば脱出も可能だけど、もちろん久魅那には不可能だ。
「な、なんなのコレ!? し、信じられない……こんな無限とも思える広大な異次元空間を開くなんて、人間じゃ絶対に不可能な領域、いえ、魔王だって無理よ! 彼は魔王なんてレベルじゃない、全てを超越した魔神……どこか異世界の『魔神王』なんだわ!」
「大魔王どころか魔神王だって!? そんなヤツどうすりゃいいんだ!?」
「いえ、違いますって! 僕は人間です、皆さんちょっと落ち着いて……」
「こうなったらボクちんの全魔力をかけた最大の魔法で、なんとか活路を開いて見せますぞ! 喰らえ……」
あ~もう、こじれる一方だから、一度大人しくなってもらおう。
えいっ、『石化視線』!
弐琉須という人が一瞬で石化する。
「弐琉須!? ウソだろ、俺っちたちの耐性は常人を遙かに越えるのに、それを簡単に石化させるなんて……」
「くそっ……こうなったらパワーを究極に集めてヤツを道連れにしてやる! オレは真の勇者だ、世界を救うためなら命なんて惜しくないぜ! 集え、超時空……」
えい、『石化視線』!
こんなとこで命を懸けられても困るので、牙無魔も石化しててください。
ちなみに、メジェールは『超異常耐性』を持っているので、『石化視線』程度では石化させることはできない。
『神遺魔法』にある睡眠魔法『魂心休眠』クラスじゃないと、『勇者』を状態異常にするのは不可能なのだ。
「そ、そんなっ、人類最高クラスの耐性を持つ牙無魔まで石化させるなんて……! 『魔王ユーリ』は触っちゃいけない相手だったんだ、俺っちたちがバカだった! こいつこそ最凶最悪の存在、もはや人類は終わ……」
えい、『石化視線』!
すっかりパニックになってしまった礼威次も石化させる。
あとは久魅那って子だけど、この子は少し冷静に見えるから、ちゃんと話せば分かってくれ……
「ひいいいいいい、こ、こ、殺さないで、ユーリ様のことは誰にも言いませんから、殺さないでくださいいいいいぃぃぃ~っ」
まずい……とんでもなくパニックになってる。
石化は死んだわけじゃなくて、僕の意志で簡単に戻せるんだけど、石化した人なんて見たことないだろうから相当怖いかもね。
とりあえず落ち着かせよう。
「大丈夫、殺したりなんかしません。彼らも元に戻しますから、久魅那さんどうか落ち着いて……」
「ごめんなさい、もう絶対に逆らいませんから、ゆるして、お願いゆるしてえええええええっ」
ああああ……なんてこった!
久魅那さん、失禁しちゃった……………………。
そこまで怖がらせるつもりはなかったのに……うう、どうすれば良かったんだ?
思えば、イザヤたちがなんとなく心を開いてくれないのは、前に腰抜かすほど怖がらせちゃったせいだと思うんだ。
これでもう久魅那って子も、心を開いてくれないかも……。
とにかく、まずは汚れちゃった部分を『洗浄』の魔法で綺麗にしてあげようと思って、ゆっくり近付いていったら、久魅那は恐怖で気を失ってしまった。
色々ごめんなさい……。
***********************************
昨日の17時半くらいに、前話を少し修正しました。
異世界人の印象が悪かったので、もう少し良くなるように書き直しました。
けっして悪いヤツらではないんですよ…(^^;
どうも途中から様子がおかしかったので、僕のこと勘違いしてるんじゃないかと思う。
そもそも彼らは、最初から『魔王ユーリ』に対して疑心暗鬼なところがあったから、僕の強さを見て完全に誤解しちゃったんだろう。
力を見せると、すぐこの展開になっちゃうんだよなあ……。
まあそれくらい、『魔王』という存在を警戒しているってことなんだけどさ。
「ユーリ、あいつら逃がしちゃっていいの?」
「いや、逃がさないよ。また勘違いで苦労するのはイヤだからね」
色々と紆余曲折を経て、ようやく『魔王ユーリ』の誤解が解けたというのに、また変な噂を広められるわけにはいかない。
彼らには、僕は無害だということをちゃんと分かってもらわないと。
ということで、彼らの逃走を阻止する。
「我が領域を閉じろ、『次元封鎖』!」
これは『空間魔法』の1つで、僕を中心として一定の距離の空間を次元ごと隔離してしまう魔法だ。
この中に捕らえられた人は、『瞬間移動』や『空間転移』でも抜け出すことはできない。
もちろん、『時空通穴』でも脱出は不可能だ。
この封鎖した次元の壁を越える方法はいくつかあるけど、それには僕クラスの『空間魔法』が必要となる。
少なくとも、あの久魅那という子の力では無理だろう。
あの子の『空間魔法』はレベル4で、僕はレベル8だからね。
「さぁて、どの辺りに居るかな?」
『時空通穴』はこの世界とは別次元にあるが、僕なら空間の歪みを探知することができる。
彼らが逃げたであろう法王国の方向も考慮すれば、その場所を見つけるのは容易かった。
「居た居た。案の定、次元の壁でつっかえてるな。じゃあ彼らを捕まえてくるから、みんなはここで待ってて」
僕はメジェールたちを残し、異世界人たちが居る場所へ『空間転移』する。
『時空通穴』内は距離が短縮されるので、少し進んだだけでかなり遠くまで行けちゃうんだよね。
彼らの近くに着いたところで、次の魔法を放つ。
「消えよ見えざる障壁、『次元層消去』!」
これは簡単な次元構造物を消す魔法で、いま僕が使った『次元封鎖』の次元壁や、封印魔法『千年回廊』なんかも無効にできる。
究極封印『次元牢獄』は超複雑な構造体らしいから、さすがに消去は無理みたいだけど、アレは『虚無への回帰』なら解除可能だ。
『虚無への回帰』は、SSSランクである『空間魔法』よりもさらに上位のVランク『神遺魔法』だからね。
「きゃああああああっ」
「な、なんですかっ!? 『時空通穴』で進めなくなったと思ったら、いきなり元の空間に戻りましたぞ!?」
「いったいどうなってるんだ久魅那、何か失敗したのか?」
「分からないわ、何故かわたしの『空間魔法』が消えちゃって……」
『時空通穴』が解除されたので、強制的に元の世界に戻された異世界人たちが空中から落ちてきた。
「皆さんお帰りなさい。少し僕の話を聞いていただきたくて、申しわけありませんがお引き止めいたしました」
「うわっ、うわああああああっ、魔王ユーリがなんでここに!?」
「久魅那っ、もう一度『時空通穴』を開けっ」
「だめよ、『時空通穴』じゃ逃げられないわ! こうなったらイチかバチか、転移魔法でみんな一気に脱出を……」
まずい、『空間転移』を使う気か?
久魅那という子の力では4人同時は無理だ! 封鎖している次元壁も越えられないし、きっと何か事故になってしまうぞ!
彼女の『空間魔法』を封じなくては!
「彼方まで裂けよ! 『虚空絶界』!」
僕はこの辺り一帯を、『空間魔法』で作った巨大な次元の裂け目へと落とした。
例えるなら、途方もなく広いアイテムボックスの中という感じだ。
ここは異次元空間なので、この中では低レベルの『空間魔法』を使用することができない。アイテムボックスの中ではアイテムボックスは開けないということ。
つまり、久魅那の『空間魔法』は完全に封じられたわけである。
一応、僕と同クラス以上の『空間魔法』が使えれば脱出も可能だけど、もちろん久魅那には不可能だ。
「な、なんなのコレ!? し、信じられない……こんな無限とも思える広大な異次元空間を開くなんて、人間じゃ絶対に不可能な領域、いえ、魔王だって無理よ! 彼は魔王なんてレベルじゃない、全てを超越した魔神……どこか異世界の『魔神王』なんだわ!」
「大魔王どころか魔神王だって!? そんなヤツどうすりゃいいんだ!?」
「いえ、違いますって! 僕は人間です、皆さんちょっと落ち着いて……」
「こうなったらボクちんの全魔力をかけた最大の魔法で、なんとか活路を開いて見せますぞ! 喰らえ……」
あ~もう、こじれる一方だから、一度大人しくなってもらおう。
えいっ、『石化視線』!
弐琉須という人が一瞬で石化する。
「弐琉須!? ウソだろ、俺っちたちの耐性は常人を遙かに越えるのに、それを簡単に石化させるなんて……」
「くそっ……こうなったらパワーを究極に集めてヤツを道連れにしてやる! オレは真の勇者だ、世界を救うためなら命なんて惜しくないぜ! 集え、超時空……」
えい、『石化視線』!
こんなとこで命を懸けられても困るので、牙無魔も石化しててください。
ちなみに、メジェールは『超異常耐性』を持っているので、『石化視線』程度では石化させることはできない。
『神遺魔法』にある睡眠魔法『魂心休眠』クラスじゃないと、『勇者』を状態異常にするのは不可能なのだ。
「そ、そんなっ、人類最高クラスの耐性を持つ牙無魔まで石化させるなんて……! 『魔王ユーリ』は触っちゃいけない相手だったんだ、俺っちたちがバカだった! こいつこそ最凶最悪の存在、もはや人類は終わ……」
えい、『石化視線』!
すっかりパニックになってしまった礼威次も石化させる。
あとは久魅那って子だけど、この子は少し冷静に見えるから、ちゃんと話せば分かってくれ……
「ひいいいいいい、こ、こ、殺さないで、ユーリ様のことは誰にも言いませんから、殺さないでくださいいいいいぃぃぃ~っ」
まずい……とんでもなくパニックになってる。
石化は死んだわけじゃなくて、僕の意志で簡単に戻せるんだけど、石化した人なんて見たことないだろうから相当怖いかもね。
とりあえず落ち着かせよう。
「大丈夫、殺したりなんかしません。彼らも元に戻しますから、久魅那さんどうか落ち着いて……」
「ごめんなさい、もう絶対に逆らいませんから、ゆるして、お願いゆるしてえええええええっ」
ああああ……なんてこった!
久魅那さん、失禁しちゃった……………………。
そこまで怖がらせるつもりはなかったのに……うう、どうすれば良かったんだ?
思えば、イザヤたちがなんとなく心を開いてくれないのは、前に腰抜かすほど怖がらせちゃったせいだと思うんだ。
これでもう久魅那って子も、心を開いてくれないかも……。
とにかく、まずは汚れちゃった部分を『洗浄』の魔法で綺麗にしてあげようと思って、ゆっくり近付いていったら、久魅那は恐怖で気を失ってしまった。
色々ごめんなさい……。
***********************************
昨日の17時半くらいに、前話を少し修正しました。
異世界人の印象が悪かったので、もう少し良くなるように書き直しました。
けっして悪いヤツらではないんですよ…(^^;
10
お気に入りに追加
9,089
あなたにおすすめの小説
神様との賭けに勝ったので、スキルを沢山貰えた件。
猫丸
ファンタジー
ある日の放課後。突然足元に魔法陣が現れると、気付けば目の前には神を名乗る存在が居た。
そこで神は異世界に送るからスキルを1つ選べと言ってくる。
あれ?これもしかして頑張ったらもっと貰えるパターンでは?
そこで彼は思った――もっと欲しい!
欲をかいた少年は神様に賭けをしないかと提案した。
神様とゲームをすることになった悠斗はその結果――
※過去に投稿していたものを大きく加筆修正したものになります。
NTRエロゲの世界に転移した俺、ヒロインの好感度は限界突破。レベルアップ出来ない俺はスキルを取得して無双する。~お前らNTRを狙いすぎだろ~
ぐうのすけ
ファンタジー
高校生で18才の【黒野 速人】はクラス転移で異世界に召喚される。
城に召喚され、ステータス確認で他の者はレア固有スキルを持つ中、速人の固有スキルは呪い扱いされ城を追い出された。
速人は気づく。
この世界、俺がやっていたエロゲ、プリンセストラップダンジョン学園・NTRと同じ世界だ!
この世界の攻略法を俺は知っている!
そして自分のステータスを見て気づく。
そうか、俺の固有スキルは大器晩成型の強スキルだ!
こうして速人は徐々に頭角を現し、ハーレムと大きな地位を築いていく。
一方速人を追放したクラスメートの勇者源氏朝陽はゲームの仕様を知らず、徐々に成長が止まり、落ちぶれていく。
そしてクラス1の美人【姫野 姫】にも逃げられ更に追い込まれる。
順調に強くなっていく中速人は気づく。
俺達が転移した事でゲームの歴史が変わっていく。
更にゲームオーバーを回避するためにヒロインを助けた事でヒロインの好感度が限界突破していく。
強くなり、ヒロインを救いつつ成り上がっていくお話。
『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』
カクヨムとアルファポリス同時掲載。
序盤でボコられるクズ悪役貴族に転生した俺、死にたくなくて強くなったら主人公にキレられました。 え? お前も転生者だったの? そんなの知らんし
水間ノボル🐳
ファンタジー
↑「お気に入りに追加」を押してくださいっ!↑
★2024/2/25〜3/3 男性向けホットランキング1位!
★2024/2/25 ファンタジージャンル1位!(24hポイント)
「主人公が俺を殺そうとしてくるがもう遅い。なぜか最強キャラにされていた~」
『醜い豚』
『最低のゴミクズ』
『無能の恥晒し』
18禁ゲーム「ドミナント・タクティクス」のクズ悪役貴族、アルフォンス・フォン・ヴァリエに転生した俺。
優れた魔術師の血統でありながら、アルフォンスは豚のようにデブっており、性格は傲慢かつ怠惰。しかも女の子を痛ぶるのが性癖のゴミクズ。
魔術の鍛錬はまったくしてないから、戦闘でもクソ雑魚であった。
ゲーム序盤で主人公にボコられて、悪事を暴かれて断罪される、ざまぁ対象であった。
プレイヤーをスカッとさせるためだけの存在。
そんな破滅の運命を回避するため、俺はレベルを上げまくって強くなる。
ついでに痩せて、女の子にも優しくなったら……なぜか主人公がキレ始めて。
「主人公は俺なのに……」
「うん。キミが主人公だ」
「お前のせいで原作が壊れた。絶対に許さない。お前を殺す」
「理不尽すぎません?」
原作原理主義の主人公が、俺を殺そうとしてきたのだが。
※ カクヨム様にて、異世界ファンタジージャンル表紙入り。5000スター、10000フォロワーを達成!
死んだら男女比1:99の異世界に来ていた。SSスキル持ちの僕を冒険者や王女、騎士が奪い合おうとして困っているんですけど!?
わんた
ファンタジー
DVの父から母を守って死ぬと、異世界の住民であるイオディプスの体に乗り移って目覚めた。
ここは、男女比率が1対99に偏っている世界だ。
しかもスキルという特殊能力も存在し、イオディプスは最高ランクSSのスキルブースターをもっている。
他人が持っているスキルの効果を上昇させる効果があり、ブースト対象との仲が良ければ上昇率は高まるうえに、スキルが別物に進化することもある。
本来であれば上位貴族の夫(種馬)として過ごせるほどの能力を持っているのだが、当の本人は自らの価値に気づいていない。
贅沢な暮らしなんてどうでもよく、近くにいる女性を幸せにしたいと願っているのだ。
そんな隙だらけの男を、知り合った女性は見逃さない。
家で監禁しようとする危険な女性や子作りにしか興味のない女性などと、表面上は穏やかな生活をしつつ、一緒に冒険者として活躍する日々が始まった。
俺のスキル『性行為』がセクハラ扱いで追放されたけど、実は最強の魔王対策でした
宮富タマジ
ファンタジー
アレンのスキルはたった一つ、『性行為』。職業は『愛の剣士』で、勇者パーティの中で唯一の男性だった。
聖都ラヴィリス王国から新たな魔王討伐任務を受けたパーティは、女勇者イリスを中心に数々の魔物を倒してきたが、突如アレンのスキル名が原因で不穏な空気が漂い始める。
「アレン、あなたのスキル『性行為』について、少し話したいことがあるの」
イリスが深刻な顔で切り出した。イリスはラベンダー色の髪を少し掻き上げ、他の女性メンバーに視線を向ける。彼女たちは皆、少なからず戸惑った表情を浮かべていた。
「……どうしたんだ、イリス?」
アレンのスキル『性行為』は、女性の愛の力を取り込み、戦闘中の力として変えることができるものだった。
だがその名の通り、スキル発動には女性の『愛』、それもかなりの性的な刺激が必要で、アレンのスキルをフルに発揮するためには、女性たちとの特別な愛の共有が必要だった。
そんなアレンが周りから違和感を抱かれることは、本人も薄々感じてはいた。
「あなたのスキル、なんだか、少し不快感を覚えるようになってきたのよ」
女勇者イリスが口にした言葉に、アレンの眉がぴくりと動く。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
分析スキルで美少女たちの恥ずかしい秘密が見えちゃう異世界生活
SenY
ファンタジー
"分析"スキルを持って異世界に転生した主人公は、相手の力量を正確に見極めて勝てる相手にだけ確実に勝つスタイルで短期間に一財を為すことに成功する。
クエスト報酬で豪邸を手に入れたはいいものの一人で暮らすには広すぎると悩んでいた主人公。そんな彼が友人の勧めで奴隷市場を訪れ、記憶喪失の美少女奴隷ルナを購入したことから、物語は動き始める。
これまで危ない敵から逃げたり弱そうな敵をボコるのにばかり"分析"を活用していた主人公が、そのスキルを美少女の恥ずかしい秘密を覗くことにも使い始めるちょっとエッチなハーレム系ラブコメ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。