異世界 無限転生！

8章

ダンジョン探索その12

ーーー　ダンジョンマスターの部屋　ーーー

　俺達は、ダンジョンマスターが、現れた後、ダンジョンマスターの部屋に案内されていた。

「改めまして、私が、このダンジョンのダンジョンマスターで、育成者とでも、お呼び下さい」

「そうか、わかった。俺は、ライだ」

「私は、ティスと申します」

「私は～、イーネだよ～」

「分かりました。ライ様、ティス様、イーネ様ですね。それでは、このダンジョンのことをお話しさせて頂きます」

「宜しく頼む」

「まず、始めに、このダンジョンは、ダンジョンに入って来た者達を鍛える目的で、創られたダンジョンなので、このダンジョンの中で、死んでも、このダンジョンから排出されるように、最初から設計されています」

「だから、このダンジョンでは、死者が、一人も居なかったんだな、ところで、なんで、こんなダンジョンを創ったんだ？」

「そうですね～、あなた方のように、強い者達が、私の前に現れるように、でしょうか」

「それに、なんの意味があるんだ？」

「まぁ、簡単に言うなら、手合わせをしてみたいのが、一つと、もう一つは、手合わせが終わって、あなた方が、無事なら教えて差し上げます」

　そう言って、ダンジョンマスターの育成者は、魔方陣を展開し、俺達ごと、別空間に転移させた





ーーー　別空間　ーーー

「それでは、手合わせを始めましょうか！」

　そう言って、ダンジョンマスターの育成者は、背後に魔方陣を展開し、俺達目掛けて、魔法をマシンガンのように、発動した。

「おいおい、いきなりか！」

「どうしますか？ライ様？」

「どうするの～？ライ君？」

「まぁ、この程度、問題ないだろ、ティス、イーネ？」

「まぁ確かに」

「そうだね～」

　俺達は、ゆる～く会話しながら、魔法を紙一重で、かわし続けた。

「このくらいは、余裕ですか、なら、次は、こんなのは、どうですか？」

　そう言って、ダンジョンマスターの育成者は、近接戦闘を仕掛けてきた。

「この攻撃は、捌けますか？」

　ダンジョンマスターの育成者は、剣と槍の変則的な二刀流で、ライの懐に潜りこんで、ライに反撃を許さずに、攻撃をした。

　ライは、二刀流の攻撃を食らったが、自分から、後方に飛んで攻撃の衝撃和らげて、ダメージを受けないようにしていた。

　そこに、ティスが、離れた場所から、魔力弾をダンジョンマスターの育成者に、放ったが、ダンジョン探索の育成者は、どこかのニュータイプのように、数個の盾型のビットを周囲に飛ばして、魔力弾を防いだ。

　ならと、イーネが、数本の槍をアイテムボックスから、取り出し、周囲に魔力を使い浮かべ、ダンジョンマスターの育成者に投擲したが、盾型のビットによって、防がれただけでなく、槍を反射されて、イーネの体に数個の傷をつけていた。

「痛ったいな～、思ったより～、痛かったよ～、ライ君～、私、傷物にされちゃったよ～」

　とイーネは、嘘泣きのような格好で、ライに媚びるような感じで、ライに返事をしたら、ライがドスの効いた声で、

「育成者、人の嫁さんをよくも、傷物にしてくれたなぁ！覚悟は、いいか？」

　ライは、育成者が、最初に、背後に魔方陣を展開したように、同じように展開したが、育成者と違い、数えるのが、バカらしくなるくらいの量の魔方陣を背後に展開して、

「食らえ！魔方陣フルバースト！」

「ちょっと、ちょっと！この量は、無理、参りました」

　育成者は、参ったと言ったが、ライは、魔方陣フルバーストを止める気がないのか、育成者目掛けて魔方陣フルバーストを放った。

「嘘でしょ」

　育成者は、これは、無理と思ったのか、ライの放った、魔方陣フルバーストを別空間に転移させて、事なきを得た。

「これで、手合わせは、十分ですので、元の場所に戻りましょうか」

　育成者は、そう言って、転移を発動し、元の場所のダンジョンマスターの部屋にライ達と一緒に戻るのだった。