異世界 無限転生！

8章

ダンジョン探索その2

ーーー　ボス部屋　ーーー

「いらっしゃいましー！はじめまして、この部屋のボスをしています。召喚士です。名前は、まだないです」

　俺達は、思わずズッコケそうになった。

「それでは、わたしの召喚獣を紹介しますね」

「いでよ！タマちゃん！」

「グオーーーーー」

「おいおい！どこが！タマちゃんだーー！」

「え？おかしいですか？」

「そのなりで、タマちゃんは、ないだろう！」

「ええー、可愛いじゃないですかー！」

　タマちゃんは、名前は、まだないの召喚士の顔に頬擦りをしているが、俺達は、可愛いとは、言えなかった。なぜなら、

「どの世界にドラゴンをタマちゃんなんて言う奴がいるんだよ。しまいには、可愛いなんて言う奴は、居ないだろ！」

「わたしの、可愛いタマちゃんに、なんてことを言うんですか！」

「どの口が、言うんだ！どの口が！」

「もう！わたしの可愛いタマちゃんのことを馬鹿にする人なんてこうです！」

「タマちゃん！あの人を完膚なきまでに、叩きのめして下さい！」

「グオーーーーー(了解！ご主人！)」

　ドラゴン改めタマちゃんが、俺達というより、俺に襲い掛かってきた！

「ああもう！お座り！タマちゃん！」

「(にゃ～～ん！）」

　タマちゃんは、俺に対して、お腹を見せて猫なで声を上げていた。

「なにしてるですか？タマちゃん？その人を叩きのめすのですよ！」

「グオ？(ムリムリ！ご主人！この人強すぎて服従しないと、こちらが叩きのめされます。だから、降参します。タマちゃんは、まだ、死にたくないです！ご主人！)」

「分かりました。タマちゃん！そういうわけなので、ごめんなさい！許して下さい！」

　召喚士の名前は、まだないは、見事な土下座を披露した。

　俺達の間に微妙な空気が流れるのだった。