1 / 2
1 穏やかな一日
しおりを挟む
爽やかな風が鼻をかすめ、なんともいい匂いを運んでくる。これはフローラルというべきだろうか。たぶんそういう類の香りだ。
「いい……におい」
ニヤつきながら机に突っ伏している俺を曇りなき眼で横からじっと見つめるその匂いの主は「どうしたの?」と呟いている。可愛いという言葉では言い表せない程の彼の愛らしさは山の麓の子供より格段に研ぎ澄まされているだろう。ずっと横から俺を見つめている彼は、少し前髪をいじり始めたのだが、これは何かを思案している時の彼の癖である。
「おなかすいたの?」
「いや、何もしたくないだけだよ、シアン」
その言葉を聞いた瞬間、シアンは「えー?」と言いながら、机から離れて俺の後ろに回り込んだ。そのまま俺の髪をいきなり引っ張り出している。かなり頭皮がイカれた気がして、俺はハゲになる未来から脱却するため、すぐにシアンを捕まえることにした。
「おい!! 俺の頭皮が物理的に逃避しちゃうところだっただろ!?」
「だって、テオ兄、畑仕事したくないって言うから」
純粋な笑顔が降り注ぐ。まず仕事というものは子供には理解しがたいものである。仕事イコール遊びのような認識なのだろう。困った。仕事はやれば終わると思っているし、それに俺が満足すると思っているらしい。シアンに対して「大人になれば仕事の大変さがわかるよ」なんて言ってもきっと「なんで?」と繰り返し根掘り葉掘り聞かれるに違いない。それはかなり面倒だ。まったく、人間ってのはこっちが説明なんてしても、聞いていないし、質問する事に価値を置いているのだから意味がないのだ。ここはスルースキルだな。話題を変えよう。
「……そうだ、シアン。今日は剣の修練をしようか」
「え!? いいの!?」
シアンはとても興奮した様子でドタバタと足を暴れさせて俺に抱き着いてきた。定期的に剣を学びたいと騒いでいるので予想はしていたが、この様子ではよっぽど剣を触りたかったらしい。既に畑仕事やりたくなくて俺がだらけていたことについてはすっかり忘れているようだ。「やった~!!」と何度も叫びながら、家のドアを開け放ち、外で走り回っている。元気すぎる。こちとらまだ23歳の若者だっていうのに、シアンの様子を見ていると気持ちはもうおじいちゃんである。
太陽が自分たちの頭のてっぺんに移動したので、シアンは昼ご飯を口に駆け込み、急いで着替えていた。剣の修練は午後からと言ってしまったがために、俺も準備に急かされる事になった。修練では汗を沢山かくために、麻の服に着替えている。今は夏らしく太陽光が素晴らしい輝きを放っているせいでとても暑い。マジ。
「はーやーくー!!」
シアンはこんな暑さでも元気に剣を持ち上げてジャンプしている。
「……若いな~」
「テオ兄、はい! 前にやったの見せて!」
「わかった、わかった! やるから待ってくれ!」
急かすシアンを落ち着かせ、鞘から剣を抜きだす。
「危ないから、あの木まで離れろ」
シアンが畑の方にある一本の木の側へと離れたのを確認してから、剣を構えた。イメージではあるが、敵がいる方向に向け、剣をゆっくりと頭上辺りまで持ち上げる。想像の敵と数秒見合った後、遂に耐えきれなくなった相手がこちらに走ってくるのに合わせ、数秒早く剣を振り下ろし、振り下ろした際の力を使い、縦に身体を回転させる。うまく相手の刃先を下にはじき、その隙に身体を捻じって、横にまっすぐ剣を動かすだけだ。イメージの敵は首に横線が入っている。この後きっと首から上が地面に落ちているだろうが、そこはイメージしない事にする。イメージだけでも平和的にいかないとな。
「わぁ~!! やっぱりすごい!!」
「そうか?」
鞘に剣を納めると離れて見ていたシアンがニコニコとしながら駆け寄ってきた。
「うん、なんでそんなことできるの?」
「え、うーん、なんでだろうな?」
俺のハッキリとしない返答にシアンは「わからないの?」と不思議そうにしていた。
「あぁ、分からない……何も」
「ふぅん」
「ま、そんなことよりやるぞ! まずは素振り100回から!」
剣をシアンに渡し、構えさせる。まだシアンには重いだろうが、前に鍛錬した時よりはしっかりと構えができている。これも彼の成長を感じる大事なポイントの一つだ。知らぬうちに日に日に大きくなっているらしい。あの日から確実に大きくなっているシアンは、今自分の目の前で必死に剣を上下に振り下ろしている。
〇●〇
シアンは三年前に突然、俺の目の前に現れた子供だった。あの日は雨で、俺は何もすることが無くて、一日ベッドで横になっていた。夕方になって、急に甲高い何かの声が玄関の方からした気がして俺は驚きながら目を覚ました。気になって少し早足で玄関の横に立てかけていた剣を握ってから、ゆっくりとドアを開けたんだ。
「「……。」」
そこには泥にまみれた幼子が座り込んでいた。こちらに驚いたのか、目を見開いていたと思う。髪がとても長く、表情が読み取れないが、何かから逃げてきたかのようで、肘や膝などにかすり傷があった。
「……どうした?」
「……。」
その後も一切口を開かないから、「今は事情を聞き出すのは無理だな」と諦めた。無視して後で風邪をひかれても(罪悪感で)困るし、怪我もしているので、とにかく一旦保護しなければならないだろう。その時はそんな軽い気持ちだった。
「…ほら、剣は置いたぞ。お前に危害は加えないから、こっち来いよ」
剣を足元に置き、手を幼子に差し出した。彼はためらいを見せながらも、ゆっくりと立ち上がり、俺の手を握ってくれた。小さい手を握ったのはあの時が初めてだった。
〇●〇
「三年……か」
三年も経っているというのに、俺は何も変わっていない。
素振りが50回に到達したらしいシアンに「休憩しろ~!」と声をかけ、木陰の中で横になる。はぁ、暑すぎる。暑すぎて思考が止まってしまう。なんだっけか。そうそう、俺は何も変わっていないんだよな。
シアンに出会う前の19歳の頃だ。残暑で恐ろしく汗が額を流れて気持ち悪かった。ある日、目が醒めたら俺は記憶をなくしていた。俺以外に誰も家にはいないし、情報の少ない環境だったからかなり当時は困ったものだ。自分の名前も分からず、ここが何処なのかも一切見当がつかなかった。何故突然記憶をなくしたのかすら一切分からずじまいだが、今は適当に生きているし、不自由はないと感じている。まぁ、シアンに過去を聞かれたら困る事はあるが。
「……ぇ……ねぇ、終わったよ!!」
「お、もう終わったのか?」
「さっきね!」
「偉いな、一旦着替えようか」
いつの間にか素振り100回を終えたシアンと共に水浴びをし、汗を流した。家の中に入り、着替えて水分補給のため椅子に座った。
「シアン、明日は筋肉痛だな?」
ニヤニヤしながら「よかったな~?」と問いかけてみた。
「うん、動けなくなるかも」
俺の脳筋トークを適当に退けるシアンの呆れた顔も何となくだが俺に似てきた気がする。変なとこまで似なけりゃいいけど。
「いい……におい」
ニヤつきながら机に突っ伏している俺を曇りなき眼で横からじっと見つめるその匂いの主は「どうしたの?」と呟いている。可愛いという言葉では言い表せない程の彼の愛らしさは山の麓の子供より格段に研ぎ澄まされているだろう。ずっと横から俺を見つめている彼は、少し前髪をいじり始めたのだが、これは何かを思案している時の彼の癖である。
「おなかすいたの?」
「いや、何もしたくないだけだよ、シアン」
その言葉を聞いた瞬間、シアンは「えー?」と言いながら、机から離れて俺の後ろに回り込んだ。そのまま俺の髪をいきなり引っ張り出している。かなり頭皮がイカれた気がして、俺はハゲになる未来から脱却するため、すぐにシアンを捕まえることにした。
「おい!! 俺の頭皮が物理的に逃避しちゃうところだっただろ!?」
「だって、テオ兄、畑仕事したくないって言うから」
純粋な笑顔が降り注ぐ。まず仕事というものは子供には理解しがたいものである。仕事イコール遊びのような認識なのだろう。困った。仕事はやれば終わると思っているし、それに俺が満足すると思っているらしい。シアンに対して「大人になれば仕事の大変さがわかるよ」なんて言ってもきっと「なんで?」と繰り返し根掘り葉掘り聞かれるに違いない。それはかなり面倒だ。まったく、人間ってのはこっちが説明なんてしても、聞いていないし、質問する事に価値を置いているのだから意味がないのだ。ここはスルースキルだな。話題を変えよう。
「……そうだ、シアン。今日は剣の修練をしようか」
「え!? いいの!?」
シアンはとても興奮した様子でドタバタと足を暴れさせて俺に抱き着いてきた。定期的に剣を学びたいと騒いでいるので予想はしていたが、この様子ではよっぽど剣を触りたかったらしい。既に畑仕事やりたくなくて俺がだらけていたことについてはすっかり忘れているようだ。「やった~!!」と何度も叫びながら、家のドアを開け放ち、外で走り回っている。元気すぎる。こちとらまだ23歳の若者だっていうのに、シアンの様子を見ていると気持ちはもうおじいちゃんである。
太陽が自分たちの頭のてっぺんに移動したので、シアンは昼ご飯を口に駆け込み、急いで着替えていた。剣の修練は午後からと言ってしまったがために、俺も準備に急かされる事になった。修練では汗を沢山かくために、麻の服に着替えている。今は夏らしく太陽光が素晴らしい輝きを放っているせいでとても暑い。マジ。
「はーやーくー!!」
シアンはこんな暑さでも元気に剣を持ち上げてジャンプしている。
「……若いな~」
「テオ兄、はい! 前にやったの見せて!」
「わかった、わかった! やるから待ってくれ!」
急かすシアンを落ち着かせ、鞘から剣を抜きだす。
「危ないから、あの木まで離れろ」
シアンが畑の方にある一本の木の側へと離れたのを確認してから、剣を構えた。イメージではあるが、敵がいる方向に向け、剣をゆっくりと頭上辺りまで持ち上げる。想像の敵と数秒見合った後、遂に耐えきれなくなった相手がこちらに走ってくるのに合わせ、数秒早く剣を振り下ろし、振り下ろした際の力を使い、縦に身体を回転させる。うまく相手の刃先を下にはじき、その隙に身体を捻じって、横にまっすぐ剣を動かすだけだ。イメージの敵は首に横線が入っている。この後きっと首から上が地面に落ちているだろうが、そこはイメージしない事にする。イメージだけでも平和的にいかないとな。
「わぁ~!! やっぱりすごい!!」
「そうか?」
鞘に剣を納めると離れて見ていたシアンがニコニコとしながら駆け寄ってきた。
「うん、なんでそんなことできるの?」
「え、うーん、なんでだろうな?」
俺のハッキリとしない返答にシアンは「わからないの?」と不思議そうにしていた。
「あぁ、分からない……何も」
「ふぅん」
「ま、そんなことよりやるぞ! まずは素振り100回から!」
剣をシアンに渡し、構えさせる。まだシアンには重いだろうが、前に鍛錬した時よりはしっかりと構えができている。これも彼の成長を感じる大事なポイントの一つだ。知らぬうちに日に日に大きくなっているらしい。あの日から確実に大きくなっているシアンは、今自分の目の前で必死に剣を上下に振り下ろしている。
〇●〇
シアンは三年前に突然、俺の目の前に現れた子供だった。あの日は雨で、俺は何もすることが無くて、一日ベッドで横になっていた。夕方になって、急に甲高い何かの声が玄関の方からした気がして俺は驚きながら目を覚ました。気になって少し早足で玄関の横に立てかけていた剣を握ってから、ゆっくりとドアを開けたんだ。
「「……。」」
そこには泥にまみれた幼子が座り込んでいた。こちらに驚いたのか、目を見開いていたと思う。髪がとても長く、表情が読み取れないが、何かから逃げてきたかのようで、肘や膝などにかすり傷があった。
「……どうした?」
「……。」
その後も一切口を開かないから、「今は事情を聞き出すのは無理だな」と諦めた。無視して後で風邪をひかれても(罪悪感で)困るし、怪我もしているので、とにかく一旦保護しなければならないだろう。その時はそんな軽い気持ちだった。
「…ほら、剣は置いたぞ。お前に危害は加えないから、こっち来いよ」
剣を足元に置き、手を幼子に差し出した。彼はためらいを見せながらも、ゆっくりと立ち上がり、俺の手を握ってくれた。小さい手を握ったのはあの時が初めてだった。
〇●〇
「三年……か」
三年も経っているというのに、俺は何も変わっていない。
素振りが50回に到達したらしいシアンに「休憩しろ~!」と声をかけ、木陰の中で横になる。はぁ、暑すぎる。暑すぎて思考が止まってしまう。なんだっけか。そうそう、俺は何も変わっていないんだよな。
シアンに出会う前の19歳の頃だ。残暑で恐ろしく汗が額を流れて気持ち悪かった。ある日、目が醒めたら俺は記憶をなくしていた。俺以外に誰も家にはいないし、情報の少ない環境だったからかなり当時は困ったものだ。自分の名前も分からず、ここが何処なのかも一切見当がつかなかった。何故突然記憶をなくしたのかすら一切分からずじまいだが、今は適当に生きているし、不自由はないと感じている。まぁ、シアンに過去を聞かれたら困る事はあるが。
「……ぇ……ねぇ、終わったよ!!」
「お、もう終わったのか?」
「さっきね!」
「偉いな、一旦着替えようか」
いつの間にか素振り100回を終えたシアンと共に水浴びをし、汗を流した。家の中に入り、着替えて水分補給のため椅子に座った。
「シアン、明日は筋肉痛だな?」
ニヤニヤしながら「よかったな~?」と問いかけてみた。
「うん、動けなくなるかも」
俺の脳筋トークを適当に退けるシアンの呆れた顔も何となくだが俺に似てきた気がする。変なとこまで似なけりゃいいけど。
0
お気に入りに追加
0
あなたにおすすめの小説
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です!
小説家になろうでも10位獲得しました!
そして、カクヨムでもランクイン中です!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。
いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。
欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・
●●●●●●●●●●●●●●●
小説家になろうで執筆中の作品です。
アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。
現在見直し作業中です。
変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。
錬金術師はかく語りき
三塚 章
ファンタジー
私はある飲み屋で高名な錬金術師イルミナとであう。彼女になぜ錬金術師になったのか訪ねてみると返ってきた答えは……他の投稿サイトでも掲載。 転生なしの異世界。
スライム・スレイヤー
1336maeno
ファンタジー
異世界に転生したら、スライムが世界を支配していた。
最弱の魔物のはずのスライムが、ドラゴンを滅ぼし、魔王すらも倒してしまったというのだ。
あらゆる攻撃を無効化するスライムに対し、冒険者はスライムを討伐することができず、怯えた生きていた。
そんな中、不慮の交通事故で死んでしまった16歳の高校生がその世界に転生。
前世で培ったゲーム・アニメ知識を駆使し、難攻不落のスライムを滅ぼす冒険に出る...!
最強魔導師エンペラー
ブレイブ
ファンタジー
魔法が当たり前の世界 魔法学園ではF~ZZにランク分けされており かつて実在したZZクラス1位の最強魔導師エンペラー 彼は突然行方不明になった。そして現在 三代目エンペラーはエンペラーであるが 三代目だけは知らぬ秘密があった
引きこもりが乙女ゲームに転生したら
おもち
ファンタジー
小中学校で信頼していた人々に裏切られ
すっかり引きこもりになってしまった
女子高生マナ
ある日目が覚めると大好きだった乙女ゲームの世界に転生していて⁉︎
心機一転「こんどこそ明るい人生を!」と意気込むものの‥
転生したキャラが思いもよらぬ人物で--
「前世であったことに比べればなんとかなる!」前世で培った強すぎるメンタルで
男装して乙女ゲームの物語無視して突き進む
これは人を信じることを諦めた少女
の突飛な行動でまわりを巻き込み愛されていく物語
起きるとそこは、森の中。可愛いトラさんが涎を垂らして、こっちをチラ見!もふもふ生活開始の気配(原題.真説・森の獣
ゆうた
ファンタジー
起きると、そこは森の中。パニックになって、
周りを見渡すと暗くてなんも見えない。
特殊能力も付与されず、原生林でどうするの。
誰か助けて。
遠くから、獣の遠吠えが聞こえてくる。
これって、やばいんじゃない。
核醒のカナタ -First Awakening-
ヒロ猫
ファンタジー
日本に住む高校二年生永田カナタはひょんな事から同級生のワキオとマルタと共に別の世界に転移してしまう。様々な困難が待ち受ける中、果たしてカナタは無事に元の世界に戻ることができるのだろうか...
⚠この小説には以下の成分が含まれています。苦手な方はブラウザバックして下さい
・漢字
・細かい描写
・チートスキル無し
・ざまぁ要素ほぼ無し
・恋愛要素ほぼ無し
※小説家になろう、カクヨムでも公開中
ただひたすら剣を振る、そして俺は剣聖を継ぐ
ゲンシチ
ファンタジー
剣の魅力に取り憑かれたギルバート・アーサーは、物心ついた時から剣の素振りを始めた。
雨の日も風の日も、幼馴染――『ケイ・ファウストゥス』からの遊びの誘いも断って、剣を振り続けた。
そして十五歳になった頃には、魔力付与なしで大岩を斬れるようになっていた。
翌年、特待生として王立ルヴリーゼ騎士学院に入学したギルバートだったが、試験の結果を受けて《Eクラス》に振り分けられた。成績的には一番下のクラスである。
剣の実力は申し分なかったが、魔法の才能と学力が平均を大きく下回っていたからだ。
しかし、ギルバートの受難はそれだけではなかった。
入学早々、剣の名門ローズブラッド家の天才剣士にして学年首席の金髪縦ロール――『リリアン・ローズブラッド』に決闘を申し込まれたり。
生徒会長にして三大貴族筆頭シルバーゴート家ご令嬢の銀髪ショートボブ――『リディエ・シルバーゴート』にストーキングされたり。
帝国の魔剣士学園から留学生としてやってきた炎髪ポニーテール――『フレア・イグニスハート』に因縁をつけられたり。
三年間の目まぐるしい学院生活で、数え切れぬほどの面倒ごとに見舞われることになる。
だが、それでもギルバートは剣を振り続け、学院を卒業すると同時に剣の師匠ハウゼンから【剣聖】の名を継いだ――
※カクヨム様でも連載してます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる