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高校生編

第45話 修学旅行《4日目①》

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「お前!どこ行ってたんだよ!まさか夜這いか!もう天使様と寝ないと死ぬ病気でもなったのか!」

「ちょっ、こえでけーから!...昨日は寝付けなかったからちょっと外に出てて...」

「いやいや!AM1:00からAM6:30まで知らぬ土地でちょっと出かけるって何だよ!」

「...あー。すまん。清人のイビキがうるさくて...真凜の部屋で寝かせてもらった...」

「3Pか!?」

「だからこえでけっーて!」

「...3Pって何?」と、海ちゃんに質問される。

「さ、3Pというのは...あれだよ!ち、チーズの話!」

「...あぁ、そうなんだ!...美味しいよね」

 やめてくれ。そんな純粋な目でそんな事を言わないでくれ。

 そうして、4日目は再度札幌に戻り自由行動が行われる予定である。
基本的にはその他の予定はほとんどなく、お昼から夕方まで文字通り自由に行動できるのだった。

 札幌の行きの新幹線は海ちゃんの隣の席だった。



「札幌で行きたいところとかある?」

「えっと...えっと...ラーメン食べたい...。この前と違うお店の食べたい...。あと...その...動物園とかも見たい...あとは大通公園も...見たい...。それから...」

「おぉ、いいね。時間の許す限り回ろっか」

「...うん!」と、満面の笑みを浮かべる。

 そうして、札幌に到着した俺たちは早速街に繰り出すのだった...のだが。

「2人きりになったからって変なことしないでね?」

「お、おう」

「いい?GPS機能は常にオンにしておくこと。いかがわしいホテルに入ったら...分かるからね?」

「は、入らないよ...そんなとこ」

「あと、おっぱいは見ないこと。いい?」

「...」

「いい?」

「ら、らじゃー」

「ブラジャー?ねぇ。いい加減にしてよ?」と、ブラック真凜ちゃんがマジギレする。

「いやいや、ラジャー!了解って意味!」

「...ふーん。まぁいいけど...。もし約束破ったら...分かってる?」

「...何でもいうことを聞け...と?」

「違う。約束破ったら私のスパッツを破ってもらう。約束が破れるくらいならスパッツも破れるでしょ」

 いやそんなスパッツ約束理論聞いたことねーよ。

「...はいはい。破りますよ」

「言ったからね?絶対だかんね?」

「...おう」

 こうして、海ちゃんと出かけることになったのだが...。

「私が案内するから!」と、鼻息荒く先頭を歩く海ちゃんについていき、まずはお昼ご飯を食べるべくラーメン屋に向かったのだが...。

「...早速なんだけど...この店なんだよね...。美味しいラーメン屋って」と、ラブホテルを指差す。

「...海ちゃん?」

 え?俺が聞き間違えた?もしかして、◯ーめん屋って言ってた?いや、そんなわけがない。

「...えっと...//ち、違くて...//このお店の地下に...美味しいラーメン屋があるの...//」

「あっ、そういう...」

 てか、どこにラーメン屋建てたんだよ。

「ち、ちなみに元は普通のホテルだったんだけど、廃業してラブホテルになっちゃって...。だ、だからラーメン屋には罪はないというか...」と、俺の心を看破してラーメン屋を守る健気な海ちゃん。

 そうして、地下のラーメン屋で味噌ラーメンを堪能し、次の場所に向かう。

「お、お腹...いっぱいだね...」

「そうだな」

「ってことで...大通公園で...少し休憩をしよう」と、提案される。

 札幌の中心地にある大通公園は春は綺麗な桜、夏はビアガーデン、秋はオータムフェスト、冬は雪まつりの会場になったりと、四季によりさまざまな姿に変わる公園である。

 そんな公園のベンチに腰を下ろし、ゆったりと空を眺める。

 何とも綺麗な空だ。
気温は20度と最高に過ごしやすかった。

 2人で自然を感じながら15分ほど休憩したのちに、今度は動物園に行くべくバスに乗る。

「海ちゃんは動物園とかよく行くの?」

「うん!結構行ってる...。いつもは1人で行ってる...」

「そうなの?」

「うん...。平気で5時間とか居られるから...友達とはあんまり行きづらいというか...」と、苦笑いを浮かべる。

「そっか。じゃあ、今度東京に戻ったら俺も連れて行ってよ」

「い、いいの!?」

「うん。全然いいよ。俺も動物園好きだから。その時は真凜も清人も連れて行こう」

「わ、分かった...!楽しみにしておく!」

 そうして、動物園に到着すると、一種類一種類、細かく説明をしてくれる。

「ゾウさんの鼻って全部筋肉なんだよ...。あと、ゾウさんはお葬式をやるくらい仲間思いなの...。キリンさんは首が長いから骨が多いって思われてるけど実は...人間と同じ数なんだよ。あと、カバさんはねー...あんまり興味ないから知らない...」

 カバさんは不憫です。

 そんな感じで楽しく動物園巡りが終わると、既に16時が過ぎており、あと1時間程度と迫っていた。

「...最後にテレビ塔に行きたいです」

 そうして、俺たちはさっぽろテレビ塔に向かった。
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