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高校生編
第18話 可燃ごみの日
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ぽたぽたと頬に何かが当たる感覚で目を覚ます。
目を開けるとそこには居たのは俺を生んでくれた...死んだはずの母さんだった。
思わずすべての感情が溢れて抱き着いてしまう。
「お母さん!お母さん!ごめん...!俺...のせいで!!でも...ずっと会いたかった!謝りたかったの!ごめんなさい!俺...俺!!...新しいお母さんにも...お父さんにも妹にもいじめられて...!俺...俺!」と、まるで子供のように支離滅裂に言いたいことをぶちまける。
しかし、「碧くん!!わ、私だよ...」と、その声で我に返る。
何言ってんだよ...。母さんは死んだだろ。
見上げるとそこにお母さんではなく、真凜ちゃんだった。
「...真凜ちゃん...ごめん...俺...」と、しゃくりあげながら謝る。
「謝るのは...私のほうだよ...。ごめんなさい...ごめんなさい...」と、大粒の涙を流していた。
違う。俺が見たい顔はそんな顔じゃない。真凜ちゃんには笑っていてほしい。
天使のような優しい笑顔で笑っていてほしんだ。
「...真凜ちゃんに...そんな顔は似合わないよ」と、彼女の涙を拭う。
「ごめんなさい...!私...!自分のことばっかりで!!」
「ううん...。俺のほうこそごめん...。ちゃんと気持ちに向き合わずに...」
「いいの!私のことなんて...!」
「ごめん...。ちょっと...、具合が...」と、もう一度ベットに戻って眠った。
その時、何か夢を見ていた気がするが起きた時には忘れてしまっていた。
◇翌朝
具合の悪い体を起こして、真凜ちゃんの見送りに行く。
「大丈夫...?やっぱり私も休もうか?」
「平気...平気...」
「全然平気じゃないよね...。とりあえずなんかあったら連絡して!」
「うん...。ありがとうね」
「それじゃあ...いってくるね?」
「いってらっしゃーい...」
取り残された俺はリビングのソファで横になる。
「...」
改めて昨日したことを思い出し赤面しそうになる。
思いっきり抱き着いて...。お母さんとか言って...。
あぁ...恥ずかしい。
そんなことをぼんやりと考えているとだんだん眠気に襲われてしまうのだった。
◇
『...でやねん!そんなわけあるかぁ!』というテレビから聞こえているだろう小さな音で目を覚ます。
うっすら目を開けると、俺の体にはベッドにあるはずの布団がかかっていた。
「あぁ、起きちゃった?ごめんね」
そこにいたのは奏く...奏さんだった。
今日も今日とて相変わらずのイケメンっぷりに思わず君付けしそうになった。
「...何してるんですか?」
「何してるんですかとはご挨拶だね。君の見舞いに来てあげたというのに。女の子にそういう態度を取るのは良くないよ」
「...」
「今、女の子には見えないとか思っただろう」
「...いえ...ゴホっ...」
「だいぶ体調は悪そうだね。病院にはいかないのかい?」
「...病院は嫌いなので」
「そう。まぁ、病院が好きな人なんていないだろうけどね。とりあえずお僕の作ったおかゆを食べて安静にしておくことだね」と、お皿を指さす。
そこにあったのは...黒い...黒い...ゴミ?
「今日は可燃ごみの日ですよね?」
「このタイミングでその質問...、悪意しか感じられないんだけど?...まぁ、僕は料理が大の苦手でね。まぁでも、別に毒が入っているわけじゃないから大丈夫だ」
良薬は口に苦しどころか、毒薬で見た目も悪しって感じだ。
いやいや...しかし、毒薬で見た目が悪かろうと味がいいことだってある。
それに人の善意を無駄にすることは良くない。うん。
これは美味しいものと思い込んで勢いよく口に放り込む。
「オロロロロロロロロ!!」
10分後。
「まさか吐いてしまうほど体調が悪いとはね...」
...俺が吐いたのは決して体調が悪いからではない。
しかし、その目からは何も言うなという無言の圧力を感じた。
「お見舞いに来ていただけるのはありがたいんですが...学校のほうは大丈夫なんですか?」
「僕は学校に通っていないから大丈夫だよ」
「...」
「何かまずいことを聞いてしまったみたいな顔をしているが、心配には及ばないよ。僕の父は社長でね。家業を継ぐことは生まれた時から決まっているんだ。だから高校には行ってないんだ」
「あぁ...そういう」
前回あった時も制服ではなく黒スーツだったことも少し合点がいく。
「それで?新婚生活は楽しんでいるかい?」
「まぁ...それなりに...」
「そう。まぁ、具合の悪い君にいろいろと聞くのは酷かな。真凜が帰ってくるまでゆっくりさせてもらうとするよ」
「...ごゆっくり」
え?俺結局ゴミを食わされただけなんだけどとかは全然思ってない。うん。
目を開けるとそこには居たのは俺を生んでくれた...死んだはずの母さんだった。
思わずすべての感情が溢れて抱き着いてしまう。
「お母さん!お母さん!ごめん...!俺...のせいで!!でも...ずっと会いたかった!謝りたかったの!ごめんなさい!俺...俺!!...新しいお母さんにも...お父さんにも妹にもいじめられて...!俺...俺!」と、まるで子供のように支離滅裂に言いたいことをぶちまける。
しかし、「碧くん!!わ、私だよ...」と、その声で我に返る。
何言ってんだよ...。母さんは死んだだろ。
見上げるとそこにお母さんではなく、真凜ちゃんだった。
「...真凜ちゃん...ごめん...俺...」と、しゃくりあげながら謝る。
「謝るのは...私のほうだよ...。ごめんなさい...ごめんなさい...」と、大粒の涙を流していた。
違う。俺が見たい顔はそんな顔じゃない。真凜ちゃんには笑っていてほしい。
天使のような優しい笑顔で笑っていてほしんだ。
「...真凜ちゃんに...そんな顔は似合わないよ」と、彼女の涙を拭う。
「ごめんなさい...!私...!自分のことばっかりで!!」
「ううん...。俺のほうこそごめん...。ちゃんと気持ちに向き合わずに...」
「いいの!私のことなんて...!」
「ごめん...。ちょっと...、具合が...」と、もう一度ベットに戻って眠った。
その時、何か夢を見ていた気がするが起きた時には忘れてしまっていた。
◇翌朝
具合の悪い体を起こして、真凜ちゃんの見送りに行く。
「大丈夫...?やっぱり私も休もうか?」
「平気...平気...」
「全然平気じゃないよね...。とりあえずなんかあったら連絡して!」
「うん...。ありがとうね」
「それじゃあ...いってくるね?」
「いってらっしゃーい...」
取り残された俺はリビングのソファで横になる。
「...」
改めて昨日したことを思い出し赤面しそうになる。
思いっきり抱き着いて...。お母さんとか言って...。
あぁ...恥ずかしい。
そんなことをぼんやりと考えているとだんだん眠気に襲われてしまうのだった。
◇
『...でやねん!そんなわけあるかぁ!』というテレビから聞こえているだろう小さな音で目を覚ます。
うっすら目を開けると、俺の体にはベッドにあるはずの布団がかかっていた。
「あぁ、起きちゃった?ごめんね」
そこにいたのは奏く...奏さんだった。
今日も今日とて相変わらずのイケメンっぷりに思わず君付けしそうになった。
「...何してるんですか?」
「何してるんですかとはご挨拶だね。君の見舞いに来てあげたというのに。女の子にそういう態度を取るのは良くないよ」
「...」
「今、女の子には見えないとか思っただろう」
「...いえ...ゴホっ...」
「だいぶ体調は悪そうだね。病院にはいかないのかい?」
「...病院は嫌いなので」
「そう。まぁ、病院が好きな人なんていないだろうけどね。とりあえずお僕の作ったおかゆを食べて安静にしておくことだね」と、お皿を指さす。
そこにあったのは...黒い...黒い...ゴミ?
「今日は可燃ごみの日ですよね?」
「このタイミングでその質問...、悪意しか感じられないんだけど?...まぁ、僕は料理が大の苦手でね。まぁでも、別に毒が入っているわけじゃないから大丈夫だ」
良薬は口に苦しどころか、毒薬で見た目も悪しって感じだ。
いやいや...しかし、毒薬で見た目が悪かろうと味がいいことだってある。
それに人の善意を無駄にすることは良くない。うん。
これは美味しいものと思い込んで勢いよく口に放り込む。
「オロロロロロロロロ!!」
10分後。
「まさか吐いてしまうほど体調が悪いとはね...」
...俺が吐いたのは決して体調が悪いからではない。
しかし、その目からは何も言うなという無言の圧力を感じた。
「お見舞いに来ていただけるのはありがたいんですが...学校のほうは大丈夫なんですか?」
「僕は学校に通っていないから大丈夫だよ」
「...」
「何かまずいことを聞いてしまったみたいな顔をしているが、心配には及ばないよ。僕の父は社長でね。家業を継ぐことは生まれた時から決まっているんだ。だから高校には行ってないんだ」
「あぁ...そういう」
前回あった時も制服ではなく黒スーツだったことも少し合点がいく。
「それで?新婚生活は楽しんでいるかい?」
「まぁ...それなりに...」
「そう。まぁ、具合の悪い君にいろいろと聞くのは酷かな。真凜が帰ってくるまでゆっくりさせてもらうとするよ」
「...ごゆっくり」
え?俺結局ゴミを食わされただけなんだけどとかは全然思ってない。うん。
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