レズバトル集

桜 まさ

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電車内でバトル(同一CP)

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その日、ある女性会社員は混み合っている電車の中に居た。
 今日は立て続けに仕事が入り、昼には帰れるはずだったのが夕方になってしまった。おかげで電車の中は混雑状態。予定が狂わされたことに女性は憂鬱な気分だった。


(はぁ……せっかく今日は早く帰れると思ったのに、帰宅ラッシュだなんて最悪)


 何とか吊革を確保し、人混みの波に飲み込まれないようにしながら女性はため息を吐く。
 人が減る様子は全く、この分では自分が降りる駅に着くまでこの調子だろう。ただでさえ女性は豊満な胸に肉付きの良い身体付きをしている為、ぴっちりと身体に張り付いているスーツを煩わしく感じた。


(……んっ?)


 突如電車内がガタンと大きく揺れ動く。その時女性は自身のお尻から何か柔らかい物を押し当てられる感触を覚えた。
 何かと思って僅かに顔をずらし、視線を背後へと向ける。どうやら反対側に居た乗客が揺れで体勢を崩し、偶然お尻同士が当たってしまったようだ。


(もう、キツいわね……お尻が当たって来てるじゃない)


 相手も女性のようだが、どちらにせよお尻同士が当たっているというのは良い気分ではない。電車の揺れで仕方がないとは言え、女性の気分はさらに落ち込んだ。
 窮屈で体制も変えずらい中、電車内は揺れ続けて何度もお尻同士が当たった。相手側も退けられないのかだんだん当たる衝撃が強くなり、女性の我慢は限界寸前だった。


(いい加減にしてよ……っ!)


 とうとう女性は自ら腰を突き出し、相手を突き飛ばそうとした。だが偶然向こうも同時に腰を突き出したようで、二人のお尻は勢いよく衝突した。


 バチン!

「「んっ……ッ」」


 思わず口から声が漏れ、女性はハッとなって口を手で塞ぐ。幸い電車の走行音で周りには気付かれていない。だが女性は強い屈辱感を覚え、ギュっと唇を噛んだ。


(よくもやってくれたわね……そっちがその気になら……!)


 女性は相手が自分のことを挑発していると捉え、その勝負に乗ることにした。
 彼女はプライドが高く、負けず嫌いな性格で、ちょっとでも気に食わないことがあれば優劣をつけたがる癖があった。
 まず女性は相手のお尻を自分のお尻をピッタリと当て、強く押し付けた。するとすぐに向こうも押し返してきた、相手も勝負する気なのだと判断する。


 ムニ グニュ ムニュッ

(このっ、気持ち悪い……私に勝てるとでも思ってるの? すぐに後悔させてやるわ)


 顔は分からないが相手もスーツを着ており、年齢も同じくらいの女性。恐らく会社員だろう。尚更対抗心が湧いてくる。女性は徹底的のこの女に屈辱を与えてやろうとまで考えた。
 更にお尻を強く押し当て、体勢を崩してやろうとする。だが存外向こうもやるらしく、同じ分の力が返ってきた。女性もバランスを崩さないように吊革をしっかりと掴むので精一杯だった。


 グググググッ

(い、意外と粘るわね、こいつ。だったら……)


 ならばもう一度お尻をぶつけてやろうと女性は一度腰を引く。そして思い切りお尻を振るったが、どうやらまた向こうも同じ考えだったようで二人のお尻は勢いよくぶつかった。
 女性は痛みで悲鳴を上げそうになるが、口に手を当ててぐっと我慢する。そして更に腰を振ってお尻をぶつけ、相手も同じようにお尻をぶつけ返し、揺れる電車内で激しい尻勝負を始めた。


 バチン バチッ パチン 

(くっ、この……ん! くぁ、ンン……なんてしぶとい奴なの)


 勝負は拮抗し続け、中々勝敗が付かなかった。ただ狭い空間の中何度もお尻をぶつけ合わせるだけで、女性の体力は減っていき、厳しい姿勢のまま勝負をしているせいで身体にも負荷が掛かる。このままでは最終的に体力切れを迎えるのは明らかだった。


 キキーッ!

「ッ……え? きゃあっ」


 突如、電車内が大きく揺れ動く。人混みが一斉に傾き、つり革から手を放してしまう。女性と勝負をしていた相手もその波に飲み込まれてしまった。
 女性の体勢も変わり、反対方向を向く。すると相手もこちら側を向いていたらしく、二人は抱き合うような体勢になる。


「いたた……って、え?」

「びっくりした……へ?」


 そこで女性は初めて相手の顔を確認し、驚愕する。
 何と先程まで尻勝負をしていた相手は、自分と瓜二つの顔をした女性だった。おまけに声も、服装も何から何まで同じ。女性は鏡でも見ているのかと混乱し、自分の目を疑った。


「ど、どういうこと? 貴女一体誰?」

「貴女こそ一体誰? 何で私と同じ顔をして……」


 状況を理解しようと疑問を口にするが、同じ声で喋る相手に二人はまた気持ち悪くなる。するとそこで電車がまた揺れ動き出し、人ごみに押されて二人の身体が押し付けられ合った。当然重ね合わせていた胸同士は強くぶつかり、彼女達の口から思わず声が零れる。


「んっ……ちょっと、離れて。胸が当たって……」

「んぅ、そっちが離れてよ。キツいんだから……っ」


 状況的に離れられるはずもないのだが、二人は相手を押し出そうと身体を動かす。だがどちらも同じ行動をする為、動けば動くほど体勢がずれ、胸を更に押し付け合うだけだった。


「この、偽物のくせに。私の真似しないでっ」

「そっちが私の真似してるんでしょ。いい加減にしてっ」


 自分と同じ姿をし、同じことをする相手に苛立ち、二人は益々対抗心を燃やしていく。そして何とかして目の前の偽物女に恥をかかせてやろうと自らの豊満な胸を押し付け、屈服させようとした。
 身体が密着している状態で彼女達のメロンのように大きな胸がぶつかり、潰し合う。大きく横に広がっていく胸はまるでマシュマロのような柔らかさだった。


「んんっ……くっ、変な声出さないでよ」

「んぁぁ……出してるのはそっちでしょ。気持ち悪い」


 僅かに頬を赤く染めながら、二人は胸で感じてしまったことを隠す。そして更に胸を強く押し当て、時には横にずらすようにして擦り合わせ、激しい胸勝負を始める。


 ムニュ ムニン ムニュッ

「はぁ……はぁ……む、胸で感じてるの? 偽物さんは」

「はぁ……はぁ……貴女こそ、顔が赤いわよ。偽物さんっ」


 しばらくの間胸を擦り合わせる勝負が続き、彼女達の身体もほてり始める。頬は更に赤く染まり、声には若干色気が出ていた。スーツのボタンも外れ、脱げかけてシャツ越しに胸を擦り合わせるようになっている。


((こ、こうなったら……何がなんでもこいつに恥をかかせてやるっ))


 すると二人は自然と手が相手の秘部へと伸びた。だがすぐには下着の中には入れず、パンツの上から浮き出ている秘部の形をなぞるように指で動かし、挑発するような刺激を与え合う。


「ッ……こんなことして良いの? 電車の中で、周りにはいっぱい人が居るのに……変態」

「変態はそっちでしょ。ちょっと触られただけで感じて……周りに変態なことを知らせたいの?」


 顔を近づけて小声で話しながら二人は挑発する。そしていよいよ指を強く当てて相手の秘部を愛撫し始めた。小さな水音が鳴り、彼女達の口からも甘い声が漏れる。


 ヌチュ クチュッ

「ん……ふっ、ぅ」

「んん……くっ……ぅ」


 下着の上からでもしっかりと相手の熱が感じ取れ、指がふやけそうな程愛液が溢れる。擦る度にいやらしい水音を鳴らし、彼女達も必死に声を抑える。周りに聞かれてしまっているのではないかと緊張で心臓を鳴らしながら、二人は静かな戦いを続けた。


 グチュッ グチュッ グチュッ

「ッ……この、さっさと、負けを認めなさい……ンン」

「負けを認めるのは、貴女の方よ……ひっ、ンゥ」


 とうとう下着に手を入れ、直接相手の秘部を弄り始める。膨らんでいるクリトリスを指で思い切り抓り、弄り周り、更には秘部奥へと指を挿入し、出来うる限りの指テクで相手を刺激する。だがどちらも自分の気持ち良いと思う部分を同じ動きで刺激される為、勝負は中々決まらなかった。


 クチュクチュ ヌチュッ クチュンッ

「「はぁっ、はぁっ、んんぅ、ンフッ、ん……ンゥゥ……ッ!」」

(こ、こいつ、本当に私と同じ動きで……弱いトコを、突いてくる……ッ)

(そこっ、気持ちイイ……な、何で分かるの? 偽物の癖に……ッ)


 身体をくねらせ、服を乱し、二人は自ら胸を擦り合わせて絡み合う。指の動きは更に早くし、愛液が床に飛び散る程激しく愛撫する。そしてとうとう彼女達は声が我慢できなくなり、とろけた瞳で見つめ合うと同時に顔を近づけた。そして次の瞬間、勢いよく唇を重ね合わせて舌を相手の口内にねじ込む。


「「はむっ、んちゅっ……チュプ、ンンンッ」」


 一切の隙間がなくなるくらいしっかりと唇を重ね、舌同士を絡み合わせて固定する。そしてビクビクと肩を震わせながら最後に思い切り相手の秘部を突くと、彼女達は同時に絶頂を迎えた。


「「ンンンンンンゥゥゥゥゥゥーーーーーーーー~~~~~ッ!!!」」


 電車が大きく揺れると同時に二人もガクガクと身体を震わせ、愛液を撒き散らす。思わず声を漏らさないように舌同士を入れ合いふたをするように絡め合い、吸い合い、崩れ落ちないように強く抱き合って胸同士を圧迫する。
 そしてようやく余韻が終わると、磁石のようにくっ付いていた口を勢いよく離した。


「「ぷはっ……はぁ……はぁ……」」


 何とか周りには気づかれておらず、愛液も自分達の場所にしか溢れていない。二人は安堵しながらも視線を合わせると、気まずそうに表情を歪ませた。


「さ、最悪だわ……偽物と同時にイクなんて……」

「それはこっちの台詞よ……偽物風情が……」


 獲物を狙う獣のように鋭い瞳で睨み合いながら、二人は再び勝負を始めようとする。だがそこで電車が止まり、自分達が降りる駅である事に気が付いた。人混みが揺れ動き、電車から降りていく。


「……決着は、家で付けましょう?」

「そうね。……私もはっきりするまで、勝負がしたかったし」


 二人は互いの意思を確認すると勝負を改めることにし、電車を降りた。
 そして同じ顔をした二人の女性会社員は、歩きながら周りに気付かれないよう相手のお尻に手を入れ、愛撫勝負をしながら家へと帰ったのだった。
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