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第七話 賢者のいる高い塔
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俺が気がついた時には、魔王たちは全員倒されていた。
メイドさんは、振り回していた刀を鞘に戻している。
「手強かった、さすが魔王だ」
「いや、全然ザコキャラでしょ!」
「さあ、賢者のもとにいきましょう」
メイドさん俺の言葉を無視して、目の前の塔を指さした。
塔は雲にも届きそうな高さだ。
「ところでメイドさんなんか姿が変わってない?」
「きっとアップデートによる影響でしょう。気にしないでください」
「アップデート? うーん……まっいいか」
「どうしました? 早く着いてきてください」
そう促されてついていくとメイドさんは壁の前に立った。
そこには入り口らしきものはどこにもなかった。
おそらく魔法の呪文かなにかを唱えて開く仕組みになっているのだろう。
メイドさんは指先で壁を押した。
「ポチッとな」
「えっ……ポチッと……? 」
目の前の扉がひとりでに開く。
「ご主人さま早く乗ってください」
「あっ、はい」
中は2メートル四方の小さな部屋だった。
例えるならエレベーターのようだ
「ドアが、閉まります」
「え?」
「上に、まいります」
エレベーターだった。
「ねえ、こーゆーのって各階に魔物や罠があって、それをクリアしながら最上階を目指すとかじゃないの?」
「えっ、ご主人さまはそんなめんどくさい事がお望みなんですか?」
「面倒くさいっていうか……その方が盛り上がらない?」
「盛り上がる? なるほど、そういったほうがお好みなのですね」
「いや、好みというか……」
「あっ! 私、察してしまいました。もしかしてMですか? なら私は女王様、この豚め!」
「違うっ! あとドサクサに紛れて酷いこと言ってる!」
「あっ、着きました」
メイドさんは、また俺の言葉を無視した。
「ああ、着いたのね……って3階じゃないか! めっちゃ低っ!」
「賢者はご高齢なのでなるべく低い階の方が楽だとおっしゃって……」
「マンションかよ!」
「えーっと……賢者さまの部屋は……っと、あったあった、305号室……」
「やっぱマンションかよ!」
メイドさんは、振り回していた刀を鞘に戻している。
「手強かった、さすが魔王だ」
「いや、全然ザコキャラでしょ!」
「さあ、賢者のもとにいきましょう」
メイドさん俺の言葉を無視して、目の前の塔を指さした。
塔は雲にも届きそうな高さだ。
「ところでメイドさんなんか姿が変わってない?」
「きっとアップデートによる影響でしょう。気にしないでください」
「アップデート? うーん……まっいいか」
「どうしました? 早く着いてきてください」
そう促されてついていくとメイドさんは壁の前に立った。
そこには入り口らしきものはどこにもなかった。
おそらく魔法の呪文かなにかを唱えて開く仕組みになっているのだろう。
メイドさんは指先で壁を押した。
「ポチッとな」
「えっ……ポチッと……? 」
目の前の扉がひとりでに開く。
「ご主人さま早く乗ってください」
「あっ、はい」
中は2メートル四方の小さな部屋だった。
例えるならエレベーターのようだ
「ドアが、閉まります」
「え?」
「上に、まいります」
エレベーターだった。
「ねえ、こーゆーのって各階に魔物や罠があって、それをクリアしながら最上階を目指すとかじゃないの?」
「えっ、ご主人さまはそんなめんどくさい事がお望みなんですか?」
「面倒くさいっていうか……その方が盛り上がらない?」
「盛り上がる? なるほど、そういったほうがお好みなのですね」
「いや、好みというか……」
「あっ! 私、察してしまいました。もしかしてMですか? なら私は女王様、この豚め!」
「違うっ! あとドサクサに紛れて酷いこと言ってる!」
「あっ、着きました」
メイドさんは、また俺の言葉を無視した。
「ああ、着いたのね……って3階じゃないか! めっちゃ低っ!」
「賢者はご高齢なのでなるべく低い階の方が楽だとおっしゃって……」
「マンションかよ!」
「えーっと……賢者さまの部屋は……っと、あったあった、305号室……」
「やっぱマンションかよ!」
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