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第三話 ご主人さま部屋から出る
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俺はメイドさんの指示どおり、ロッカーの中を物色した。
できれば身を守れるようなものがあればいいのだが、ショットガンやハンドガンのような武器はみあたらない。
だがさらに探してみると意外なものを見つけた。
「おっ、なんだこれは?」
「それは、携帯用の通信アイテムです。それがあれば、わたくしがご主人さまを誘導できます。
周波数は私の方で合わせますのでご安心ください」
「なるほど。これを使えば、ここから出てもメイドさんと連絡が取れるわけか。いいものを見つけたな。じゃあこれはゲットだぜ。あとは……カナヅチ、のこぎり、釘って、日曜大工かよ!」
その後もロッカーを探してみたが、微妙なものしかみつからない。
最後のロッカーを開けてみると、鉢植えが入っていた。
種類はわからないが観葉植物のようだ。
「それはグリーンハーブですね」
「んっ? それ、なんか聞いたことあるぞ」
「ラ●ーンシティーによく生えている植物です」
「あっ、やっぱりか」
「それがあれば多少の怪我なら治すことができます」
「すげーな。万が一のときに役に立ちそうだ。じゃあこれもゲットだぜ」
鉢植えをロッカーから取り出したものの、それ以上、なにも見つからなかったので、役に立ちそうな物だけをポケットに詰め込むだけ詰め込み、そして、グリーンハーブの鉢植えを抱えると、部屋から出た。
部屋は地下室だったらしく、すぐ眼の前に階段がある。
階段を登り始めると、早々に通信アイテムからメイドさんの声が聞こえてきた。
「聞こえますか? ご主人さま」
「こちらご主人さま。聞こえます。どーぞ」
「いまどんな状況ですか? どーぞ」
「部屋を出て階段を登ってるよ。セーブポイントが地下室だったんだ。どーぞ」
「どーぞが多すぎです。どーぞ」
「すみません、どーぞ」
「なるほど、地下の倉庫的なかんじな場所だったのですね、どーぞ」
「ところでメイドさんもどーぞが多すぎますよね、どーぞ
「それってあなたの感想ですよね、どーぞ」
「感想ではないです、どーぞ」
「では気の所為です。どーぞ」
「ところでメイドさん」
「どーぞ」
「そのご主人さまってのやめない? なんかこそばゆいっていうか……」
「でも、ご主人さまはご主人さまですし」
「それはそうなんだけどさ」
「ではなんとお呼びしましょう?」
「マスター……なんて、どう?」
「マスターもう一杯おかわり……ってやつですね」
「違います」
「マスターお勘定」
「それも違うし! ってゆーか、そーゆーマスターからはなれてよ!」
「でも、マスターといえばそのようなものでは?」
「その知識は偏りすぎです。ほら、まだあるじゃん! マスターなやつが。なんか特別な能力を持ってる的な」
「あ……っ」
メイドさんがはっとする。どうやら何かに気づいたようだ。
「そんなにわたくしのことをセ●バーって呼びたいんですか?」
「そうきたか!」
「問おう、あなたが私のマスターか!」
「のりのりだな、おい」
できれば身を守れるようなものがあればいいのだが、ショットガンやハンドガンのような武器はみあたらない。
だがさらに探してみると意外なものを見つけた。
「おっ、なんだこれは?」
「それは、携帯用の通信アイテムです。それがあれば、わたくしがご主人さまを誘導できます。
周波数は私の方で合わせますのでご安心ください」
「なるほど。これを使えば、ここから出てもメイドさんと連絡が取れるわけか。いいものを見つけたな。じゃあこれはゲットだぜ。あとは……カナヅチ、のこぎり、釘って、日曜大工かよ!」
その後もロッカーを探してみたが、微妙なものしかみつからない。
最後のロッカーを開けてみると、鉢植えが入っていた。
種類はわからないが観葉植物のようだ。
「それはグリーンハーブですね」
「んっ? それ、なんか聞いたことあるぞ」
「ラ●ーンシティーによく生えている植物です」
「あっ、やっぱりか」
「それがあれば多少の怪我なら治すことができます」
「すげーな。万が一のときに役に立ちそうだ。じゃあこれもゲットだぜ」
鉢植えをロッカーから取り出したものの、それ以上、なにも見つからなかったので、役に立ちそうな物だけをポケットに詰め込むだけ詰め込み、そして、グリーンハーブの鉢植えを抱えると、部屋から出た。
部屋は地下室だったらしく、すぐ眼の前に階段がある。
階段を登り始めると、早々に通信アイテムからメイドさんの声が聞こえてきた。
「聞こえますか? ご主人さま」
「こちらご主人さま。聞こえます。どーぞ」
「いまどんな状況ですか? どーぞ」
「部屋を出て階段を登ってるよ。セーブポイントが地下室だったんだ。どーぞ」
「どーぞが多すぎです。どーぞ」
「すみません、どーぞ」
「なるほど、地下の倉庫的なかんじな場所だったのですね、どーぞ」
「ところでメイドさんもどーぞが多すぎますよね、どーぞ
「それってあなたの感想ですよね、どーぞ」
「感想ではないです、どーぞ」
「では気の所為です。どーぞ」
「ところでメイドさん」
「どーぞ」
「そのご主人さまってのやめない? なんかこそばゆいっていうか……」
「でも、ご主人さまはご主人さまですし」
「それはそうなんだけどさ」
「ではなんとお呼びしましょう?」
「マスター……なんて、どう?」
「マスターもう一杯おかわり……ってやつですね」
「違います」
「マスターお勘定」
「それも違うし! ってゆーか、そーゆーマスターからはなれてよ!」
「でも、マスターといえばそのようなものでは?」
「その知識は偏りすぎです。ほら、まだあるじゃん! マスターなやつが。なんか特別な能力を持ってる的な」
「あ……っ」
メイドさんがはっとする。どうやら何かに気づいたようだ。
「そんなにわたくしのことをセ●バーって呼びたいんですか?」
「そうきたか!」
「問おう、あなたが私のマスターか!」
「のりのりだな、おい」
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