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第2話 冒険の始まりは危険な夜に(前編)
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未冬は、きつい刺激臭で目を覚ました。
目を開けると目の前は真っ暗だった。おまけに呼吸もしにくい。
どうやら頭から袋のようなものをかぶらされているらしい。
未冬は、反射的に周囲を見渡そうとしたが当然何も見えはしない。しかし人の気配はしていた。
「誰かいるの?」
未冬の問いかけに何も返事はない。だが微かに物音は聞こえる。
突然、被されていた袋が外された。同時に眩しいライトの光が未冬に向かって照らされる。
眩しさによく姿はわからないが周りは黒い覆面姿の男たちに囲まれていた。
「名前は?」
覆面の男のひとりが感情のこもっていない声で訊いてきた。
「助けてください! 私は……」
そう口走った途端、頬を強かに殴られてしまう。
痛みと恐怖で体が震えた。
「名前は?」
再び同じ質問が繰り返された。
「玖月未冬……」
痛みと軽い脳震盪になりながらも未冬は素直に答えはじめた。
「日本人か?」
「は、はい」
「品物の受取人か?」
「品物? 品物って何です?」
「不死の魔女との連絡方法は?」
「不死の魔女? そんな人、知りません」
未冬の様子にしびれを切らしたのか尋問をしていた男に別の男が耳打ちする。男は何回か頷くと再び未冬に尋問を始めた。
「君の携帯電話には有益な情報は見つからなかった。そうなると我々は尋問に頼るしかないと考えている」
椅子に縛られたままの状態で持ち上げられると机の上に寝かされた。
「ちょ……何を……うぐっ!」
未冬の顔にタオルを被せられ、再び視界が奪われてしまう。
「今からタオルの上から水をかける」
耳元でそう声がした。
「えっ? 水って……?」
「こいつは、アメリカ中央情報局でも使う拷問方法だ。息苦しいぞ。溺れたような状態になるんだ。あるテロ組織の幹部もこれ自白したって話だ。要するに誰でも口を割るってことだ」
「ご、誤解してます。私はテロリストじゃないです!」
「どちらでもいい。我々は必要な情報を引き出したいだけだ」
問答無用だった。
ペットボトルの水が未冬の顔を覆ったタオルに流されていく。タオルに水が染み込み、鼻や口に流れ込んでいく。溺れているのとほぼ同じ状態だ。
苦しい! やめて!
無理やり水を流し込まれ呼吸ができない。
パニックになった未冬は、必死にもがくが、縛られた体は自由が効かない。さらに押さえ込まれているから逃れるのは無理だった。
未冬が限界になった頃合いで、注ぎ込まれた水が止められた。
タオルは外されたが、激しい咳き込みで呼吸がうまくできない。
水を吐き出しながら咳き込んでいる未冬を黒覆面の男が見下ろす。
「話す気になったか?」
覆面の男は、低い声で言った。
「話すも何も……何も知らないし」
言い訳する間もなく、未冬の顔に再びタオルがかけられた。
やめて! あんなのもう嫌だ!
その時だった。
ふいに彼女の体を押さえ込んでいた手が離れる。同時に激しい物音とうめき声が聞こえた。
続けて鈍い音が何度か響いたと思うと急に静かになった。
何がが起きたかわからず未冬が不安になっていると、何かが顔の辺りに触れられた。思わず身がこわばる。
「大丈夫、安心して」
聞き覚えのある声が耳元で囁かれた。
誰?
タオルが外されると未冬を覗き込んでいたのは凜夏・ランカスターだった。
「大丈夫?」
美しいバイオレットの瞳が未冬を見つめていた。
「凜夏さん……? どうしてここへ?」
「話は後で」
凜夏は慣れた手つきでナイフを取り出すと未冬を縛っていた紐を切った。
未冬が身体を起こすと床には覆面の男たちが倒れているのが見えた。
「これは、凜夏さんがやったの?」
未冬は目の前の状況に困惑した。
「ついて来て」
凜夏に声をかけられた未冬だったが、身体が震えて動けない。
「どうしたの?」
「いや、おかしいな。なんでか体が言うことを効かなくて……」
震える未冬を凜夏が、そっと抱き寄せる。
「大丈夫。アドレナリンが出すぎているだけ……大丈夫よ……もう大丈夫」
抱きしめられながら耳元に穏やかな声が囁かれた。触れている体に凜夏の体温が伝わってくる。それに同調するように未冬の心は落ち着いていく。気がつくと手の震えも止まっていた。
「落ち着いた?」
「あ……はい」
凜夏は、身体を離した。
「なら、早く行こう。ここから逃げるの」
そう言うと凜夏は未冬の手を力強く握った。
凜夏の体の温もりと違って、その手はとても冷たかった。
真冬には何故かそれが不思議に思えたのだった。
凜夏・ランカスターに連れられ、狭く薄暗い通路を通って建物から出ると車が停めてあった。
振り返って建物を見上げてみた。自分がどんな場所にいたか確認したかったからだったが、そこはなんの特徴もない雑居ビルだった。
しばらく通りを歩き、路上駐車してあったBMWの前まで来ると凜夏は、キーレスエントリーのボタンを押した。短い電子音と同時にウインカーが点滅し、キーロックが外れた。
「乗って」
そう言いながら凜夏は素早く運転席へ乗り込みエンジンをかけていた。
未冬急いでも反対側に廻り、助手席に飛び込む。
「し、シートベルトを……」
未冬は、律儀にそう言ったが、凜夏は構わずBMWを急発進させた。
ホイールの高回転にタイヤのグリップが追いつかず、アスファルトの路面にブラックマークを残す。
明らかに法定速度を無視した速度で夜の道路を疾走するBMW。
大きな交差点を二つほど通り過ぎたころ、未冬は、ちらりと運転席の凜夏を見た。
運転に集中しているのか、凛夏は、怖いくらい真剣な表情だった。
凜夏にはいろいろ聞きたいことがあったが今は口に出す雰囲気ではない。
気まずい沈黙が続く。
そして幾つかの交差点を通り過ぎた頃だった。
「ごめんね」
凜夏の突然の謝罪に未冬は驚いた。
「私の為にこんな事に巻き込んでしまって……」
「あの……それ、どういうことですか?」
未冬は凜夏の顔を見る。
「尾行してきた敵を誤魔化すためにラウンジにいた君に声をかけたの。それが甘かったわ」
「尾行……? それに敵って?」
「そのせいで君が私の取引相手だと敵に勘違いさせてしまった。本当にごめん」
凜夏の説明に未冬は、さらに混乱した。
ぼんやりと今晩の経緯を思い出そうとする。
「でも、なんで私なんかに……他にもいただろうに」
「それは……」
凜夏が何か言いかけた時、BMWが架橋に入っていた。
反対車線に対向車のヘッドライトが複数見えた。恐らくいるのは二台か三台だろう。
「いやな感じがする。シートベルトをして」
「い、今頃ですか!」
BMWが橋の真ん中まで来た時だった。いきなり、対向車が車を横滑りさせて急停止して行く手を塞いだ!
追突を避けようと凜夏は急ブレーキをかけながらハンドルを右に切った。BMWは後輪が横滑りして車体が真横になっていく。身体が振られながら必死にシートにしがみつく未冬。
背後には未冬たちを追って来た車が車体を斜めにして停止し、道を塞いでいる。これでもう前も後ろも逃げ道はなしだ。
敵の車から武装した黒覆面の男たちが次々と降り出した。凜夏たちのBMWにアサルトライフルを向けながら近づいてくる。
「降りて!」
「え?」
「早く」
「は、はい、でもシートベルトがうまく外れなくて……」
未冬がなんとかシートベルトを外した時だった。覆面の男たちの警告なしの銃撃が始まった!
駄目だ!
未冬が頭を伏せた。
しかし銃撃を受けているはずなのに何の音も衝撃もしてこない。
何か違和感を感じそっと目を開けると車の外には信じられない光景が広がっていた。
無数の銃弾が宙に浮かび、そのまま停止している。
「早く降りて! これ、長くは続かないから」
凜夏が未冬を急かした。
「え? は、はい!」
慌てて車から降りた未冬の前に凜夏がやってくる。
「こっちよ!」
凜夏は、未冬の手を握るとその場から引き剥がすように力強くひぱった。
二人が車から離れた途端、空中に止まっていた銃弾が一斉にBMWの車体を蜂の巣にした。
激しい銃撃が窓やライトを壊していき、破片が周囲に飛び散っていく。
タイヤがパンクし、壊れたラジエーターが白い煙を上げたころ、ようやく銃撃が止んだ。
無残な姿になったBMWのすぐそばで呆然とする未冬を凜夏がいきなり抱きかかえる。
「えっ?」
未冬は小柄ではあったが女性が抱えるほど体重は軽くない。それを凜夏は軽々と持ち上げたのだ。さらに……。
「凜夏さん! ちょっ! 待って! 待って!」
騒ぐ未冬を抱えて凜夏は、架橋から飛び降りたのだった。
目を開けると目の前は真っ暗だった。おまけに呼吸もしにくい。
どうやら頭から袋のようなものをかぶらされているらしい。
未冬は、反射的に周囲を見渡そうとしたが当然何も見えはしない。しかし人の気配はしていた。
「誰かいるの?」
未冬の問いかけに何も返事はない。だが微かに物音は聞こえる。
突然、被されていた袋が外された。同時に眩しいライトの光が未冬に向かって照らされる。
眩しさによく姿はわからないが周りは黒い覆面姿の男たちに囲まれていた。
「名前は?」
覆面の男のひとりが感情のこもっていない声で訊いてきた。
「助けてください! 私は……」
そう口走った途端、頬を強かに殴られてしまう。
痛みと恐怖で体が震えた。
「名前は?」
再び同じ質問が繰り返された。
「玖月未冬……」
痛みと軽い脳震盪になりながらも未冬は素直に答えはじめた。
「日本人か?」
「は、はい」
「品物の受取人か?」
「品物? 品物って何です?」
「不死の魔女との連絡方法は?」
「不死の魔女? そんな人、知りません」
未冬の様子にしびれを切らしたのか尋問をしていた男に別の男が耳打ちする。男は何回か頷くと再び未冬に尋問を始めた。
「君の携帯電話には有益な情報は見つからなかった。そうなると我々は尋問に頼るしかないと考えている」
椅子に縛られたままの状態で持ち上げられると机の上に寝かされた。
「ちょ……何を……うぐっ!」
未冬の顔にタオルを被せられ、再び視界が奪われてしまう。
「今からタオルの上から水をかける」
耳元でそう声がした。
「えっ? 水って……?」
「こいつは、アメリカ中央情報局でも使う拷問方法だ。息苦しいぞ。溺れたような状態になるんだ。あるテロ組織の幹部もこれ自白したって話だ。要するに誰でも口を割るってことだ」
「ご、誤解してます。私はテロリストじゃないです!」
「どちらでもいい。我々は必要な情報を引き出したいだけだ」
問答無用だった。
ペットボトルの水が未冬の顔を覆ったタオルに流されていく。タオルに水が染み込み、鼻や口に流れ込んでいく。溺れているのとほぼ同じ状態だ。
苦しい! やめて!
無理やり水を流し込まれ呼吸ができない。
パニックになった未冬は、必死にもがくが、縛られた体は自由が効かない。さらに押さえ込まれているから逃れるのは無理だった。
未冬が限界になった頃合いで、注ぎ込まれた水が止められた。
タオルは外されたが、激しい咳き込みで呼吸がうまくできない。
水を吐き出しながら咳き込んでいる未冬を黒覆面の男が見下ろす。
「話す気になったか?」
覆面の男は、低い声で言った。
「話すも何も……何も知らないし」
言い訳する間もなく、未冬の顔に再びタオルがかけられた。
やめて! あんなのもう嫌だ!
その時だった。
ふいに彼女の体を押さえ込んでいた手が離れる。同時に激しい物音とうめき声が聞こえた。
続けて鈍い音が何度か響いたと思うと急に静かになった。
何がが起きたかわからず未冬が不安になっていると、何かが顔の辺りに触れられた。思わず身がこわばる。
「大丈夫、安心して」
聞き覚えのある声が耳元で囁かれた。
誰?
タオルが外されると未冬を覗き込んでいたのは凜夏・ランカスターだった。
「大丈夫?」
美しいバイオレットの瞳が未冬を見つめていた。
「凜夏さん……? どうしてここへ?」
「話は後で」
凜夏は慣れた手つきでナイフを取り出すと未冬を縛っていた紐を切った。
未冬が身体を起こすと床には覆面の男たちが倒れているのが見えた。
「これは、凜夏さんがやったの?」
未冬は目の前の状況に困惑した。
「ついて来て」
凜夏に声をかけられた未冬だったが、身体が震えて動けない。
「どうしたの?」
「いや、おかしいな。なんでか体が言うことを効かなくて……」
震える未冬を凜夏が、そっと抱き寄せる。
「大丈夫。アドレナリンが出すぎているだけ……大丈夫よ……もう大丈夫」
抱きしめられながら耳元に穏やかな声が囁かれた。触れている体に凜夏の体温が伝わってくる。それに同調するように未冬の心は落ち着いていく。気がつくと手の震えも止まっていた。
「落ち着いた?」
「あ……はい」
凜夏は、身体を離した。
「なら、早く行こう。ここから逃げるの」
そう言うと凜夏は未冬の手を力強く握った。
凜夏の体の温もりと違って、その手はとても冷たかった。
真冬には何故かそれが不思議に思えたのだった。
凜夏・ランカスターに連れられ、狭く薄暗い通路を通って建物から出ると車が停めてあった。
振り返って建物を見上げてみた。自分がどんな場所にいたか確認したかったからだったが、そこはなんの特徴もない雑居ビルだった。
しばらく通りを歩き、路上駐車してあったBMWの前まで来ると凜夏は、キーレスエントリーのボタンを押した。短い電子音と同時にウインカーが点滅し、キーロックが外れた。
「乗って」
そう言いながら凜夏は素早く運転席へ乗り込みエンジンをかけていた。
未冬急いでも反対側に廻り、助手席に飛び込む。
「し、シートベルトを……」
未冬は、律儀にそう言ったが、凜夏は構わずBMWを急発進させた。
ホイールの高回転にタイヤのグリップが追いつかず、アスファルトの路面にブラックマークを残す。
明らかに法定速度を無視した速度で夜の道路を疾走するBMW。
大きな交差点を二つほど通り過ぎたころ、未冬は、ちらりと運転席の凜夏を見た。
運転に集中しているのか、凛夏は、怖いくらい真剣な表情だった。
凜夏にはいろいろ聞きたいことがあったが今は口に出す雰囲気ではない。
気まずい沈黙が続く。
そして幾つかの交差点を通り過ぎた頃だった。
「ごめんね」
凜夏の突然の謝罪に未冬は驚いた。
「私の為にこんな事に巻き込んでしまって……」
「あの……それ、どういうことですか?」
未冬は凜夏の顔を見る。
「尾行してきた敵を誤魔化すためにラウンジにいた君に声をかけたの。それが甘かったわ」
「尾行……? それに敵って?」
「そのせいで君が私の取引相手だと敵に勘違いさせてしまった。本当にごめん」
凜夏の説明に未冬は、さらに混乱した。
ぼんやりと今晩の経緯を思い出そうとする。
「でも、なんで私なんかに……他にもいただろうに」
「それは……」
凜夏が何か言いかけた時、BMWが架橋に入っていた。
反対車線に対向車のヘッドライトが複数見えた。恐らくいるのは二台か三台だろう。
「いやな感じがする。シートベルトをして」
「い、今頃ですか!」
BMWが橋の真ん中まで来た時だった。いきなり、対向車が車を横滑りさせて急停止して行く手を塞いだ!
追突を避けようと凜夏は急ブレーキをかけながらハンドルを右に切った。BMWは後輪が横滑りして車体が真横になっていく。身体が振られながら必死にシートにしがみつく未冬。
背後には未冬たちを追って来た車が車体を斜めにして停止し、道を塞いでいる。これでもう前も後ろも逃げ道はなしだ。
敵の車から武装した黒覆面の男たちが次々と降り出した。凜夏たちのBMWにアサルトライフルを向けながら近づいてくる。
「降りて!」
「え?」
「早く」
「は、はい、でもシートベルトがうまく外れなくて……」
未冬がなんとかシートベルトを外した時だった。覆面の男たちの警告なしの銃撃が始まった!
駄目だ!
未冬が頭を伏せた。
しかし銃撃を受けているはずなのに何の音も衝撃もしてこない。
何か違和感を感じそっと目を開けると車の外には信じられない光景が広がっていた。
無数の銃弾が宙に浮かび、そのまま停止している。
「早く降りて! これ、長くは続かないから」
凜夏が未冬を急かした。
「え? は、はい!」
慌てて車から降りた未冬の前に凜夏がやってくる。
「こっちよ!」
凜夏は、未冬の手を握るとその場から引き剥がすように力強くひぱった。
二人が車から離れた途端、空中に止まっていた銃弾が一斉にBMWの車体を蜂の巣にした。
激しい銃撃が窓やライトを壊していき、破片が周囲に飛び散っていく。
タイヤがパンクし、壊れたラジエーターが白い煙を上げたころ、ようやく銃撃が止んだ。
無残な姿になったBMWのすぐそばで呆然とする未冬を凜夏がいきなり抱きかかえる。
「えっ?」
未冬は小柄ではあったが女性が抱えるほど体重は軽くない。それを凜夏は軽々と持ち上げたのだ。さらに……。
「凜夏さん! ちょっ! 待って! 待って!」
騒ぐ未冬を抱えて凜夏は、架橋から飛び降りたのだった。
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