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■Ⅳ■IN INDIA ■
[7]惚れた弱み? 惚れられた弱み!? *
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「……本当にいいんですかぃ~?」
「一切の責任はわたくしが持ちますので。ガブリエル様には決してご迷惑などお掛け致しません」
「そうは言ってものぉ~」
操舵室で始まった二人のやり取りを傍目に入れて、クウヤはワンソックと顔を見合わせ首を傾げた。
「何か問題でもあったか?」
困り顔で返答に詰まるガブリエルを見かね、仕方なく割って入ることにする。
「クーさん……いえね、メリーさんがウサギさんの所に寄らずに、直接帰りたいって仰るもんですから……ウサギさんには用が済んだら、お二人を必ずお連れするようにと頼まれちまってるんでねぇ」
「あいつ……随分メリルに嫌われたもんだなっ」
事情を知ったクウヤは、思わず腹を抱えて笑い出した。
「笑ってる場合じゃねぇですよぉ~一体どっちの言うことを聞けばいいのやら……」
「そりゃあメリルだろ! ガブが惚れてるのはメリルなんだし、シドには金を返さなきゃだが、メリルは金をくれるんだから」
「そりゃあそうですけどね……ウサギさんがカンカンに怒って、弁償費用を倍にでもされたらどうするんですか~」
「まさしく「弱り目に祟り目」って奴だな」
「まったく……他人事だと思ってぇ~!」
しかし二人の漫才に動じる様子もなく、当のメリルは真剣そのものといった具合だ。どうしてそれほどシドウサギの仕えるご主人様のお屋敷に伺いたくないのか、クウヤも訊き出したかったが、質問すらも出来るような雰囲気ではないと気付かされた。
「ガブが承知しないと、メリルはテコでも動かないって感じだぞ? そろそろ折れてやったらどうだ?」
「し、しかしぃ~」
「ガブリエル様、何卒宜しくお願い致します」
「……!」
メリルは一歩分を更に近付き、ジッとガブリエルの瞳と瞳を合わせた。ガブリエルが惚けているうちに、丁寧に腰を折って深く頭を下げる。そのままの姿勢で一切微動だにしないということは、承諾を貰うまでそれこそ「テコでも」動かないと決めたのだろう。
「……分かりやした……」
目の前のガブリエルはメリルの脳天を見つめながら、嘆息を吐いてとうとう観念した。
「ありがとうございます、ガブリエル様」
クウヤが「成長している」と判断したのは、まんざら気のせいでもないらしい。勢い良く上げたメリルの顔は、僅かながらもいつもより明るく見えた。
「男に二言はありませんってぇ、こうなったらメリーさんを目的地まで必ずお連れしやっっす!」
半分やぶれかぶれにも思われるが、口髭をガジガジと指で逆撫で、ガブリエルは舵を握るワンソックの元へ、針路変更について相談に向かった。
「クウヤ様、こちらへ」
「ん? ああ」
何とか商談(?)を終えてひと段落したメリルが、クウヤを別室へ促した。ひとまずデイバッグへ納めてあったボックスを取り出し蓋を外す──ラヴィから手に入れた『ツール』。どうやらようやく「設定」をする気になったらしい。
「この『ツール』はまだ空っぽの状態ですので、クウヤ様の情報をインプットする必要がございます。『エレメント』が入力に必要ですので、お手数ですがシャツのボタンをお外しいただけますか?」
「こいつがか?」
ボックスをテーブルに置き、ラヴィが腕時計型に設えた『ツール』を取り出す。開襟して露出した『エレメント』の表面に、メリルは文字盤の矮小な突起をそっと触れさせた。
「うわっ」
ほんの一瞬『エレメント』が光を放ち、次の瞬間には文字盤が同じく発光した。まるで『エレメント』の力が移管されたかのように……次にメリルは文字盤の突起をクウヤの右手の人差し指の腹へ、左手の薬指の腹へ触れさせる。更に右の眼球、左の眼球、右耳と左耳に近付けて、その都度側面の竜頭を押して発光させた。
「眩し……」
「これで完了です。しばらく残像が残ると思いますがご辛抱ください」
『ムーン・シールド』上への通行証──『ツール』。
或る組織の管理によって、その数は固定されているが、所持者が下界にいる間であれば、模造品の代用が利くのだそうだ。つまりラヴィがコピーした「下界に滞在中の『ツール』所持者の情報」に、「クウヤの情報」を置き換えて使うのだという。所持者が上界へ戻る予定が、ラヴィが告げた約三ヶ月後の十月十七日二十時前後。万が一上界でダブっても、クウヤの持つ『ツール』が機能しなくなるだけで、滞在し続けることに問題は生じないが、一度下界に降りてしまうと二度とその『ツール』では上界に戻れないのだという。
「ふ~ん……便利なような、そうでないような……」
こんな小さな腕時計一つに、所持者とラヴィ、ラヴィとメリルの主人との間に、一体どれくらいの金が動いたのだろう? 『ツール・ブローカー』としての壮大なシャンカール邸を思い返すに、巨額が蠢いていることは確実だった。
「『エレメント』には情報を保管する性質がございます。クウヤ様の石のサイズであれば、億単位の『ツール』が作製出来るかと」
「──億っっ!?」
だからこそ組織は「数を管理」しているのだろう。むやみやたらに偽造されてしまっては、上界の秩序が崩れてしまうからだ。
「『ツール』は常に手首に装着ください。防水防塵ですので、入浴時でも問題ございません」
「分かった。アンドロイドでもメリルも持ってるのか?」
クウヤは早速左手首に装着した。圧迫感も重量感もなく、着け心地は悪くない。
「はい、わたくしはこちらに」
何気なく尋ねた質問だったがメリルは律義に答え、クウヤは自分の腕時計型ツールからメリルの指差す方向へ目を向けた。赤毛から時折垣間見える涙型のピアス。左耳だけに着けているのは、『ツール』が単体だからかもしれない。
「アンドロイドでも指紋や虹彩、耳の指紋と呼ばれる耳介が個別作製されておりますので」
「へぇ~」
通行時の認証は念には念を入れて、全てが照合出来ないと許可が下りないのだということだった。
『ツール』についてもひと段落をして、二人は再び操舵室へ戻った。既に『ムーン・バイキング』はヨーロッパへ向けて舵を切っている。シドの主人には申し訳ないが、メリルは一秒でも早くクウヤを自分の主人の元へ届けたいのだろう。無事に届け終えたら、メリルはまたこの船でムンバイへ折り返すのだろうか?
「うーん……何か嫌な輩が後をついて来てますなぁ」
レーダーを覗き込んだガブリエルが、独り言のように渋い声を上げた。
「なんだよ~! 俺達が生きてるの、もう勘付かれちまったのか!?」
事故現場に戻った「蠅」が、二人の遺骸がないことを「病院に搬送された」と勘違いしてくれたら、と願っていたクウヤであったのだが。
「いえ……あれは、もしかしたら……」
「──何っ!?」
船尾モニターを覗いていたメリルとクウヤの背後から、突如小さな爆発音が響き渡る。二人は慌てて振り向いたが、既に真っ白な煙で一面覆われていた!
「ガブリエル様! ワンソック様!」
「メリーさん! クーさん! 大丈夫ですか~!?」
お互い姿は見えないが、全員無事ではあるらしい。しかしお次に聞こえた爆発音は、遠くながらも異様に大きく、その衝撃からか揺れも激しかった。
「スミマセンです~! おそらく動力部をやられましたっ。お二人は右舷から『ムーン・ボート』で避難してくだせぃ!!」
「いやっ、ガブもワンも一緒に逃げろっ! このままじゃ沈没するぞっ!!」
クウヤは着ていた綿シャツを脱いで、煙を散らすために両手で大きくシャツを仰いだ。お陰で幽かに二人のシルエットが確認されたが、すぐ隣にはメリルもいる筈なのに、何故だかもう一つ小さな影が見える──いや、あれは……!
「クウヤ様っ、透明シールドをお使いください! ……きゃああっ!!」
「メリルっ!?」
叫びと同時に、メリルの身体が煙の中へ引きずり込まれようとした。消えかかる左手首を咄嗟に掴み、クウヤは逆の手でカプセルの爪を急ぎスライドさせた。
「メリル──!!」
少々手荒だがメリルの手首を思いっきり引き寄せて、何とかシールドに彼女ごと包まれる。勢いでメリルの上にもたれかかってしまったため、背中で着地しようと彼女を両腕で抱え込んで身体を旋回させる。が、シールドが二人を柔らかく受け止め、二度ほどポンポンと床を跳ねたのみで治まった。
「わたくしでしたら、クウヤ様の下敷きになるくらい問題ございませんが」
「そうか~? さっきの叫びはいかにもか弱い女子だったぞ?」
シールド&クウヤに包み込まれたメリルは、珍しく不本意そうに口元を引き結んだ。
「なぁ、お宅を引っ張ったのって……」
「クウヤ様もご覧になられましたか?」
二人が回答を口にする前に、シールドごと二人の身体が宙に浮いた。
「メリーさん! クーさん! 大丈夫ですか~!?」
再びガブリエルの声が聞こえたが、二人の姿はシールドで隠されているため、その声が近付いてくることはなかった。
「ガブー! とにかく逃げろ!! 俺達は大丈夫だからっ」
「いえぇ~船を直したら、必ずお迎えに上がりますんで~!!」
メリルとクウヤはもはや諦めモードで、自分達を運ぶ「力」に抗うことはやめた。ガブリエルとワンソックの声は、徐々に背後へ遠のいてゆく。
操舵室から出た途端、今度は黒い布を覆い被せられ、クウヤはメリルを抱き締めたまま、強制的な眠りに襲われた──。
第四章・■Ⅳ■IN INDIA ■・完結
「一切の責任はわたくしが持ちますので。ガブリエル様には決してご迷惑などお掛け致しません」
「そうは言ってものぉ~」
操舵室で始まった二人のやり取りを傍目に入れて、クウヤはワンソックと顔を見合わせ首を傾げた。
「何か問題でもあったか?」
困り顔で返答に詰まるガブリエルを見かね、仕方なく割って入ることにする。
「クーさん……いえね、メリーさんがウサギさんの所に寄らずに、直接帰りたいって仰るもんですから……ウサギさんには用が済んだら、お二人を必ずお連れするようにと頼まれちまってるんでねぇ」
「あいつ……随分メリルに嫌われたもんだなっ」
事情を知ったクウヤは、思わず腹を抱えて笑い出した。
「笑ってる場合じゃねぇですよぉ~一体どっちの言うことを聞けばいいのやら……」
「そりゃあメリルだろ! ガブが惚れてるのはメリルなんだし、シドには金を返さなきゃだが、メリルは金をくれるんだから」
「そりゃあそうですけどね……ウサギさんがカンカンに怒って、弁償費用を倍にでもされたらどうするんですか~」
「まさしく「弱り目に祟り目」って奴だな」
「まったく……他人事だと思ってぇ~!」
しかし二人の漫才に動じる様子もなく、当のメリルは真剣そのものといった具合だ。どうしてそれほどシドウサギの仕えるご主人様のお屋敷に伺いたくないのか、クウヤも訊き出したかったが、質問すらも出来るような雰囲気ではないと気付かされた。
「ガブが承知しないと、メリルはテコでも動かないって感じだぞ? そろそろ折れてやったらどうだ?」
「し、しかしぃ~」
「ガブリエル様、何卒宜しくお願い致します」
「……!」
メリルは一歩分を更に近付き、ジッとガブリエルの瞳と瞳を合わせた。ガブリエルが惚けているうちに、丁寧に腰を折って深く頭を下げる。そのままの姿勢で一切微動だにしないということは、承諾を貰うまでそれこそ「テコでも」動かないと決めたのだろう。
「……分かりやした……」
目の前のガブリエルはメリルの脳天を見つめながら、嘆息を吐いてとうとう観念した。
「ありがとうございます、ガブリエル様」
クウヤが「成長している」と判断したのは、まんざら気のせいでもないらしい。勢い良く上げたメリルの顔は、僅かながらもいつもより明るく見えた。
「男に二言はありませんってぇ、こうなったらメリーさんを目的地まで必ずお連れしやっっす!」
半分やぶれかぶれにも思われるが、口髭をガジガジと指で逆撫で、ガブリエルは舵を握るワンソックの元へ、針路変更について相談に向かった。
「クウヤ様、こちらへ」
「ん? ああ」
何とか商談(?)を終えてひと段落したメリルが、クウヤを別室へ促した。ひとまずデイバッグへ納めてあったボックスを取り出し蓋を外す──ラヴィから手に入れた『ツール』。どうやらようやく「設定」をする気になったらしい。
「この『ツール』はまだ空っぽの状態ですので、クウヤ様の情報をインプットする必要がございます。『エレメント』が入力に必要ですので、お手数ですがシャツのボタンをお外しいただけますか?」
「こいつがか?」
ボックスをテーブルに置き、ラヴィが腕時計型に設えた『ツール』を取り出す。開襟して露出した『エレメント』の表面に、メリルは文字盤の矮小な突起をそっと触れさせた。
「うわっ」
ほんの一瞬『エレメント』が光を放ち、次の瞬間には文字盤が同じく発光した。まるで『エレメント』の力が移管されたかのように……次にメリルは文字盤の突起をクウヤの右手の人差し指の腹へ、左手の薬指の腹へ触れさせる。更に右の眼球、左の眼球、右耳と左耳に近付けて、その都度側面の竜頭を押して発光させた。
「眩し……」
「これで完了です。しばらく残像が残ると思いますがご辛抱ください」
『ムーン・シールド』上への通行証──『ツール』。
或る組織の管理によって、その数は固定されているが、所持者が下界にいる間であれば、模造品の代用が利くのだそうだ。つまりラヴィがコピーした「下界に滞在中の『ツール』所持者の情報」に、「クウヤの情報」を置き換えて使うのだという。所持者が上界へ戻る予定が、ラヴィが告げた約三ヶ月後の十月十七日二十時前後。万が一上界でダブっても、クウヤの持つ『ツール』が機能しなくなるだけで、滞在し続けることに問題は生じないが、一度下界に降りてしまうと二度とその『ツール』では上界に戻れないのだという。
「ふ~ん……便利なような、そうでないような……」
こんな小さな腕時計一つに、所持者とラヴィ、ラヴィとメリルの主人との間に、一体どれくらいの金が動いたのだろう? 『ツール・ブローカー』としての壮大なシャンカール邸を思い返すに、巨額が蠢いていることは確実だった。
「『エレメント』には情報を保管する性質がございます。クウヤ様の石のサイズであれば、億単位の『ツール』が作製出来るかと」
「──億っっ!?」
だからこそ組織は「数を管理」しているのだろう。むやみやたらに偽造されてしまっては、上界の秩序が崩れてしまうからだ。
「『ツール』は常に手首に装着ください。防水防塵ですので、入浴時でも問題ございません」
「分かった。アンドロイドでもメリルも持ってるのか?」
クウヤは早速左手首に装着した。圧迫感も重量感もなく、着け心地は悪くない。
「はい、わたくしはこちらに」
何気なく尋ねた質問だったがメリルは律義に答え、クウヤは自分の腕時計型ツールからメリルの指差す方向へ目を向けた。赤毛から時折垣間見える涙型のピアス。左耳だけに着けているのは、『ツール』が単体だからかもしれない。
「アンドロイドでも指紋や虹彩、耳の指紋と呼ばれる耳介が個別作製されておりますので」
「へぇ~」
通行時の認証は念には念を入れて、全てが照合出来ないと許可が下りないのだということだった。
『ツール』についてもひと段落をして、二人は再び操舵室へ戻った。既に『ムーン・バイキング』はヨーロッパへ向けて舵を切っている。シドの主人には申し訳ないが、メリルは一秒でも早くクウヤを自分の主人の元へ届けたいのだろう。無事に届け終えたら、メリルはまたこの船でムンバイへ折り返すのだろうか?
「うーん……何か嫌な輩が後をついて来てますなぁ」
レーダーを覗き込んだガブリエルが、独り言のように渋い声を上げた。
「なんだよ~! 俺達が生きてるの、もう勘付かれちまったのか!?」
事故現場に戻った「蠅」が、二人の遺骸がないことを「病院に搬送された」と勘違いしてくれたら、と願っていたクウヤであったのだが。
「いえ……あれは、もしかしたら……」
「──何っ!?」
船尾モニターを覗いていたメリルとクウヤの背後から、突如小さな爆発音が響き渡る。二人は慌てて振り向いたが、既に真っ白な煙で一面覆われていた!
「ガブリエル様! ワンソック様!」
「メリーさん! クーさん! 大丈夫ですか~!?」
お互い姿は見えないが、全員無事ではあるらしい。しかしお次に聞こえた爆発音は、遠くながらも異様に大きく、その衝撃からか揺れも激しかった。
「スミマセンです~! おそらく動力部をやられましたっ。お二人は右舷から『ムーン・ボート』で避難してくだせぃ!!」
「いやっ、ガブもワンも一緒に逃げろっ! このままじゃ沈没するぞっ!!」
クウヤは着ていた綿シャツを脱いで、煙を散らすために両手で大きくシャツを仰いだ。お陰で幽かに二人のシルエットが確認されたが、すぐ隣にはメリルもいる筈なのに、何故だかもう一つ小さな影が見える──いや、あれは……!
「クウヤ様っ、透明シールドをお使いください! ……きゃああっ!!」
「メリルっ!?」
叫びと同時に、メリルの身体が煙の中へ引きずり込まれようとした。消えかかる左手首を咄嗟に掴み、クウヤは逆の手でカプセルの爪を急ぎスライドさせた。
「メリル──!!」
少々手荒だがメリルの手首を思いっきり引き寄せて、何とかシールドに彼女ごと包まれる。勢いでメリルの上にもたれかかってしまったため、背中で着地しようと彼女を両腕で抱え込んで身体を旋回させる。が、シールドが二人を柔らかく受け止め、二度ほどポンポンと床を跳ねたのみで治まった。
「わたくしでしたら、クウヤ様の下敷きになるくらい問題ございませんが」
「そうか~? さっきの叫びはいかにもか弱い女子だったぞ?」
シールド&クウヤに包み込まれたメリルは、珍しく不本意そうに口元を引き結んだ。
「なぁ、お宅を引っ張ったのって……」
「クウヤ様もご覧になられましたか?」
二人が回答を口にする前に、シールドごと二人の身体が宙に浮いた。
「メリーさん! クーさん! 大丈夫ですか~!?」
再びガブリエルの声が聞こえたが、二人の姿はシールドで隠されているため、その声が近付いてくることはなかった。
「ガブー! とにかく逃げろ!! 俺達は大丈夫だからっ」
「いえぇ~船を直したら、必ずお迎えに上がりますんで~!!」
メリルとクウヤはもはや諦めモードで、自分達を運ぶ「力」に抗うことはやめた。ガブリエルとワンソックの声は、徐々に背後へ遠のいてゆく。
操舵室から出た途端、今度は黒い布を覆い被せられ、クウヤはメリルを抱き締めたまま、強制的な眠りに襲われた──。
第四章・■Ⅳ■IN INDIA ■・完結
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