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undercover2

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 クレイグから解放して安全を確保できたと思ったのも束の間。
 あの男がやってきた。
 
 クレイグはじいさんがなんとか退けてくれた。
 だけどあの男は無理だ。
 戦鬼と呼ばれた面影は無い。既に隠居暮らしをしている老体に無茶をさせてしまった。
 もう無理だろう。
 あの男とは一合も剣を合わせられないだろう。
 私の一命を賭してもエレオノール様を護らねば。
 あたし自身の適性が無かったとはいえ剣技の修練を十分にしてこなかった事が疎ましい。
 あの男には剣を合わせる事すらかなわない。
 攪乱してエレオノール様を逃がす方法しか考えられない。
 それもどこまでできるのか。

 目の前にいる・・フリッツに。

 さて・・どのような方法でエレオノール様の安全を確保するかだ。
 
 戦鬼の力はあてにしない。自力で切り抜けて貰おう。
 
 
 攪乱して時間を作ってエレオノール様を逃がす。
 あたしの身を挺すれば更に時間は稼げる。
 よもや街の中で行動を起こさないだろう。
 その後エレオノール様は暫く隠れてもらう。
 
 他の手段はないだろう。
 
 エレオノール様に説明しようとしたのだけど。
 
 エレオノール様はフリッツに向かってしまわれた。
 
 なっ~んっでよぉ~!
 
 なんで飛び出すのよ!
 
 エレオノール様!
 
 
 油断?
 
 何故?
 あたしの命は考えて欲しくない。

 どうする!

 どうする?
 
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