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(20)罠にハメられた天莉
合意ではない行為
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動かせないくせにやたら感覚だけは研ぎ澄まされた自身の身体が、変に火照っているのも感じる。
触れてもいないのに胸の辺りが甘やかに疼く感覚に、紗英に盛られた薬には催淫効果もある気がして。
さっきこの部屋に連れ込まれるなり紗英から言われた『気持ち良くなるまで遠慮なくお休みしてくださいねぇ?』という言葉の違和感に今更のように思い当たった天莉だ。
自分は、何かの儀式?のために用意された生け贄なのではないだろうか。
オッキーこと沖村が、今のこの状況は〝危ない橋を渡ったことの対価〟みたいに言っていたのは、恐らくそういうことなんだろう。
「前回の時はさ、めっちゃ女の子の方がノリノリだったじゃん? そういうのも悪くないけどさ、俺はやっぱ今回みたいに怯えた目をされた方が俄然奮い立つんだよね」
「わー、ザキ、最低だな」
「他人事みたいに言ってっけどオッキーもだろ?」
「まぁな。けど俺、ザキと違って後ろには興味ねぇからな?」
「えー、後ろはさー、どんな女の子でも大抵挿入た瞬間痛がるから最高じゃね?」
「そりゃ、お前がわざとほぐしてやんねぇからだろ」
「まぁな」
そう答えると同時、ザキと呼ばれた男に下半身をじろりと見詰められて、天莉は恐怖と不快感に怖気立った。
「あっ。オッキー、お前、俺が先でいいって言ったの、もしかしてそういう理由?」
「まぁなー。俺は普通にヤるのが好きだからさ、後でも先でもお前とは突っ込むトコ、競合しないわけ」
「そうか。了解了解。じゃあ遠慮なく先行かせてもらうわ」
「どーぞ」
どうやら二人の間で話がついたようで……。
沖村がスマートフォンを構える中、ザキと呼ばれたもう一人の男がじりじりと天莉ににじり寄って来た。
そうして、尽にプレゼントしてもらったワンピースへ手を掛けられた天莉は、動けないなりに必死で抵抗したのだけれど。
当然声すらマトモに出せないような天莉に出来ることはほとんどないまま、コロンと身体をひっくり返されてうつ伏せにされてしまう。
背面には首筋からお尻まで一直線に伸びたファスナーがあるから、恐らくそれを下ろそうとしての行動だろう。
「着てるもの破るのもビジュアル的にはありなんだけどね、やっぱ余りに酷い格好にしたら悪目立ちしちゃうじゃん? 今からすることは俺たちだけの秘密だし、ここはやっぱ綺麗に脱がしてやんねぇと駄目だよな?」
見るからに襲われたことがバレバレの状態にしてしまったら、脅せなくなると考えたらしい。
尽からもらった大切なワンピースを引き裂かれたりすることはないと分かったけれど、それでも服をはぎ取られようとしていることに変わりはないのだ。
博視にだって良い抱かれ方はしてこなかった天莉だけれど、もちろんこんな風に無理矢理どうこうされたわけではない。
痛かったし好きになれない行為だったけれど、曲がりなりにも博視はそのとき天莉の彼氏だったから、全て合意の上でのことだった。
でもいま自分を手籠めにしようとしている男たちは違う。
尽とだって最後の一線は越えていないと言うのに、こんな訳の分からない相手にどうこうされるのは絶対に嫌だと思って。
なのにどうしてこんなに身体が自由に出来ないんだろう!
「ゃ……め、て」
拒絶の言葉すらはっきりと紡げない恐怖と悔しさに、天莉の瞳にぶわりと涙が盛り上がって頬を伝った。
触れてもいないのに胸の辺りが甘やかに疼く感覚に、紗英に盛られた薬には催淫効果もある気がして。
さっきこの部屋に連れ込まれるなり紗英から言われた『気持ち良くなるまで遠慮なくお休みしてくださいねぇ?』という言葉の違和感に今更のように思い当たった天莉だ。
自分は、何かの儀式?のために用意された生け贄なのではないだろうか。
オッキーこと沖村が、今のこの状況は〝危ない橋を渡ったことの対価〟みたいに言っていたのは、恐らくそういうことなんだろう。
「前回の時はさ、めっちゃ女の子の方がノリノリだったじゃん? そういうのも悪くないけどさ、俺はやっぱ今回みたいに怯えた目をされた方が俄然奮い立つんだよね」
「わー、ザキ、最低だな」
「他人事みたいに言ってっけどオッキーもだろ?」
「まぁな。けど俺、ザキと違って後ろには興味ねぇからな?」
「えー、後ろはさー、どんな女の子でも大抵挿入た瞬間痛がるから最高じゃね?」
「そりゃ、お前がわざとほぐしてやんねぇからだろ」
「まぁな」
そう答えると同時、ザキと呼ばれた男に下半身をじろりと見詰められて、天莉は恐怖と不快感に怖気立った。
「あっ。オッキー、お前、俺が先でいいって言ったの、もしかしてそういう理由?」
「まぁなー。俺は普通にヤるのが好きだからさ、後でも先でもお前とは突っ込むトコ、競合しないわけ」
「そうか。了解了解。じゃあ遠慮なく先行かせてもらうわ」
「どーぞ」
どうやら二人の間で話がついたようで……。
沖村がスマートフォンを構える中、ザキと呼ばれたもう一人の男がじりじりと天莉ににじり寄って来た。
そうして、尽にプレゼントしてもらったワンピースへ手を掛けられた天莉は、動けないなりに必死で抵抗したのだけれど。
当然声すらマトモに出せないような天莉に出来ることはほとんどないまま、コロンと身体をひっくり返されてうつ伏せにされてしまう。
背面には首筋からお尻まで一直線に伸びたファスナーがあるから、恐らくそれを下ろそうとしての行動だろう。
「着てるもの破るのもビジュアル的にはありなんだけどね、やっぱ余りに酷い格好にしたら悪目立ちしちゃうじゃん? 今からすることは俺たちだけの秘密だし、ここはやっぱ綺麗に脱がしてやんねぇと駄目だよな?」
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でもいま自分を手籠めにしようとしている男たちは違う。
尽とだって最後の一線は越えていないと言うのに、こんな訳の分からない相手にどうこうされるのは絶対に嫌だと思って。
なのにどうしてこんなに身体が自由に出来ないんだろう!
「ゃ……め、て」
拒絶の言葉すらはっきりと紡げない恐怖と悔しさに、天莉の瞳にぶわりと涙が盛り上がって頬を伝った。
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