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1.修太郎さん、まだお話しがっ

日織、抱かせて?

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日織ひおり、抱かせて?」

 修太郎しゅうたろうが耳朶をむようにして熱っぽく強請ねだると、彼の腕の中の小さな身体が困ったようにピクリと身じろいだ。

「さ、昨夜もいっぱい」
 ――愛していただいたのです……。

 語尾をゴニョゴニョと誤魔化すようにか細く漏らす日織を、修太郎は無茶苦茶に突いて揺さぶって、言葉も発せられないぐらいに乱れさせて泣かせてしまいたくなる。

 昨夜もこの身体が極限まで昇り詰めて、ほんのり薄桃色に染まったことは、日織を乱れさせた張本人である修太郎は百も承知だ。

 今、少しだけ肌蹴た日織の胸元には、夜通しかけて修太郎が無数につけた紅い鬱血のあとがあちこちに散りばめられている。


「否定しないってことは、OKだと判断して構いませんよね?」

 昨夜愛した妻の身体を、今朝も可愛がって何が悪いというのだろう?

 これから先だってずっと。

 修太郎はそうやって、この美しい身体は自分だけのものなのだと、まるで彼女に言い聞かせるように抱き続けていくつもりなのだ。


***


 修太郎しゅうたろうがたっぷり時間を掛けてしつこいくらいに愛し尽くした日織ひおりの身体は、あちこちに薄紅うすくれないの情事の痕跡を散りばめていて。

 正に「抱きつぶす」と言う言葉がしっくりくるほどに、身体中を余すところなく舐めて、愛撫して、吸って、突いて、揉みしだいて。

 修太郎が満足する頃には、日織は本当にぐったりとベッドに身体を沈めていた。


 それなのに。

 やはり若さというのはすごい。
 あんなに酷くしたのに、日織は驚くほど回復が早かった。


「そ、それでっ……あのっ」

 布団で形の良い胸の膨らみを隠すようにして半身を起こした日織が、名残なごり惜しむように彼女のくびれた腰元に伸ばされた修太郎の手を気にしながらも、そう言ってすぐ横の夫を見下ろしてきて。

「――お行きに、なられたいんですよね? 同窓会」

 修太郎は観念したように自らもベッドに身体を起こすと、隣に座る日織を抱き寄せた。
 そんな修太郎の腕の中で、「はい」と愛らしい声が返った。

「私……子供の頃からちょっぴり変わっていたので、同級生たちとも少し距離があったんです。なのにそんな私にもこうしてちゃんと案内状が届いて。すごくすごく嬉しかったんですっ。なので……その、どうしても行ってみたいのです」

 日織ひおり華奢きゃしゃな身体を布団ごと抱きしめる修太郎しゅうたろうの手にそっと触れて、ハッキリと言葉にされた日織からの明確な意思表示。
 ここまで素直に「行きたいのだ」と言われて、日織に甘々な修太郎が反対できるはずがなかった。

 修太郎は日織の顔を隠す、姫カットの横髪をそっと彼女の耳にかけると、その愛らしく形のいい耳朶に唇を寄せて優しくんだ。
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