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*梅雨の長雨―恋慕―

ホントにこのまま続けていいの?

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***

「痛かったらすぐに言ってね? 私……そんなに上手くないかも知れないから」

 お互いに、相手へ触れたいと意思表示をしてみたものの、タツ兄……たっくんは今、リハビリを要する不自由な身。

 私は意を決して床へ降り立つと、たっくんの真正面に立って彼を見下ろした。

「な、のちゃん、……一体な、にを……」

 するつもり?と続いたであろう彼の言葉を皆まで言わせずたっくんの前にひざまずくと、戸惑いの言葉とは裏腹。
 ほんの少しきざし始めている彼の下腹部にズボン越し、そっと触れた。

「んっ……」

 途端たっくんが眉根を寄せて可愛くあえぐから。

 私はそれだけで自分の下腹部がキュン、とうずくのを感じた。

「今日は私が精一杯頑張るから……元気になったらたっくんの方から……めてね?」

 責めてね、を照れ隠し。ゴニョゴニョと誤魔化すように早口で言って、ゆっくりと布地越しにたっくんのを撫で上げると、彼がふるりと身震いして。

 「なんて……言ったの?」とか掘り下げてくるから「……ナイショ」って布地越し、たっくんの大切なところにチュッと口付けた。

「なのちゃ、それっ、……ビジュアル的にすげぇヤバイ」

 ふわりと頭を包み込むようにたっくんの大きな手が髪を撫でて。

 眼前のモノがピクンッと脈打って角度を変えた。

 私のすることにたっくんが反応してくれている。
 そう思うだけでうっとりするような酩酊感に包まれる。

菜乃香なのか、ホントに……このまま続けていい、の?」

「いい……よ? って言うか、したい……です……」

 見上げた私の瞳は、自分では確認できないけれど、きっとみだらに情欲の色を含んでうるんでると思う。

 たっくんはそれを確認すると、硬くち上がり始めた雄芯を服の中から引っ張り出してくれて。

 私はその様を釘付けになったように見つめ続けた。

 いつもならば何てはしたない、って恥じらうところだと思う。

 だけど今は……。

 そんなことを感じているゆとりもないほどに、私はたっくんに欲情していた。

 そうして、恐らく私の眼前に欲望をさらけ出してくれているたっくんも――。

菜乃香なのか。お願い……」

 たっくんは「どうして欲しい」と明言しなかったけれど私だって子供じゃない。

 彼が口淫を望んでいるんだとすぐに分かった。

 言われるまでもなくそのつもりだったけれど、そう指示をされるまでは勝手に触れてはいけない気がして。私はそう言われるまで〝カレ〟に手を伸ばそうとすらしなかったの。

 多分そのことに焦れたんだろうな。

 ほんの少し腰を揺らすようにしてたっくんがそう強請ねだってくるから。

 私はたっくんを見上げながらゆっくりと彼の中心に手を伸ばして――。
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