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*お母さんの病気と、初めての行為

生理中の行為

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 以前、お母さんになおちゃんとのことがバレた時、彼女を悲しませたくないからとなおちゃんと別れようと頑張ったことがある。

 だけど結局、私はその後何年も何年もお母さんを裏切り続けてなおちゃんと一緒にいる未来を選んでしまった。

 その親不孝の罰が当たっているツケが回ってきた気がして、今度こそなおちゃんよりもお母さんを優先せねば、と思っていた。

 なおちゃんも、事情が事情だからとワガママは一切言わずに私のペースに合わせてくれて。

 優柔不断な私は、母に対する罪悪感に加えて、なおちゃんに対する申し訳なさまで育ててしまった。

 そんな後ろめたさもあったんだと思う。

 奥さんとはセックスレスだと話してくれていたたなおちゃんの、性欲処理をしてあげなくてはという変な義務感に駆られて。

 会える頻度ひんどが毎日から週一程度に下がったというのに、私は彼との会話を楽しむよりも、なおちゃんの性衝動を受け止めることに全力を注いだ。

 顔を見れば、彼に求められるまま身体を開く――。

 それは生理中だってお構いなしで。

 ラブホテルのお風呂場で、経血にまみれて初めてなおちゃんを受け入れたのは、まさにこの頃だった。

 前までは生理中の行為はリスクが高いからって抱いてくれなかったくせに。

 なおちゃんもきっと、会えなさ過ぎておかしくなっていたんだと思う。

 行為のあとお風呂場で洗い流せば大丈夫だと、まるでそれを免罪符にしたみたいにむさほり合うことに、最初こそ抵抗を覚えた私も、彼に激しく求められ、最奥までこじあけられ貫かれているうち、だんだん感覚が麻痺してきてしまった。

「なお、ちゃっ……、ぁあん。私っ、なかなか会えなくて……あ、……ごめんねっ」

 ちょっと前まではほぼ毎日貴方に抱かれることが出来ていたのに。

 週に一回しか彼を満足させてあげられない。

 その後ろめたさが、私の倫理観をドロドロに溶かして……。

「お願っ、なおちゃ、今日は膣内なかに、出してっ?」

 ゴムも付けずにむつみ合って、生理中で弱った膣内に彼の性液よくぼうを思う様ぶちまけてもらう。

 冷静に考えればリスクの高すぎる行為なのに、そうすることでしか会えない寂しさを埋めることが出来ないと錯覚してしまった。

 なおちゃんの精を自分の胎内なかに出してもらえる。

 奥さんにしか許されない特権を与えられたようで、内ももの間を経血と一緒に彼の性液が流れ出てきた時はたまらなく嬉しかった。

菜乃香なのかのなかに出せるなんて夢みたいだ」

 なおちゃんも同じように思ってくれたことが幸せで。

 ぽろぽろと泣きながら「私、今すっごく幸せ」とつぶやいていた。


 それからだ。

 なおちゃんが、私のお尻をやたら触るようになったのは。

 元々後孔に興味がある人だったのは確かだと思う。

 エッチの最中にお尻の穴に指を入れられそうになったことがなかったわけじゃない。

 その度にイヤだって言ってやめてもらっていたけれど。
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