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25.初めての*
買い被りすぎです
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まるで愛の告白みたいな本音をつぶやいてメソメソする私を、
「春凪。もういいから黙って?」
宗親さんは何故か嬉しそうに優しくそっと抱きしめてくださって。
多分、馬鹿な告白をしてしまった私を憐れんで下さったんだろうな。
「ね、春凪。僕に春凪の全部を託してみませんか? 僕は春凪の全てを受け入れて愛せる自信があります」
宗親さんに耳元でゆっくりとそう囁かれて、私はドキッとしてしまう。
「だってほら、――僕はキミの夫だから。 きっかけはどうあれ自分の妻を愛せない夫はいないでしょう? 少なくとも僕は覚悟を決めて春凪と向き合っているつもりです。――僕のこと、信じてみませんか?」
でも、流れるようにそう続けられた瞬間、宗親さんは偽装の夫としての責務を果たそうとして下さっているのかな?って思いが浮上して、高鳴りかけた想いが一気にシュンと縮こまる。
「無理は……なさらないでください。過去に一人の男性を萎えさせたことがある身体です」
おまけに今日はお腹が出てるの。
こんな私に需要があるとは思えないよ。
「エッチするの、下だけ脱げば事足りますよね? ビジュアル的にダメな分、私、宗親さんが気持ち良くなれるよう、頑張ってご奉仕しますので」
宗親さんが偽装の旦那様ならば、私は彼の偽装の妻だ。
ちゃんと役割は果たします。
そんな思いを込めてニコッと無理に微笑んだら、宗親さんにムギュッとほっぺをつねられた。
「春凪は僕のことを買い被りすぎです」
ん?
どういう意味ですか?
「か、買い被り過ぎも何も……元々私に宗親しゃんは勿体なしゃしゅぎるというきゃっ」
頬を掴まれたままでうまく喋れない私は、それでも一生懸命そう言って宗親さんを見上げる。
「勿体ない? 僕が春凪に?」
私の言葉に、宗親さんがあからさまに 不機嫌そうな顔をする。
「それは逆でしょう」
そうしてとっても意外な一言をおっしゃると、小さく吐息を落とされた。
「アレコレ自分に都合の良いように丸め込んで、八つも年下の可愛い女の子を妻にしたんですよ? 羨ましがられたり妬まれたりすることはあっても、逆はないでしょう!」
スパーン!と言い切られて、私は瞳を見開いた。
ちょっ、宗親さんっ!
どこをどうこねくり回したらそんな思考回路になっちゃうのですかぁ~っ!
「わっ、若い女の子なら私じゃなくても他にいくらでも――」
「春凪。もういいから黙って?」
宗親さんは何故か嬉しそうに優しくそっと抱きしめてくださって。
多分、馬鹿な告白をしてしまった私を憐れんで下さったんだろうな。
「ね、春凪。僕に春凪の全部を託してみませんか? 僕は春凪の全てを受け入れて愛せる自信があります」
宗親さんに耳元でゆっくりとそう囁かれて、私はドキッとしてしまう。
「だってほら、――僕はキミの夫だから。 きっかけはどうあれ自分の妻を愛せない夫はいないでしょう? 少なくとも僕は覚悟を決めて春凪と向き合っているつもりです。――僕のこと、信じてみませんか?」
でも、流れるようにそう続けられた瞬間、宗親さんは偽装の夫としての責務を果たそうとして下さっているのかな?って思いが浮上して、高鳴りかけた想いが一気にシュンと縮こまる。
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ちゃんと役割は果たします。
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「春凪は僕のことを買い被りすぎです」
ん?
どういう意味ですか?
「か、買い被り過ぎも何も……元々私に宗親しゃんは勿体なしゃしゅぎるというきゃっ」
頬を掴まれたままでうまく喋れない私は、それでも一生懸命そう言って宗親さんを見上げる。
「勿体ない? 僕が春凪に?」
私の言葉に、宗親さんがあからさまに 不機嫌そうな顔をする。
「それは逆でしょう」
そうしてとっても意外な一言をおっしゃると、小さく吐息を落とされた。
「アレコレ自分に都合の良いように丸め込んで、八つも年下の可愛い女の子を妻にしたんですよ? 羨ましがられたり妬まれたりすることはあっても、逆はないでしょう!」
スパーン!と言い切られて、私は瞳を見開いた。
ちょっ、宗親さんっ!
どこをどうこねくり回したらそんな思考回路になっちゃうのですかぁ~っ!
「わっ、若い女の子なら私じゃなくても他にいくらでも――」
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