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14.接点なんていくらでも作れるはずなんだ
奪いたい
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このバーでたまたま何度か見掛ける内に、やたらと気にかかるようになっていた、好みのド・ストライクな見た目の、ゆるふわな印象の女の子が、一度だけトロットロに酔っている姿を見たことがある。
いつもはどちらかと言うと、小柄な体型も相まって幼い印象さえまとった彼女が、切なそうに彼氏を見詰める表情に紛うことなき〝女〟を見て、僕は一瞬で心を奪われたんだ。
あの熱視線の先にいるのが、何故自分ではないのか、と本気で思ってしまったほどに。
どうしようもなく僕好みの、可愛い顔をした女の子だと言うのは認知していたけれど、不意打ちのように見せられたあの表情は反則だった。
世に言ういわゆるギャップ萌えと言うやつだろうか。
しかもそう意識した上でよく見ると、彼女は小柄な割に結構胸があった。
そのくせ自分ではそのことを余り意識していないのか、無防備に動くものだから、そのたび円い膨らみが柔らかく形を変えて、それが、何とも艶かしく見えて――。
僕だって、いい歳をした大人の男だ。
別に女性経験自体がないわけじゃなし、どちらかと言うと経験豊富な方だと自負だってしていた。
それなのに。
年下の女の子の――それも服に包まれた双丘を見たぐらいでその下を想像して触れたくてたまらなくなるとか。
まるで10代やそこいらの未経験者のようだ。
それが自分でも訳が分からなくて戸惑ってしまった。
そもそも彼氏持ちの、年の離れた女の子に懸想するなんて合理的じゃないし、普通に考えて負け戦の可能性が高い。
僕は幼い頃から感情を押し殺すことを美徳とされて育てられてきたのだ。
――馬鹿なことはやめておいた方がいい。
傷付いたってポーカーフェイスを崩さないで日常生活を営める自信はあったけれど、それとダメージを受けないかどうかはまた別の話。
わざわざ自らを追い込む必要なないはずだ。
そう自分に言い聞かせて極力あの子のことは見ないようにしたんだけれど。
残念ながら感情というやつは、封じようとすればするほど反発して膨らんでしまうものらしい。
彼氏がいるくせに、件の子が、このバーに一緒に来る割合が高いのが、圧倒的に同性というのも、もしや彼氏とうまくいっていないのか?と思わせて僕の心を揺さぶった。
そんなことを思う内、いつしかどうにかして彼女を恋人から奪えないものかと考えるようになっていて――。
いつもはどちらかと言うと、小柄な体型も相まって幼い印象さえまとった彼女が、切なそうに彼氏を見詰める表情に紛うことなき〝女〟を見て、僕は一瞬で心を奪われたんだ。
あの熱視線の先にいるのが、何故自分ではないのか、と本気で思ってしまったほどに。
どうしようもなく僕好みの、可愛い顔をした女の子だと言うのは認知していたけれど、不意打ちのように見せられたあの表情は反則だった。
世に言ういわゆるギャップ萌えと言うやつだろうか。
しかもそう意識した上でよく見ると、彼女は小柄な割に結構胸があった。
そのくせ自分ではそのことを余り意識していないのか、無防備に動くものだから、そのたび円い膨らみが柔らかく形を変えて、それが、何とも艶かしく見えて――。
僕だって、いい歳をした大人の男だ。
別に女性経験自体がないわけじゃなし、どちらかと言うと経験豊富な方だと自負だってしていた。
それなのに。
年下の女の子の――それも服に包まれた双丘を見たぐらいでその下を想像して触れたくてたまらなくなるとか。
まるで10代やそこいらの未経験者のようだ。
それが自分でも訳が分からなくて戸惑ってしまった。
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わざわざ自らを追い込む必要なないはずだ。
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残念ながら感情というやつは、封じようとすればするほど反発して膨らんでしまうものらしい。
彼氏がいるくせに、件の子が、このバーに一緒に来る割合が高いのが、圧倒的に同性というのも、もしや彼氏とうまくいっていないのか?と思わせて僕の心を揺さぶった。
そんなことを思う内、いつしかどうにかして彼女を恋人から奪えないものかと考えるようになっていて――。
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