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2.突然の邂逅…しかも全裸で!
ほぼ裸VS.ノーブラ
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バスタオルを身体に巻き付けて、そろぉーっと浴室の外を窺い見たけれど、どうやらもう脱衣所にはいないみたいだ。
足元に散らばったボディケアクリームなどの容器を避けつつ、フカフカの猫ちゃんバスマットの上に乗ると、いつもは自分が使うまでは乾いているはずのそれが湿っていた。
(夢、じゃなかったってことだよね?)
そのことに、自分以外の濡れそぼった誰かがそこへいたことを妙に生々しく実感させられた羽理は、タオルドライも中途半端なままの身体にいそいそと服を身につけた。
までは良かったのだけれど。
(あーん、私のバカッ! ブラがないじゃないっ)
羽理は寝る時はブラジャーをしない派だ。
パジャマにしている大きめの白いロングTシャツは、左胸に握りこぶし大の黒猫の可愛い顔が描かれていて「I LOVE CAT」のロゴが入っている。
むしろ柄が大きいのはバック側。背中の右半分に脇下を誰かに両手で掴まれて、ダラーンと伸びきった黒猫の絵柄があって、そばに「ニャー」と手書き風文字で鳴き声が描かれているのだけれど。
言ってしまえばかなりシンプルなデザインなのだ。
要するに!
ブラがないと結構な割合で胸元のシルエット――乳首とか乳首とか乳首とか!――がクッキリ見えてしまう。
(あああ。せめて黒色のTシャツにしておけばよかったぁ!)
オマケに暑いし、一人暮らしだし、誰も見やしないでしょ?という安心感から、いつもの様にズボンの類いすら用意していないという体たらく。
(せめて短パンとか普段から履くようにしとけばよかった!)
などと悔やんでも後の祭りだ。
(そ、そうだ!)
そんな中、苦肉の策を思いついた羽理は、そろそろと棚に手を伸ばす。
沢山モノを積み上げた下の方から、買ってはみたもののもったいなくてずっと未開封のまま仕舞い込んでいた猫耳フード付き三毛柄のバスローブを泣く泣く取り出した羽理は、それをTシャツの上へ羽織って。
ツンと布地を押し上げて存在を主張している乳首が目立たないよう、わざと胸元付近をダボつかせるようにして腰ひもを結んだ。
そのついで。さしたる意味はないけれど、フードもしっかり被って猫ちゃん気分を味わってみたりなんかして。
(やんっ。やっぱりコレ、めちゃめちゃ可愛い♥)
余りの可愛らしさに、一瞬現状も忘れてほわっとなってしまってからハッとする。
(あ、三毛ちゃん柄と言えば……)
ふと視線を転じれば、先程使った白黒猫が描かれたバスタオルとは別に、畳んで置いておいたはずの三毛模様のバスタオルが姿を消していて。
(あーん。やっぱりない! ひょっとして屋久蓑部長が使ってる?)
もぉ、お気に入りのタオルを勝手にぃー!と憤った直後、(ああ、でも! やっぱり裸のままは困るよね。どうかタオルでも何でもいいから身体に巻き付けていて下さいますように)と願ってしまった羽理だ。
(さすがにびしょ濡れすっぽんぽんのまま部屋へ潜伏されていたら、私、目のやり場に困っちゃうもん!)
漫画や小説では見慣れまくり・拝みまくりの男性の裸だけど、生身のモノにはからっきし免疫がない。
下手したら物珍しさからガン見してしまって、またしても痴女呼ばわりされてしまうかも知れないではないか。
そんな、恥じらい多き(?)処女としては至極もっともなことを思ったのと同時、さて今からそのほぼ裸の部長と、自身も防御力の低そうなこんな格好――ノーブラ――で対峙しなければいけないんだった!と気が付いた羽理は、今更のように気鬱になってしまう。
そもそもよぉーく考えてみたら――。
(私の三毛ちゃんバスタオルってば今! 部長のご立派さんの上じゃないですかぁぁぁ!?)
足元に散らばったボディケアクリームなどの容器を避けつつ、フカフカの猫ちゃんバスマットの上に乗ると、いつもは自分が使うまでは乾いているはずのそれが湿っていた。
(夢、じゃなかったってことだよね?)
そのことに、自分以外の濡れそぼった誰かがそこへいたことを妙に生々しく実感させられた羽理は、タオルドライも中途半端なままの身体にいそいそと服を身につけた。
までは良かったのだけれど。
(あーん、私のバカッ! ブラがないじゃないっ)
羽理は寝る時はブラジャーをしない派だ。
パジャマにしている大きめの白いロングTシャツは、左胸に握りこぶし大の黒猫の可愛い顔が描かれていて「I LOVE CAT」のロゴが入っている。
むしろ柄が大きいのはバック側。背中の右半分に脇下を誰かに両手で掴まれて、ダラーンと伸びきった黒猫の絵柄があって、そばに「ニャー」と手書き風文字で鳴き声が描かれているのだけれど。
言ってしまえばかなりシンプルなデザインなのだ。
要するに!
ブラがないと結構な割合で胸元のシルエット――乳首とか乳首とか乳首とか!――がクッキリ見えてしまう。
(あああ。せめて黒色のTシャツにしておけばよかったぁ!)
オマケに暑いし、一人暮らしだし、誰も見やしないでしょ?という安心感から、いつもの様にズボンの類いすら用意していないという体たらく。
(せめて短パンとか普段から履くようにしとけばよかった!)
などと悔やんでも後の祭りだ。
(そ、そうだ!)
そんな中、苦肉の策を思いついた羽理は、そろそろと棚に手を伸ばす。
沢山モノを積み上げた下の方から、買ってはみたもののもったいなくてずっと未開封のまま仕舞い込んでいた猫耳フード付き三毛柄のバスローブを泣く泣く取り出した羽理は、それをTシャツの上へ羽織って。
ツンと布地を押し上げて存在を主張している乳首が目立たないよう、わざと胸元付近をダボつかせるようにして腰ひもを結んだ。
そのついで。さしたる意味はないけれど、フードもしっかり被って猫ちゃん気分を味わってみたりなんかして。
(やんっ。やっぱりコレ、めちゃめちゃ可愛い♥)
余りの可愛らしさに、一瞬現状も忘れてほわっとなってしまってからハッとする。
(あ、三毛ちゃん柄と言えば……)
ふと視線を転じれば、先程使った白黒猫が描かれたバスタオルとは別に、畳んで置いておいたはずの三毛模様のバスタオルが姿を消していて。
(あーん。やっぱりない! ひょっとして屋久蓑部長が使ってる?)
もぉ、お気に入りのタオルを勝手にぃー!と憤った直後、(ああ、でも! やっぱり裸のままは困るよね。どうかタオルでも何でもいいから身体に巻き付けていて下さいますように)と願ってしまった羽理だ。
(さすがにびしょ濡れすっぽんぽんのまま部屋へ潜伏されていたら、私、目のやり場に困っちゃうもん!)
漫画や小説では見慣れまくり・拝みまくりの男性の裸だけど、生身のモノにはからっきし免疫がない。
下手したら物珍しさからガン見してしまって、またしても痴女呼ばわりされてしまうかも知れないではないか。
そんな、恥じらい多き(?)処女としては至極もっともなことを思ったのと同時、さて今からそのほぼ裸の部長と、自身も防御力の低そうなこんな格好――ノーブラ――で対峙しなければいけないんだった!と気が付いた羽理は、今更のように気鬱になってしまう。
そもそもよぉーく考えてみたら――。
(私の三毛ちゃんバスタオルってば今! 部長のご立派さんの上じゃないですかぁぁぁ!?)
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