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7-1.過日交わした約束のアレ
喉から手が出そうなほど欲しいもの
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(ヤバイ。要らんこと考えすぎたけぇか? 何かエッチな気分になってきた……)
こんなラグジュアリーな雰囲気のジュエリーショップで、股間を隠すようにしゃがみ込むわけにはいかない。
実篤は慌てて大好きなくるみから視線を逸らせると、またしても冬で良かった!と厚着なシーズンに感謝する。
(ついでに俺も……)
厚手の上着のお陰で、ちょっぴり反応してしまった下腹部の盛り上がりが隠せているのは不幸中の幸いだ。
これでくるみが薄着だったりしたら、絶対まずかった。
(今はハイネックに隠れちょって見えんけど……くるみちゃんの首筋、ホンマ細ぉて女の子らしいんよなぁ)
年末年始は結局実家で。
のべつ幕なしほぼ家族と一緒だったから、くるみと思うようにイチャイチャ出来ていない。
要するに完全に欲求不満だ。
これはもう――。
(地元じゃないけ、土地勘はないけどスマホで探せば何とかなるよな?)
「――ねぇくるみちゃん。アクセサリー選び終わったら付き合って欲しい所が出来たんじゃけど、いい?」
下心を懸命に押し隠して問いかけた実篤に、くるみがキョトンとする。
そりゃあそうだ。唐突過ぎる。
「あんね、俺、喉から手が出そうなくらい欲しいもんが決まったんよ。そのために、なんじゃけど」
そんなくるみに理由を伝えたら、ぱぁっと瞳を輝かせて「もちろんです!」と答えてくれた。
実篤は心の中でぼそりと(ごめんね、くるみちゃん)と謝っておいた。
***
「二つも買ぉてもろうてホンマに良かったんですか?」
くるみが提げたジュエリーショップのロゴ入りの小さな紙袋の中には、キラキラと陽光降り注ぐ新緑の森を閉じ込めたみたいな十五ミリ大の美しいしずく型の石が揺れるイヤリングと、それとセットになったチョーカーが入っていた。
チョーカーは黒いスエードの平紐にイヤリングと同じデザインの少し大きめ――こちらは二ミリ大――のしずく型の石が一石真ん中に揺れるデザインで。後ろが鎖型のアジャスターになっていて長さの調節が出来るようになっている。
残念ながら指輪のコーナーでは「これ!」というのが見付けられなかったので、プレゼントは実篤チョイスのこのセットものになったのだけれど。
くるみの左手薬指のサイズが八号だと分かっただけでも大収穫だ。
実篤が「これとかどうじゃろ?」と指差したチョーカーとイヤリングは、使われている石が五月生まれのくるみの誕生石――エメラルド――だったのも丁度良かったし、何より――。
こんなラグジュアリーな雰囲気のジュエリーショップで、股間を隠すようにしゃがみ込むわけにはいかない。
実篤は慌てて大好きなくるみから視線を逸らせると、またしても冬で良かった!と厚着なシーズンに感謝する。
(ついでに俺も……)
厚手の上着のお陰で、ちょっぴり反応してしまった下腹部の盛り上がりが隠せているのは不幸中の幸いだ。
これでくるみが薄着だったりしたら、絶対まずかった。
(今はハイネックに隠れちょって見えんけど……くるみちゃんの首筋、ホンマ細ぉて女の子らしいんよなぁ)
年末年始は結局実家で。
のべつ幕なしほぼ家族と一緒だったから、くるみと思うようにイチャイチャ出来ていない。
要するに完全に欲求不満だ。
これはもう――。
(地元じゃないけ、土地勘はないけどスマホで探せば何とかなるよな?)
「――ねぇくるみちゃん。アクセサリー選び終わったら付き合って欲しい所が出来たんじゃけど、いい?」
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そりゃあそうだ。唐突過ぎる。
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そんなくるみに理由を伝えたら、ぱぁっと瞳を輝かせて「もちろんです!」と答えてくれた。
実篤は心の中でぼそりと(ごめんね、くるみちゃん)と謝っておいた。
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くるみが提げたジュエリーショップのロゴ入りの小さな紙袋の中には、キラキラと陽光降り注ぐ新緑の森を閉じ込めたみたいな十五ミリ大の美しいしずく型の石が揺れるイヤリングと、それとセットになったチョーカーが入っていた。
チョーカーは黒いスエードの平紐にイヤリングと同じデザインの少し大きめ――こちらは二ミリ大――のしずく型の石が一石真ん中に揺れるデザインで。後ろが鎖型のアジャスターになっていて長さの調節が出来るようになっている。
残念ながら指輪のコーナーでは「これ!」というのが見付けられなかったので、プレゼントは実篤チョイスのこのセットものになったのだけれど。
くるみの左手薬指のサイズが八号だと分かっただけでも大収穫だ。
実篤が「これとかどうじゃろ?」と指差したチョーカーとイヤリングは、使われている石が五月生まれのくるみの誕生石――エメラルド――だったのも丁度良かったし、何より――。
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