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いわゆるデートとか言うやつ
パンダのバックプリントだって例外じゃない
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「……音芽。今夜はどっちの部屋?」
なぁ、音芽。頼むから察してくれ。
そう思うのに、やはり音芽は納得がいかないらしい。
「ねえ、温和、何で話題変えたの……?」
まぁそりゃそうだよな。俺が音芽の立場でも「何でだよ?」ってなるしな。
けど悪いな、音芽。
この話はマジでここまでだ。
「お前だって照れ隠しに話、変えただろ、さっき」
至極当然のようにそう言い放って、音芽がそれ以上言いつのれないようにする。
「それにな、嫌でも明日になれば分かることをわざわざ今話さなくてもいいだろーが」
2人きりのときくらい、仕事のことなんざ忘れさせろよ、なんてもっともらしいことを付け足したら、可愛くて素直な俺の音芽が、それ以上言ってくるはずがねぇんだ。
まだ少しさっきの俺の態度が気になっているみたいにソワソワしながらも、音芽は意を決したみたいに小さく唾を飲み込んで、さっき俺が問うた言葉への返事を返してきた。
「こ、今夜は……私の部屋でも……いい、ですか?」
と――。
***
帰宅後はとりあえず一旦各々の部屋に戻ることになった。
「お前の部屋から直接出勤出来るように支度してくるから、風呂溜めて待っといてくれるか?」
部屋の鍵を開けて中に入る音芽に、玄関扉を閉まらないように押さえながら言ったら、
「ん、分かった。――って、ちょっと待って! え!? ……と、泊まるのっ!?」
とか、「何を今更」だろ?
間近でびっくりしたように瞳を見開く音芽が可愛くて、それ以上〝俺が泊まれない理由〟を言わせたくなかった俺は、その先の言葉を封じるみたいに音芽の可愛い唇を塞いだ。
それから極め付けのように離れ際、耳元で「俺に見られて恥ずかしいモンがあるなら今のうちに仕舞っとけよ?」と小声で爆弾を投下してやった。
さて、その言葉にこいつは一体何を思い出したんだろうな?
真っ赤な顔をした音芽が言葉に詰まるのを見て、俺は楽しくてたまらなくなる。
そういや、前に見たパンダのパンツはまだ健在だろうか。
「――っ!」
何か言い返したそうに。
だけどきっと何と言ったらいいのか分からなくて、言葉が出てこないんだろう。
金魚みたいに口をパクパクさせる愛らしい音芽を見下ろしながら、俺はそんなことをふと思って。
(音芽が履いてたら何だって最高に色っぽく見えちまうんだけどな)
それはパンダのバックプリントだって例外じゃないのだと、音芽はきっとつゆほども思っちゃいないだろう。
なぁ、音芽。頼むから察してくれ。
そう思うのに、やはり音芽は納得がいかないらしい。
「ねえ、温和、何で話題変えたの……?」
まぁそりゃそうだよな。俺が音芽の立場でも「何でだよ?」ってなるしな。
けど悪いな、音芽。
この話はマジでここまでだ。
「お前だって照れ隠しに話、変えただろ、さっき」
至極当然のようにそう言い放って、音芽がそれ以上言いつのれないようにする。
「それにな、嫌でも明日になれば分かることをわざわざ今話さなくてもいいだろーが」
2人きりのときくらい、仕事のことなんざ忘れさせろよ、なんてもっともらしいことを付け足したら、可愛くて素直な俺の音芽が、それ以上言ってくるはずがねぇんだ。
まだ少しさっきの俺の態度が気になっているみたいにソワソワしながらも、音芽は意を決したみたいに小さく唾を飲み込んで、さっき俺が問うた言葉への返事を返してきた。
「こ、今夜は……私の部屋でも……いい、ですか?」
と――。
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「ん、分かった。――って、ちょっと待って! え!? ……と、泊まるのっ!?」
とか、「何を今更」だろ?
間近でびっくりしたように瞳を見開く音芽が可愛くて、それ以上〝俺が泊まれない理由〟を言わせたくなかった俺は、その先の言葉を封じるみたいに音芽の可愛い唇を塞いだ。
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だけどきっと何と言ったらいいのか分からなくて、言葉が出てこないんだろう。
金魚みたいに口をパクパクさせる愛らしい音芽を見下ろしながら、俺はそんなことをふと思って。
(音芽が履いてたら何だって最高に色っぽく見えちまうんだけどな)
それはパンダのバックプリントだって例外じゃないのだと、音芽はきっとつゆほども思っちゃいないだろう。
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