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*ふたりの初めて
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「温和っ。わ、私っ、……痛くても……平気、だよ?」
今にも目端に溜まった涙がこぼれ落ちてしまいそうに一杯一杯のくせに。
何でこいつはこんなに俺を甘やかすんだろう!
「お願っ、温和。も、きて?」
途切れ途切れにつむがれる愛らしいおねだりに、俺は音芽をじっと見下ろした。
と、そこへきてやっと自分がいかに恥ずかしいセリフを言ってしまったのか気付いたみたいに、音芽が俺にギュッとしがみついてくる。
途端、むせ返るような音芽の甘い汗の香りに包まれて、俺は思わず息を飲む。
やばい、コレ。
さすがに限界なんだけど。
「お前っ、自分が何を言ってるのか……」
それでも俺は年長者の意地とばかりに、なけなしの理性をかき集めて音芽をいさめたのに。
「分かってて、言ってる、のっ! ……だから、何回も、言わせないで……温和の、バカぁ」
とか。
そんなの、俺の首筋に額をこすり付けるようにして言ってくるの、反則だろ!
俺は堪らず吐息をつくと、
「――バカ音芽。少しは俺に余裕ぶらせろよ」
言って、我慢できないみたいにベッドサイドの棚から避妊具を手に取った。
「俺を煽ったこと、後悔しても遅いからな?」
わざと音芽に見せつけるようにそれを開封したら、音芽が今更のようにその意味を悟って真っ赤になる。
けど、悪いな。
さすがにもうやめてやれねぇよ。
恥ずかしそうにギュッと目をつぶる音芽に、〝俺がお前の最初の男〟だと刻み込みたくて、
「俺がお前にすること、全部見とけって言っただろ?」
言って、おもむろに音芽の膝裏を抱え上げる。
音芽が目を開けたら、嫌でも自分を女にしたのは俺だと分かるように、そこが繋がる瞬間が彼女にも見えるように。
音芽が恐る恐る目を開けたのを確認した俺は、音芽にもそれを思い知らせるように宣言した。
「一気に挿入るぞ」
声が低く掠れちまったのは計算外だったが、俺もすげぇ興奮してるから仕方ない。
それを隠せないことも、正直今はどうでもいい。
ゆっくりより一気に、の方が女の子の負担が少ないと知ったのは、初めての子を何人抱いた時だろう。
俺だって、その都度初めての子達にはそれなりに気を遣ってきたつもりだ。
音芽にするみたいに俺が最初の男だと覚えておいて欲しいとは望まなかったけれど、抱くからには痛い思いはさせたくないというのはあって。
女の子の反応を見ながら、俺なりに優しく抱いたつもりだ。
けど、今は――。
音芽には少しくらい痛いと感じてもらえたら、とも思ってる自分もいて。
俺は、音芽の中に俺がいると言う実感を持ってもらいたくて堪らねぇんだ。
今にも目端に溜まった涙がこぼれ落ちてしまいそうに一杯一杯のくせに。
何でこいつはこんなに俺を甘やかすんだろう!
「お願っ、温和。も、きて?」
途切れ途切れにつむがれる愛らしいおねだりに、俺は音芽をじっと見下ろした。
と、そこへきてやっと自分がいかに恥ずかしいセリフを言ってしまったのか気付いたみたいに、音芽が俺にギュッとしがみついてくる。
途端、むせ返るような音芽の甘い汗の香りに包まれて、俺は思わず息を飲む。
やばい、コレ。
さすがに限界なんだけど。
「お前っ、自分が何を言ってるのか……」
それでも俺は年長者の意地とばかりに、なけなしの理性をかき集めて音芽をいさめたのに。
「分かってて、言ってる、のっ! ……だから、何回も、言わせないで……温和の、バカぁ」
とか。
そんなの、俺の首筋に額をこすり付けるようにして言ってくるの、反則だろ!
俺は堪らず吐息をつくと、
「――バカ音芽。少しは俺に余裕ぶらせろよ」
言って、我慢できないみたいにベッドサイドの棚から避妊具を手に取った。
「俺を煽ったこと、後悔しても遅いからな?」
わざと音芽に見せつけるようにそれを開封したら、音芽が今更のようにその意味を悟って真っ赤になる。
けど、悪いな。
さすがにもうやめてやれねぇよ。
恥ずかしそうにギュッと目をつぶる音芽に、〝俺がお前の最初の男〟だと刻み込みたくて、
「俺がお前にすること、全部見とけって言っただろ?」
言って、おもむろに音芽の膝裏を抱え上げる。
音芽が目を開けたら、嫌でも自分を女にしたのは俺だと分かるように、そこが繋がる瞬間が彼女にも見えるように。
音芽が恐る恐る目を開けたのを確認した俺は、音芽にもそれを思い知らせるように宣言した。
「一気に挿入るぞ」
声が低く掠れちまったのは計算外だったが、俺もすげぇ興奮してるから仕方ない。
それを隠せないことも、正直今はどうでもいい。
ゆっくりより一気に、の方が女の子の負担が少ないと知ったのは、初めての子を何人抱いた時だろう。
俺だって、その都度初めての子達にはそれなりに気を遣ってきたつもりだ。
音芽にするみたいに俺が最初の男だと覚えておいて欲しいとは望まなかったけれど、抱くからには痛い思いはさせたくないというのはあって。
女の子の反応を見ながら、俺なりに優しく抱いたつもりだ。
けど、今は――。
音芽には少しくらい痛いと感じてもらえたら、とも思ってる自分もいて。
俺は、音芽の中に俺がいると言う実感を持ってもらいたくて堪らねぇんだ。
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