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*ふたりの初めて
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そんな彼女の肩を抱くようにして半身を起こさせた
途端、ふわりと甘い音芽の香りが漂ってきて。
俺は我慢できずにギュッと彼女を腕の中に抱きしめた。
「ひゃっ――」
その動きに俺の胸元に伸ばしたままだった音芽の手が押し潰されて、彼女がびっくりしたように可愛い悲鳴をあげる。
「はる……まさ……っ」
その手からなにを感じ取ったのか、音芽が切ない吐息を漏らして俺の名を呼ぶんだ。
そうして堪らないみたいにおでこを俺の肩にのせてきて――。
その仕草がどうしようもなく可愛くて、俺は焦る気持ちをぶつけるみたいに音芽の両腕をワンピースの袖から抜き取った。
途端、シフォン素材の布地が、支えを失って肌を滑り落ちて両肩があらわになる。
それに気づいた音芽が、
「あ……」
とつぶやいて全身を恥じらいに火照らせて淡紅に肌を染める。
それを誤魔化すみたいに俺に擦り付いて顔を隠してくるのがめちゃくちゃ可愛くて、俺は我慢できずに性急に彼女の背中に腕を回してブラのホックを外していた。
本当はもう少し手順を踏んで、音芽に外すぞ?って宣言してから外したかったんだけどな?
情けないけど音芽を前にしたら、俺は本能がむき出しになって抑えがきかなくなるんだ。
初めてのこいつを相手に、手加減してやれるだろうか。
支えを失ってハラリと落ちたブラの肩紐が、所在なく音芽の腕に引っかかっているのを見ながら、そんなことを思う。
俺から離れたら胸を見せることになると懸念しているんだろう。
音芽が俺にくっついたまま身動きできないみたいに固まってしまった。
おい。可愛すぎんだろ、これ。
見えていなくても、肌に押し当てられる柔らかな感触で、音芽のふんわりとした胸の温かなまろみを、俺が感じていないとでも思っているんだろうか。
ぶっちゃけこの方が視覚的に刺激されるよりくるんだけど?
***
俺はその心地よさに耐えきれなくて、音芽の肩を軽くトン、と押して彼女をベッドに仰向けに押し倒す。
「ひゃっ!?」
可愛い悲鳴をあげて寝そべった音芽が、目を白黒させているのが本当に愛しくて堪らない。
ホックを解かれたブラが、寝そべった拍子に胸からズレて……それに気づいた音芽が慌てて両手で双丘を覆って――。
でもそれ、許せるわけないだろ?
見るために外したのに、隠すとか有り得ねぇから。
「音芽、手、邪魔」
即座に音芽の行動にダメ出しをしたら、不安に揺れる瞳で俺を見上げてくるんだ。
「あの、邪魔って……」
恐る恐る言い返してくるのがまた音芽らしくて愛しくて、いじめたくて堪らなくなってしまう。
「手が邪魔で見えねぇからどけろって意味だ。――通じるだろ、普通」
そう言って目を眇めたら、泣きそうな顔で俺を見上げてくるんだ。
けど、さ。
音芽。お前、こういうの嫌いじゃないだろ?
俺はもう一度ダメ押しするみたいに「音芽、手」って言い募って、音芽の被虐性に火を灯した。
途端、ふわりと甘い音芽の香りが漂ってきて。
俺は我慢できずにギュッと彼女を腕の中に抱きしめた。
「ひゃっ――」
その動きに俺の胸元に伸ばしたままだった音芽の手が押し潰されて、彼女がびっくりしたように可愛い悲鳴をあげる。
「はる……まさ……っ」
その手からなにを感じ取ったのか、音芽が切ない吐息を漏らして俺の名を呼ぶんだ。
そうして堪らないみたいにおでこを俺の肩にのせてきて――。
その仕草がどうしようもなく可愛くて、俺は焦る気持ちをぶつけるみたいに音芽の両腕をワンピースの袖から抜き取った。
途端、シフォン素材の布地が、支えを失って肌を滑り落ちて両肩があらわになる。
それに気づいた音芽が、
「あ……」
とつぶやいて全身を恥じらいに火照らせて淡紅に肌を染める。
それを誤魔化すみたいに俺に擦り付いて顔を隠してくるのがめちゃくちゃ可愛くて、俺は我慢できずに性急に彼女の背中に腕を回してブラのホックを外していた。
本当はもう少し手順を踏んで、音芽に外すぞ?って宣言してから外したかったんだけどな?
情けないけど音芽を前にしたら、俺は本能がむき出しになって抑えがきかなくなるんだ。
初めてのこいつを相手に、手加減してやれるだろうか。
支えを失ってハラリと落ちたブラの肩紐が、所在なく音芽の腕に引っかかっているのを見ながら、そんなことを思う。
俺から離れたら胸を見せることになると懸念しているんだろう。
音芽が俺にくっついたまま身動きできないみたいに固まってしまった。
おい。可愛すぎんだろ、これ。
見えていなくても、肌に押し当てられる柔らかな感触で、音芽のふんわりとした胸の温かなまろみを、俺が感じていないとでも思っているんだろうか。
ぶっちゃけこの方が視覚的に刺激されるよりくるんだけど?
***
俺はその心地よさに耐えきれなくて、音芽の肩を軽くトン、と押して彼女をベッドに仰向けに押し倒す。
「ひゃっ!?」
可愛い悲鳴をあげて寝そべった音芽が、目を白黒させているのが本当に愛しくて堪らない。
ホックを解かれたブラが、寝そべった拍子に胸からズレて……それに気づいた音芽が慌てて両手で双丘を覆って――。
でもそれ、許せるわけないだろ?
見るために外したのに、隠すとか有り得ねぇから。
「音芽、手、邪魔」
即座に音芽の行動にダメ出しをしたら、不安に揺れる瞳で俺を見上げてくるんだ。
「あの、邪魔って……」
恐る恐る言い返してくるのがまた音芽らしくて愛しくて、いじめたくて堪らなくなってしまう。
「手が邪魔で見えねぇからどけろって意味だ。――通じるだろ、普通」
そう言って目を眇めたら、泣きそうな顔で俺を見上げてくるんだ。
けど、さ。
音芽。お前、こういうの嫌いじゃないだろ?
俺はもう一度ダメ押しするみたいに「音芽、手」って言い募って、音芽の被虐性に火を灯した。
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