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眠れないのは誰のせい?
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「唇を噛むのはやめなさい」
言うなり、頼綱に親指で口の端を割るようにして、噛み締めていた唇を開かされて。
「俺が目を逸らしたことでキミにそんな風に思わせたんだとしたら、すまない。――けどね、花々里。それは大きな誤解だよ?」
言うなり頼綱は私を立ち上がらせると、身体に巻きつけていた毛布を剥ぎ取ってしまった。
「やっ、ダメッ」
慌てて両手で胸元を隠そうとしたら、すかさず頼綱に両腕を掴まれて阻止されてしまう。
このままじゃ見えちゃう!
何とか身体を丸めて服をダボつかせたいのに、そのまま壁に両手を押し付けるように磔にされた私は、逆に胸を突き出したみたいな格好になってしまって真っ赤になる。
「より、つ、なっ、お願っ、離して……っ」
涙目になりながら訴えてみたけれど、頼綱はまるで聞く耳を持たないみたいに微動だにしてくれないの。
そればかりか、さっきは慌ててそらしたはずの私の胸元を、溶けてしまいそうなぐらい熱のこもった視線で見つめてきて。
もう、それだけで余計にそこが固くしこってくるのが分かった私は、どうしたらいいのか分からなくなる。
「やっ、見ない……でっ」
頼綱、男の人の目をしてる――?
そのことに気付いた途端、恥ずかしさからだけじゃない熱がぶわりと身体を満たして、ますます混乱してしまう。
「研修中の身とはいえ、俺は一応医者だからね。多分普通の人よりは沢山女性の身体に接する機会があったと思う」
さっき、私が思ったことを頼綱自身に告げられて、私は居た堪れない気持ちになった。
だからっ、私の身体はそんな目の肥えた頼綱には余りにもお粗末で申し訳なく思っているのっ。
お願いだから……隠させて?
別に直接肌を見られているわけじゃない。
けれど、ツンと張り詰めた先端の形状がありありと浮き上がった胸元を見られるのは、何故だか裸を見られるよりも恥ずかしく思えて。
ギュッと目をつぶって頼綱からの視線を視界から遮断したら、すぐ耳元に頼綱の唇が寄せられた。
「――だけどね、花々里。俺が心の底から〝見たい、触れたい〟と思うのは、キミの身体だけだよ?」
意図したわけではないと思うけれど、頼綱が一音一音発するたびに耳孔を彼の呼気がくすぐって。
「――んっ」
思わず小さく吐息が漏れた。
言うなり、頼綱に親指で口の端を割るようにして、噛み締めていた唇を開かされて。
「俺が目を逸らしたことでキミにそんな風に思わせたんだとしたら、すまない。――けどね、花々里。それは大きな誤解だよ?」
言うなり頼綱は私を立ち上がらせると、身体に巻きつけていた毛布を剥ぎ取ってしまった。
「やっ、ダメッ」
慌てて両手で胸元を隠そうとしたら、すかさず頼綱に両腕を掴まれて阻止されてしまう。
このままじゃ見えちゃう!
何とか身体を丸めて服をダボつかせたいのに、そのまま壁に両手を押し付けるように磔にされた私は、逆に胸を突き出したみたいな格好になってしまって真っ赤になる。
「より、つ、なっ、お願っ、離して……っ」
涙目になりながら訴えてみたけれど、頼綱はまるで聞く耳を持たないみたいに微動だにしてくれないの。
そればかりか、さっきは慌ててそらしたはずの私の胸元を、溶けてしまいそうなぐらい熱のこもった視線で見つめてきて。
もう、それだけで余計にそこが固くしこってくるのが分かった私は、どうしたらいいのか分からなくなる。
「やっ、見ない……でっ」
頼綱、男の人の目をしてる――?
そのことに気付いた途端、恥ずかしさからだけじゃない熱がぶわりと身体を満たして、ますます混乱してしまう。
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だからっ、私の身体はそんな目の肥えた頼綱には余りにもお粗末で申し訳なく思っているのっ。
お願いだから……隠させて?
別に直接肌を見られているわけじゃない。
けれど、ツンと張り詰めた先端の形状がありありと浮き上がった胸元を見られるのは、何故だか裸を見られるよりも恥ずかしく思えて。
ギュッと目をつぶって頼綱からの視線を視界から遮断したら、すぐ耳元に頼綱の唇が寄せられた。
「――だけどね、花々里。俺が心の底から〝見たい、触れたい〟と思うのは、キミの身体だけだよ?」
意図したわけではないと思うけれど、頼綱が一音一音発するたびに耳孔を彼の呼気がくすぐって。
「――んっ」
思わず小さく吐息が漏れた。
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