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わーん、ごめんなさいっ!
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「花々里、風呂から上がったら俺の部屋へおいで」
風呂上がりの、スーツ姿の時とは違ういい匂い――石鹸の香り――を漂わせた頼綱が、私の部屋をノックして顔を見せるなりそう言った。
入浴後で下ろし髪になっている頼綱は、オールバックの時より少し若く見える気がする。
「おへっ!?」
お部屋に!?が最後まで言えなくて変な言葉になってしまった私に、「よもや忘れたとは言わせないよ? 絆創膏を貼る約束、したよね?」と声を低められてしまった。
ああ、そうでした!
もぉ、紛らわしい言い方するから、てっきり添い寝しろとか言い出すんじゃないかと勘繰って、変にドキドキしちゃいましたよ!?
「了解です!」
絆創膏問題に関しては、私も鳥飼さんに処置をしてもらったと言う負い目があるから素直に従うしかない。
それにこれ、断ると頼綱の機嫌を著しく損ねることが分かっていたから、努めて従順に振る舞って、分かりやすく敬礼してみたり。
それを見て表情を和らげた頼綱が、先程のどこか怒りを含んだ声音とは違った、少し悪戯っぽい表情でニヤリとした。
「――それにね、実は俺、花々里にひとつ聞きたいことがあるんだ。スマホを忘れずに持っておいでね?」
意味深に言われて、怪しい光を灯した瞳で見つめられた私の心臓はバクバクだ。
「なっ、何でしょう!?」
もったいつけずに今、話してもらえませんか!?
ソワソワとそんな気持ちを込めて頼綱を見上げたら、「気になるかね?」と微笑されて。
もちろん!と言う意思表示でうんうん!と首を縦に振ったら、意地悪く目を細められる。
「だったら早く風呂を済ませて俺の部屋にくることだ。――待っているからね?」
言うなり唇に親指の腹でやんわり触れられて、ゾクリとした私は、真っ赤になって飛びのいた。
「ひゃっっ、ひゃい! かしこまりまちた!」
動揺のあまりあちこち噛み噛みになりながら承伏した旨を伝えたら、頼綱があからさまに楽しそうにくすくす笑うの。
本当、この人、時々すっごく意地悪です!
「花々里、風呂から上がったら俺の部屋へおいで」
風呂上がりの、スーツ姿の時とは違ういい匂い――石鹸の香り――を漂わせた頼綱が、私の部屋をノックして顔を見せるなりそう言った。
入浴後で下ろし髪になっている頼綱は、オールバックの時より少し若く見える気がする。
「おへっ!?」
お部屋に!?が最後まで言えなくて変な言葉になってしまった私に、「よもや忘れたとは言わせないよ? 絆創膏を貼る約束、したよね?」と声を低められてしまった。
ああ、そうでした!
もぉ、紛らわしい言い方するから、てっきり添い寝しろとか言い出すんじゃないかと勘繰って、変にドキドキしちゃいましたよ!?
「了解です!」
絆創膏問題に関しては、私も鳥飼さんに処置をしてもらったと言う負い目があるから素直に従うしかない。
それにこれ、断ると頼綱の機嫌を著しく損ねることが分かっていたから、努めて従順に振る舞って、分かりやすく敬礼してみたり。
それを見て表情を和らげた頼綱が、先程のどこか怒りを含んだ声音とは違った、少し悪戯っぽい表情でニヤリとした。
「――それにね、実は俺、花々里にひとつ聞きたいことがあるんだ。スマホを忘れずに持っておいでね?」
意味深に言われて、怪しい光を灯した瞳で見つめられた私の心臓はバクバクだ。
「なっ、何でしょう!?」
もったいつけずに今、話してもらえませんか!?
ソワソワとそんな気持ちを込めて頼綱を見上げたら、「気になるかね?」と微笑されて。
もちろん!と言う意思表示でうんうん!と首を縦に振ったら、意地悪く目を細められる。
「だったら早く風呂を済ませて俺の部屋にくることだ。――待っているからね?」
言うなり唇に親指の腹でやんわり触れられて、ゾクリとした私は、真っ赤になって飛びのいた。
「ひゃっっ、ひゃい! かしこまりまちた!」
動揺のあまりあちこち噛み噛みになりながら承伏した旨を伝えたら、頼綱があからさまに楽しそうにくすくす笑うの。
本当、この人、時々すっごく意地悪です!
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