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■番外編/『相性がいいみたいなのですっ』
おまけ的後日談1
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「日織さん、牛乳で割ると美味しいお酒を頂いたんですが、僕には甘すぎるので飲みにきて頂けませんか?」
――前に日織さんが持っていらした獺祭も未開封のままですし。
そんな風に付け加えてお誘いしたら、「獺祭♥」と日織さんが目をキラキラさせた。
でも、あくまでも今回先に飲むのは甘いお酒――ルジェピーチミルクのほうですよ、と心の中で付け加える。
日本酒と日織さんがどれだけ相性がよくていらっしゃるのかは、先日身をもって体験済みだ。
だから今回は――。
***
「ルジェ クレーム ド ぺシェという桃のリキュールです。ペシェ、はフランス語で桃という意味らしいですよ」
ロックでも飲めるそうなんだけれど、これをくれた同僚の話では、牛乳で割ったルジェピーチミルクの方が女性受けするらしい。
因みにこれをくれた同僚だって美しい女性だ。
「中本さんは飲まないんですか?」
不思議に思ってそうお聞きしたら、「私は甘いお酒は苦手なので」と、何とも彼女らしい返答があって。
もらいもののお裾分けらしいのだけれど
「ほら、藤原さ、じゃなくて――塚田さんの奥さん。先日久しぶりにお会いした時、桃のいい匂いしてらしたし……何だかイメージにぴったりかな?って」
そう言われてしまった。
藤原さん、と日織さんの旧姓を言い掛けて「塚田さんの奥さん」と言い直してくださったことが密かに嬉しくて。
僕が日織さんに桃の香りのボディクリームをプレゼントしてから、僕の奥さんは前より一層甘くとろけるようなフルーティーな香りを身に纏うようになった。
そんな日織さんのイメージに合うと言われては、受け取らないわけにはいかなくて。
まさか、「ああ見えてうちの妻、ばりばりの日本酒党なんですよ」なんて言えるわけがない。
――前に日織さんが持っていらした獺祭も未開封のままですし。
そんな風に付け加えてお誘いしたら、「獺祭♥」と日織さんが目をキラキラさせた。
でも、あくまでも今回先に飲むのは甘いお酒――ルジェピーチミルクのほうですよ、と心の中で付け加える。
日本酒と日織さんがどれだけ相性がよくていらっしゃるのかは、先日身をもって体験済みだ。
だから今回は――。
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「ルジェ クレーム ド ぺシェという桃のリキュールです。ペシェ、はフランス語で桃という意味らしいですよ」
ロックでも飲めるそうなんだけれど、これをくれた同僚の話では、牛乳で割ったルジェピーチミルクの方が女性受けするらしい。
因みにこれをくれた同僚だって美しい女性だ。
「中本さんは飲まないんですか?」
不思議に思ってそうお聞きしたら、「私は甘いお酒は苦手なので」と、何とも彼女らしい返答があって。
もらいもののお裾分けらしいのだけれど
「ほら、藤原さ、じゃなくて――塚田さんの奥さん。先日久しぶりにお会いした時、桃のいい匂いしてらしたし……何だかイメージにぴったりかな?って」
そう言われてしまった。
藤原さん、と日織さんの旧姓を言い掛けて「塚田さんの奥さん」と言い直してくださったことが密かに嬉しくて。
僕が日織さんに桃の香りのボディクリームをプレゼントしてから、僕の奥さんは前より一層甘くとろけるようなフルーティーな香りを身に纏うようになった。
そんな日織さんのイメージに合うと言われては、受け取らないわけにはいかなくて。
まさか、「ああ見えてうちの妻、ばりばりの日本酒党なんですよ」なんて言えるわけがない。
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