【完結】【R18】キス先① あなたに、キスのその先を。

鷹槻れん(鷹槻うなの)

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*あなたに、キスのその先を。

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 修太郎しゅうたろうさんは何度か私のそこを谷間に沿ってなぞっていらした後、
「……指、挿入れますね。痛かったら、おっしゃってください。――いいですね?」

 彼の手にとろかされて、しびれるようなうずきにぼんやりとなっていた私の耳に、修太郎さんの優しい声が響きます。

「ゆ、び……?」
 意味も理解せず彼の言葉を復唱した私に、次の瞬間、浮遊感を掻き消すような違和感が襲ってきて――。

「――いっ、んんっ」
 身体を引き裂くような痛みを伴ったその違和感に、私は身体を強張らせて呼吸を詰まらせました。

日織ひおり、力、抜いて?」
 修太郎さんが優しく声をかけてくださいますが、私はイヤイヤをするように首を振るのが精一杯で。

 痛みを和らげてくれるものがあるとすれば――。

 私の思いを察してくださったように、コリッ、と敏感なところを引っ掻かれて、電流が流れるような快感が走りました。痛みと、ゾクゾクとした心地よさとがごちゃ混ぜになって、気がつけば目尻に涙がにじんできていました。
 ギュッと目をつぶった拍子にそれがこぼれ落ちたのが分かって。

「……しゅ、たろうさんっ」
 余りに色々なものが一気に押し寄せてくることに恐怖を覚えて、私は無意識に修太郎さんの名前を呼びました。
 首をひねって一生懸命彼の姿を視界に収めようとあえぐ私に、修太郎さんが口づけをくださいました。
「……はぁっ、……んっ」

 気がつけば、修太郎さんは私のあごを大きな手でギュッと掴んでいらして、口づけもどんどん角度が深くなっていて。
 その間にも、秘所に伸びた指は絶え間なく奥の方を目指してグングン中へ押し入ってきます。

 私はそれが痛くて、中の違和感から逃れるように腰をひきましたが、すぐ背後に彼がいらして逃げ場がなくて。
 後ろに修太郎さんのが当たっているのも気になって、思わず腰が引けてしまいます。
 そうこうしているうちにほんの少しずつ痛みがしびれに変わり、徐々に違和感にも慣れてきました。それに伴って、修太郎さんの指から伝わる刺激に呼応するように、中から透明なぬめりがあふれてきます。

 私が口づけの合間に吐き出すように熱い吐息を漏らしたのを確認なさった修太郎さんは、
「指、増やしますね……」
 言って、トロトロと流れ出てくるものを私の入り口と、ご自身の指に満遍まんべんなく塗り込み、まとわせてから、言葉の通り、もう一本、差し込む指を増やしていらっしゃいました。

「ひ、……あ、んんっ」
 中指だけの時と違って、人差し指も加えられると、圧迫感がいやおうでも増してきて。

 私は苦しさに眉根を寄せました。

 でも、私の感覚とは裏腹に、下からは止めなく蜜がこぼれて、修太郎さんの手をしとどに濡らしています。

「……っ、日織、……そろそろ、試してみても、構いませんか?」
 切ない声で、修太郎さんがそう仰った時、私は結構いっぱいいっぱいで、彼が何を試そうとなさっていらっしゃるのか、実のところよく分かっていませんでした。
 でも、修太郎さんの色っぽいお声に、思わず「は、い」とお答えしてしまっていて。

 それと同時に、私の中から修太郎さんの指が抜き取られました。私はそのことにホッと胸を撫で下ろして、身体から力を抜くと、乱れた呼吸を一生懸命整えます。
 背後で、カサカサという音がして、修太郎さんが何かをなさっておられる気配がしますが、頭がぼんやりしていて振り返る気力がありません。

 そんな私を、修太郎さんが再度背後からギュッと抱きしめていらっしゃると、いつの間にか位置をずらされてベッドに押し倒されていました。


「修、太郎さん……?」
 またしても彼と向き合う格好で組み敷かれた形になって、私はぼんやりと修太郎さんを見上げました。それで気がつきました。いつの間にか修太郎さんも下着を脱いで裸になっていらっしゃいます。
 予期せず、修太郎さんの猛々しい屹立をのあたりにした私は、彼が避妊具をつけておられるのに気がついて、それが意味するところを考えて――。
 恥ずかしさに、思わずギュッと目をつぶってしまいました。
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