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■ 彼女の気持ちと僕の不安■オマケ的短編⑤
隠し事が下手なキミ1
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程よい疲れと幸福感を身に纏ったまま、僕たちは二人でお風呂に入った。
お湯を気持ちいいくらいにはじく、健康的で肌理細かい葵咲ちゃんの色白の肌を、ボディーソープのふわふわの泡で包み込むようにして洗ってあげたら、彼女は僕にも同じようにしてくれて――。
当然、「じゃあ」と大人しく洗いっこするだけで終わるわけもなく。
でも、あいにくスキンは持ち込んでいなかったので、挿入はなしで、お互いに泡だらけで触りっこして、達かせるだけに留めておいた。
僕には最近、葵咲ちゃんのお尻のほうも征服したいという欲求があって……洗いながらどさくさに紛れて後ろの方を触ったら、怒られてしまった。でも、いつか必ず、と思っているのは葵咲ちゃんには内緒。
実際そちらも開発できたなら……もう少し色々幅が広がると思うんだけどな、とか考えてしまう程度には、僕は彼女の全てを僕のものにしたいと思っている。
「理人は先に上がっててっ!」
ちょっとプンスカしたままの葵咲ちゃんに、バスルームから追い出されてしまった。
僕はタオルドライした身体に、ホテル備え付けのバスローブを羽織ると、ふと思い立って部屋の入り口へ足を向ける。
さっき脱ぎ散らかしたままになっていた二人のコートを拾い上げると、軽くバサバサと叩いてハンガーに掛けてから、入り口横のポールタイプのハンガーラックに吊るす。
僕の上着はともかく、葵咲ちゃんの純白のコートがしわになったり汚れてしまったりしていなくて本当によかった。
葵咲ちゃんのコートの片腕を持ち上げて、鼻に近づけると、
(いい匂い)
コートからは、大好きな葵咲ちゃんの香りがした。
「理人?」
バスルームのドアが開いた気配がして、ふんわりと石鹸の香りが漂ってくる。
「んー?」
僕は慌てて葵咲ちゃんのコートから手を離すと、バスルームのほうへ戻った。
いつもなら、ちゃんと髪をドライヤーでしっかり乾かしてからでないと出てこないはずの葵咲ちゃんが、珍しく濡れ髪のまま、脱衣所から顔をのぞかせている。
「あ、あの……理人、冷蔵庫、開けたり……してない、よね?」
僕の気配が脱衣所から消えたから、葵咲ちゃんは少し不安になったみたいだ。
ゆらゆらと揺れる大きな瞳で、窺うように僕を見上げてくる。
上気した頬と、髪からポタポタと雫が滴る様が、なんだか艶かしいな、と思ってしまった。
(あー、本当、何回抱いても抱き足りないと思ってしまう!)
さすがに、せっかく身体を綺麗にしたばかりの葵咲ちゃんをまた汚すのは気が引けて、僕は彼女からさりげなく視線を逸らす。
「いや、コート、脱いだままだったなって思って、それを吊るしに行ってただけだよ。――葵咲、喉乾いたの?」
冷蔵庫から何か飲み物を持ってこようか?と続けたら、慌てたように「ダメ!」と言われてしまった。
お湯を気持ちいいくらいにはじく、健康的で肌理細かい葵咲ちゃんの色白の肌を、ボディーソープのふわふわの泡で包み込むようにして洗ってあげたら、彼女は僕にも同じようにしてくれて――。
当然、「じゃあ」と大人しく洗いっこするだけで終わるわけもなく。
でも、あいにくスキンは持ち込んでいなかったので、挿入はなしで、お互いに泡だらけで触りっこして、達かせるだけに留めておいた。
僕には最近、葵咲ちゃんのお尻のほうも征服したいという欲求があって……洗いながらどさくさに紛れて後ろの方を触ったら、怒られてしまった。でも、いつか必ず、と思っているのは葵咲ちゃんには内緒。
実際そちらも開発できたなら……もう少し色々幅が広がると思うんだけどな、とか考えてしまう程度には、僕は彼女の全てを僕のものにしたいと思っている。
「理人は先に上がっててっ!」
ちょっとプンスカしたままの葵咲ちゃんに、バスルームから追い出されてしまった。
僕はタオルドライした身体に、ホテル備え付けのバスローブを羽織ると、ふと思い立って部屋の入り口へ足を向ける。
さっき脱ぎ散らかしたままになっていた二人のコートを拾い上げると、軽くバサバサと叩いてハンガーに掛けてから、入り口横のポールタイプのハンガーラックに吊るす。
僕の上着はともかく、葵咲ちゃんの純白のコートがしわになったり汚れてしまったりしていなくて本当によかった。
葵咲ちゃんのコートの片腕を持ち上げて、鼻に近づけると、
(いい匂い)
コートからは、大好きな葵咲ちゃんの香りがした。
「理人?」
バスルームのドアが開いた気配がして、ふんわりと石鹸の香りが漂ってくる。
「んー?」
僕は慌てて葵咲ちゃんのコートから手を離すと、バスルームのほうへ戻った。
いつもなら、ちゃんと髪をドライヤーでしっかり乾かしてからでないと出てこないはずの葵咲ちゃんが、珍しく濡れ髪のまま、脱衣所から顔をのぞかせている。
「あ、あの……理人、冷蔵庫、開けたり……してない、よね?」
僕の気配が脱衣所から消えたから、葵咲ちゃんは少し不安になったみたいだ。
ゆらゆらと揺れる大きな瞳で、窺うように僕を見上げてくる。
上気した頬と、髪からポタポタと雫が滴る様が、なんだか艶かしいな、と思ってしまった。
(あー、本当、何回抱いても抱き足りないと思ってしまう!)
さすがに、せっかく身体を綺麗にしたばかりの葵咲ちゃんをまた汚すのは気が引けて、僕は彼女からさりげなく視線を逸らす。
「いや、コート、脱いだままだったなって思って、それを吊るしに行ってただけだよ。――葵咲、喉乾いたの?」
冷蔵庫から何か飲み物を持ってこようか?と続けたら、慌てたように「ダメ!」と言われてしまった。
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