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■僕惚れ③『家族が増えました』
家族の一員だから2
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理人が半日ちょいの仕事を終えて家に帰ると、葵咲が既に帰宅していて、夕飯の支度などを整えてくれていた。
「ただいま、葵咲」
理人は言いながら葵咲に近付くと、優しく抱きしめて、柔らかな唇にそっと口付けを落とす。
「――お帰りなさい、理人」
唇を離すと、照れたように理人を見つめながら笑顔で答えてくれる葵咲が可愛くて、理人はもう一度、キスをしたくて堪らなくなる。でも、今度は少し自粛して、唇ではなく頬にキスをした。
「体調、どんな?」
昨夜させてしまった無理が、葵咲の身体にまだ残っていやしないだろうか。そんな不安が抜け切らない様子で問いかける理人に、葵咲がフルフルと首を振る。
「もう大丈夫よ」
今日一日問題なく講義を受けられたのだからそんなに気にすることないのに、と理人の手をギュッと握ってくれる葵咲に、理人は心臓がバクバクしてしまう。
(僕の彼女は何て可愛いんだろうねっ!?)
余りに可愛くて、また抱きたくなってしまう。今日はゆっくり寝かせてあげたいと、心の底から思っているので、なるべく挑発しないで欲しい。でも、可愛い姿も見たいと思ってしまうので、結構ジレンマだったりもして。
理人は葵咲の頭をぽんぽんと優しく撫でると、「良かった」とつぶやいて、意図して彼女からほんの少し距離をあける。
「そうそう。今日ね、キミを送ったあとにセレを病院に連れて行ってきたよ」
何でもないことのように話題を変えると、病院であったことを葵咲に話す。話しながらセレはどこだろう?と思ったら、どうもリビングにはいなくて。
「葵咲、セレは?」
聞けば、困ったような顔をして寝室のほうを指差す。葵咲の視線を追って寝室のほうを見ると、扉にほんの少し隙間が開いていて。
「え? あっち?」
再度確認のために問いかけると、葵咲が困惑した様子で小さくうなずく。
「あのっ、寝室はダメかな?って思ったんだけど……あんまりにも入りたそうにするから……。ご、ごめんなさい」
葵咲が謝るのへ、「いや、別にいいんだけどね」と言いながらそちらへ足を向ける。
セレも家族なのだから、家の中、どこへ行こうが構わないと思っている。それに。
セレが寝室で寝てくれているならば、今夜は葵咲ちゃんに酷いことをしないで済むかな、とか思ってしまったのも事実で。
さすがの理人も、セレの前で葵咲を抱けるほど図太くない。……というか。
(セレにも葵咲ちゃんの裸見せたくないし!)
というのが本音。
「ただいま、葵咲」
理人は言いながら葵咲に近付くと、優しく抱きしめて、柔らかな唇にそっと口付けを落とす。
「――お帰りなさい、理人」
唇を離すと、照れたように理人を見つめながら笑顔で答えてくれる葵咲が可愛くて、理人はもう一度、キスをしたくて堪らなくなる。でも、今度は少し自粛して、唇ではなく頬にキスをした。
「体調、どんな?」
昨夜させてしまった無理が、葵咲の身体にまだ残っていやしないだろうか。そんな不安が抜け切らない様子で問いかける理人に、葵咲がフルフルと首を振る。
「もう大丈夫よ」
今日一日問題なく講義を受けられたのだからそんなに気にすることないのに、と理人の手をギュッと握ってくれる葵咲に、理人は心臓がバクバクしてしまう。
(僕の彼女は何て可愛いんだろうねっ!?)
余りに可愛くて、また抱きたくなってしまう。今日はゆっくり寝かせてあげたいと、心の底から思っているので、なるべく挑発しないで欲しい。でも、可愛い姿も見たいと思ってしまうので、結構ジレンマだったりもして。
理人は葵咲の頭をぽんぽんと優しく撫でると、「良かった」とつぶやいて、意図して彼女からほんの少し距離をあける。
「そうそう。今日ね、キミを送ったあとにセレを病院に連れて行ってきたよ」
何でもないことのように話題を変えると、病院であったことを葵咲に話す。話しながらセレはどこだろう?と思ったら、どうもリビングにはいなくて。
「葵咲、セレは?」
聞けば、困ったような顔をして寝室のほうを指差す。葵咲の視線を追って寝室のほうを見ると、扉にほんの少し隙間が開いていて。
「え? あっち?」
再度確認のために問いかけると、葵咲が困惑した様子で小さくうなずく。
「あのっ、寝室はダメかな?って思ったんだけど……あんまりにも入りたそうにするから……。ご、ごめんなさい」
葵咲が謝るのへ、「いや、別にいいんだけどね」と言いながらそちらへ足を向ける。
セレも家族なのだから、家の中、どこへ行こうが構わないと思っている。それに。
セレが寝室で寝てくれているならば、今夜は葵咲ちゃんに酷いことをしないで済むかな、とか思ってしまったのも事実で。
さすがの理人も、セレの前で葵咲を抱けるほど図太くない。……というか。
(セレにも葵咲ちゃんの裸見せたくないし!)
というのが本音。
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