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■僕惚れ③『家族が増えました』
*許せない6
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理人は葵咲にキスを続けながら、そっと彼女の身体をベッドの上に押し倒した。
決して彼女を傷つけないよう、ちゃんと抱きかかえるようにしながらそっと。
そうして葵咲をベッドに横たえ終えると、口付けを徐々に唇から下へと下ろしていった。
当然、言うまでもなく一番最初に目指すのは――。
葵咲の腕を恋人つなぎの要領で絡めとると、首筋から肩口、そこから上腕へと痕跡を残しながら指先に向かって降っていく。
さすがにあまり首筋に近いところは服から覗いてしまっては葵咲が可哀想なので、グッと自粛して吸い付くのをやめておいた。
でも、肩のところまで降りてきたら話は別だ。
わざと中途半端にズラして押しつぶされた胸の、いつもとは少し違う手触りをたのしみながら、常より多めにキスマークを残していく。
左肩だけで四つ。
理人が少し強めに吸い上げるたびに、葵咲が痛みのためかわずか眉根を寄せるのが可愛くて堪らない。
理人は葵咲の白い肌のあちこちに赤い花弁を散らして行きながら、視線だけは葵咲の顔から外さなかった。
特に例の場所――。
山端逸樹がつけた二の腕の鬱血した部位には、念入りに上書きを施さねば。
わざと葵咲に見えるように彼女の腕を中空に引き上げて葵咲の視線がそこへ注がれたのを確認してから、他所よりも幾分強めに吸ってくっきりと痣を残した。
「――あっ、りひ、とっ」
少し強く吸い付きすぎたかもしれない。
葵咲が初めて吐息だけではない声をその口の端に登らせて、理人は慌てて唇を離した。
「ごめん、強くしすぎたね」
言って葵咲の頭を優しく撫でると、意外にも彼女はふるふると首を横に振る。
「葵咲?」
その仕草にどういう意味だろう?と理人が葵咲を見つめたら、葵咲は今たくさん痣をつけられたばかりの腕を、理人の前に差し伸べてきた。
「もっと……、理人の印で私をいっぱいに……して?」
ややして、熱っぽく潤んだ瞳でそう懇願された理人は、危うく彼女のその声だけで達きそうになってしまった。咄嗟に、ギュッと唇を噛み締めて、突き上げるように込み上げてきた快感を逃すと、大きく息を吐いて葵咲から一旦離れる。
「……理、人?」
そんな理人を、葵咲が不安そうな声を出して下から見上げてきて。
「ちょっと待って、葵咲。それ、反則だって……」
ほぉっと溜息をつくように昂る熱を再度吐息に乗せて開放すると、理人は改めて葵咲を見下ろした。
「なんでそこで僕を煽ってくるかな」
理人は片腕で葵咲の両腕を一纏めにして彼女の頭上に縫い止めると、少し乱暴に押さえつける。
「せっかく優しく抱こうと思ってるのに」
そこで葵咲に口付けてから、耳許でいつもより少し低音でささやいた。
「それとも何? ――葵咲はひどくされるのが好きなの?」
決して彼女を傷つけないよう、ちゃんと抱きかかえるようにしながらそっと。
そうして葵咲をベッドに横たえ終えると、口付けを徐々に唇から下へと下ろしていった。
当然、言うまでもなく一番最初に目指すのは――。
葵咲の腕を恋人つなぎの要領で絡めとると、首筋から肩口、そこから上腕へと痕跡を残しながら指先に向かって降っていく。
さすがにあまり首筋に近いところは服から覗いてしまっては葵咲が可哀想なので、グッと自粛して吸い付くのをやめておいた。
でも、肩のところまで降りてきたら話は別だ。
わざと中途半端にズラして押しつぶされた胸の、いつもとは少し違う手触りをたのしみながら、常より多めにキスマークを残していく。
左肩だけで四つ。
理人が少し強めに吸い上げるたびに、葵咲が痛みのためかわずか眉根を寄せるのが可愛くて堪らない。
理人は葵咲の白い肌のあちこちに赤い花弁を散らして行きながら、視線だけは葵咲の顔から外さなかった。
特に例の場所――。
山端逸樹がつけた二の腕の鬱血した部位には、念入りに上書きを施さねば。
わざと葵咲に見えるように彼女の腕を中空に引き上げて葵咲の視線がそこへ注がれたのを確認してから、他所よりも幾分強めに吸ってくっきりと痣を残した。
「――あっ、りひ、とっ」
少し強く吸い付きすぎたかもしれない。
葵咲が初めて吐息だけではない声をその口の端に登らせて、理人は慌てて唇を離した。
「ごめん、強くしすぎたね」
言って葵咲の頭を優しく撫でると、意外にも彼女はふるふると首を横に振る。
「葵咲?」
その仕草にどういう意味だろう?と理人が葵咲を見つめたら、葵咲は今たくさん痣をつけられたばかりの腕を、理人の前に差し伸べてきた。
「もっと……、理人の印で私をいっぱいに……して?」
ややして、熱っぽく潤んだ瞳でそう懇願された理人は、危うく彼女のその声だけで達きそうになってしまった。咄嗟に、ギュッと唇を噛み締めて、突き上げるように込み上げてきた快感を逃すと、大きく息を吐いて葵咲から一旦離れる。
「……理、人?」
そんな理人を、葵咲が不安そうな声を出して下から見上げてきて。
「ちょっと待って、葵咲。それ、反則だって……」
ほぉっと溜息をつくように昂る熱を再度吐息に乗せて開放すると、理人は改めて葵咲を見下ろした。
「なんでそこで僕を煽ってくるかな」
理人は片腕で葵咲の両腕を一纏めにして彼女の頭上に縫い止めると、少し乱暴に押さえつける。
「せっかく優しく抱こうと思ってるのに」
そこで葵咲に口付けてから、耳許でいつもより少し低音でささやいた。
「それとも何? ――葵咲はひどくされるのが好きなの?」
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