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■僕惚れ②『温泉へ行こう!』
湯けむりのなか1
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「葵咲、おいで」
理人に手を引かれるまま、私は部屋の奥に入る。
「また汚れたら大変だし、脱いじゃおうね」
お風呂場に続くガラス戸の前で、理人に正面からギュッと抱きしめられて、耳元でそう声をかけられる。
私は彼の腕の中で小さく頷いた。
理人の手が、私のワンピースの前開きのボタンに伸びる。
ひとつひとつボタンを外されるたびに、秘密を暴かれるような恥ずかしくて堪らない気持ちと、彼にもっと触れて欲しいという気持ちが混ざり合う。
まだ殆どどこにも触れられていないというのに……私の身体は熱っぽく火照り始めた。
理人の指が襟元を開けていくその感触だけで、心臓がドキドキして切ないくらい苦しくなる。
理人は私のワンピースのボタンをウエストの辺りまで外すと、背中で結ばれているリボンを解いた。
そうして首筋、鎖骨、肩、と唇を寄せながら、肩にかかる生地を少しずつ寛げていく。……と、乾いた衣擦れの音を立てて、ワンピースが私の足元でドレープを作る。
私は、胸元に花柄のレースがあしらわれたスリップと、上下おそろいの下着のみになる。
今まで何度もその中まで見られているはずなのに、恥ずかしくて堪らなくなって、自然と身体に力が入ってしまう。
「ごめん。葵咲だけ脱がせたら恥ずかしいよね」
真っ赤になって俯いた私のあごを片手ですくい上げると、理人がそう言って微笑んだ。
「ねぇ葵咲。今度はキミが僕の服を脱がせてくれないかな?」
次いで私の耳に唇を近づけると、そう言ってきて――。
(私が、理人の服を……脱がせる?)
考えただけでドキドキと心臓がうるさいくらいに飛び跳ねた。
どうしたらいいのか分からなくて、救いを求めるように彼を見つめる。
「ほら、裾に手をかけて上に上げていくだけだよ」
私の手を取って、自分が着ているサマーニットの裾に導く。
私は促されるままにおずおずと彼の服をまくり始める。
手が、理人の引き締まった腹筋に触れて、自分とは違うその感触に、彼は男なんだと改めて実感させられる。
何だかすごく照れ臭い。
途中まで彼の服をまくったところで、どうあっても身長差がありすぎて、脱がせるのは無理だと訴えようとしたら、理人が私の前にひざ立ちになった。
「これで、やりやすい?」
私の顔を下から見上げるようにしながら、問いかける。
私は、彼から見上げられることにどうしても慣れていないから、物凄く緊張してしまう。
それで、彼の視線を遮断するように、服を持ち上げた。理人はその動きに、バンザイをして脱がしやすいようにしてくれる。
だからかな。案外簡単に彼の上半身を裸にすることが出来てしまった。
理人に手を引かれるまま、私は部屋の奥に入る。
「また汚れたら大変だし、脱いじゃおうね」
お風呂場に続くガラス戸の前で、理人に正面からギュッと抱きしめられて、耳元でそう声をかけられる。
私は彼の腕の中で小さく頷いた。
理人の手が、私のワンピースの前開きのボタンに伸びる。
ひとつひとつボタンを外されるたびに、秘密を暴かれるような恥ずかしくて堪らない気持ちと、彼にもっと触れて欲しいという気持ちが混ざり合う。
まだ殆どどこにも触れられていないというのに……私の身体は熱っぽく火照り始めた。
理人の指が襟元を開けていくその感触だけで、心臓がドキドキして切ないくらい苦しくなる。
理人は私のワンピースのボタンをウエストの辺りまで外すと、背中で結ばれているリボンを解いた。
そうして首筋、鎖骨、肩、と唇を寄せながら、肩にかかる生地を少しずつ寛げていく。……と、乾いた衣擦れの音を立てて、ワンピースが私の足元でドレープを作る。
私は、胸元に花柄のレースがあしらわれたスリップと、上下おそろいの下着のみになる。
今まで何度もその中まで見られているはずなのに、恥ずかしくて堪らなくなって、自然と身体に力が入ってしまう。
「ごめん。葵咲だけ脱がせたら恥ずかしいよね」
真っ赤になって俯いた私のあごを片手ですくい上げると、理人がそう言って微笑んだ。
「ねぇ葵咲。今度はキミが僕の服を脱がせてくれないかな?」
次いで私の耳に唇を近づけると、そう言ってきて――。
(私が、理人の服を……脱がせる?)
考えただけでドキドキと心臓がうるさいくらいに飛び跳ねた。
どうしたらいいのか分からなくて、救いを求めるように彼を見つめる。
「ほら、裾に手をかけて上に上げていくだけだよ」
私の手を取って、自分が着ているサマーニットの裾に導く。
私は促されるままにおずおずと彼の服をまくり始める。
手が、理人の引き締まった腹筋に触れて、自分とは違うその感触に、彼は男なんだと改めて実感させられる。
何だかすごく照れ臭い。
途中まで彼の服をまくったところで、どうあっても身長差がありすぎて、脱がせるのは無理だと訴えようとしたら、理人が私の前にひざ立ちになった。
「これで、やりやすい?」
私の顔を下から見上げるようにしながら、問いかける。
私は、彼から見上げられることにどうしても慣れていないから、物凄く緊張してしまう。
それで、彼の視線を遮断するように、服を持ち上げた。理人はその動きに、バンザイをして脱がしやすいようにしてくれる。
だからかな。案外簡単に彼の上半身を裸にすることが出来てしまった。
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