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■僕惚れ②『温泉へ行こう!』
葵咲ばかり1
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全て終わった後で、私は着替えを余儀なくされた。
(あれだけ色々しちゃったら……無理もないよね)
思い出しただけで、顔から火が出そうになる。
(私、一人ではイヤとか……一緒にがイイ、とか言っちゃった気が……)
は、恥ずかしすぎる……!
ショーツなんて、そりゃあもう悲惨なことになっていたし、理人は気をつけたつもりだったみたいだけど……スカートにも……その、べっとりと……。
何が、とは敢えて言わない。と言うか言えないっ。
さすがに、どこかで洗濯したいな……。
一度熱を吐き出したからか……、はたまた私が彼の求めに全て応じたからか、理人は随分冷静になっていた。
「本ッ当、ごめんっ……!」
そうしてことを終えた後、私の状態に気がついてただひたすらに謝ってくれて。
その上で「とりあえず着替えて!」と車に押し込まれた。
新幹線を降りてからこっち、一連のことを思うとそんな理人の変化に少しホッとする。
情事のとき、ないと言っていた避妊具だって、理人の荷物の中にはちゃんと入っていたことも分かった。それも、割と取り出しやすいところに。それを彼が持って出てくれていたらスカートくらいは無事だったかもしれなかったのに。
(いくら何でも焦りすぎでしょ、理人のバカ……)
とか色々考えてから、自分の思考の臆面のなさに驚いた。
(外で、しちゃったから……?)
何だかリミッターが解除されたみたいに、さっきから随分大胆なことを思ってしまっている。
(ヤダ……)
そのことに気がついたら、途端に恥ずかしくなってきて、私は自分の両頬をぺちぺち叩いた。
エアコンを全開にした車の後部シートに隠れて、新しい下着と、ワンピースに着替えながら、車外で待つ理人をふと見やる。
(理人は、汚れてないのかな……)
ズボンくらいは履き替えたほうがいいんじゃないのかな。
自分が身支度を整えたら、理人のことが気になって仕方なくなる。
私はさっきまで、白のシンプルなブラウスに、白地にモノトーンの花柄模様が入ったマキシスカートを身に着けていた。
着替えを済ませて車外に出てきた今は、黒地に白い花弁の小柄なマーガレットが一面にちりばめられたワンピース。
どちらも黒いサンダルにあわせられるコーディネートを、と思って選んだ服だけど、見た目の印象はがらりと変わったはずだ。
車から降りてきた私の装いを見た理人が、一瞬目を見開いて、ほうっとため息をつくように「可愛い……」と言ってくれた。
理人との旅行のために選んだ服。
それを彼に認めてもらえたのが凄く嬉しくて、同時に何だかとても照れてしまった。
照れくささを誤魔化すために、「理人は……着替えなくても大丈夫?」と聞いた。
その言葉に、私をまぶしそうに見つめていた理人が、にこりと微笑む。
「僕は大丈夫」
そう答えてから、私が服を全部着替える羽目になってしまったことに気がついて、「本当、僕だけ平気で申し訳ない……」と付け足した。
さっきまで着ていたブラウスも、マキシ丈のプリーツスカートも……果ては下着も……私の服は何一つそのまま纏い続けることは出来ない状態だったのを思うと……何だか私ばかりが感じさせられたみたいで、恥ずかしい。
(あ、でもスカートは私のせいじゃ……)
そこで、私の足の間でドクドクと雄雄しく脈打っていた彼の感触を思い出して、赤面する。
「葵咲?」
急に耳まで真っ赤にしてうつむいてしまった私に、理人が心配そうな顔を向けた。
「車の中、やっぱり暑かった? 熱中症とかじゃない? 気分平気?」
まさか私がさっきまでの恥ずかしいあれこれを思い出して赤面しているなんて思いもしないのか、理人が気遣わしげな顔をする。
そんな彼に首を振ってそうじゃない、と意思表示したら、ギュッと抱きしめられた。
「……理人?」
「葵咲、本当に有難う」
いきなりお礼を言われてきょとん……として彼を見上げたら、理人まで真っ赤な顔になっていて。
「え……?」
思わずつぶやくと、「まさか、君が……あんなこと、許してくれるとは思わなかったんだ」とボソリとつぶやく。
(あれだけ色々しちゃったら……無理もないよね)
思い出しただけで、顔から火が出そうになる。
(私、一人ではイヤとか……一緒にがイイ、とか言っちゃった気が……)
は、恥ずかしすぎる……!
ショーツなんて、そりゃあもう悲惨なことになっていたし、理人は気をつけたつもりだったみたいだけど……スカートにも……その、べっとりと……。
何が、とは敢えて言わない。と言うか言えないっ。
さすがに、どこかで洗濯したいな……。
一度熱を吐き出したからか……、はたまた私が彼の求めに全て応じたからか、理人は随分冷静になっていた。
「本ッ当、ごめんっ……!」
そうしてことを終えた後、私の状態に気がついてただひたすらに謝ってくれて。
その上で「とりあえず着替えて!」と車に押し込まれた。
新幹線を降りてからこっち、一連のことを思うとそんな理人の変化に少しホッとする。
情事のとき、ないと言っていた避妊具だって、理人の荷物の中にはちゃんと入っていたことも分かった。それも、割と取り出しやすいところに。それを彼が持って出てくれていたらスカートくらいは無事だったかもしれなかったのに。
(いくら何でも焦りすぎでしょ、理人のバカ……)
とか色々考えてから、自分の思考の臆面のなさに驚いた。
(外で、しちゃったから……?)
何だかリミッターが解除されたみたいに、さっきから随分大胆なことを思ってしまっている。
(ヤダ……)
そのことに気がついたら、途端に恥ずかしくなってきて、私は自分の両頬をぺちぺち叩いた。
エアコンを全開にした車の後部シートに隠れて、新しい下着と、ワンピースに着替えながら、車外で待つ理人をふと見やる。
(理人は、汚れてないのかな……)
ズボンくらいは履き替えたほうがいいんじゃないのかな。
自分が身支度を整えたら、理人のことが気になって仕方なくなる。
私はさっきまで、白のシンプルなブラウスに、白地にモノトーンの花柄模様が入ったマキシスカートを身に着けていた。
着替えを済ませて車外に出てきた今は、黒地に白い花弁の小柄なマーガレットが一面にちりばめられたワンピース。
どちらも黒いサンダルにあわせられるコーディネートを、と思って選んだ服だけど、見た目の印象はがらりと変わったはずだ。
車から降りてきた私の装いを見た理人が、一瞬目を見開いて、ほうっとため息をつくように「可愛い……」と言ってくれた。
理人との旅行のために選んだ服。
それを彼に認めてもらえたのが凄く嬉しくて、同時に何だかとても照れてしまった。
照れくささを誤魔化すために、「理人は……着替えなくても大丈夫?」と聞いた。
その言葉に、私をまぶしそうに見つめていた理人が、にこりと微笑む。
「僕は大丈夫」
そう答えてから、私が服を全部着替える羽目になってしまったことに気がついて、「本当、僕だけ平気で申し訳ない……」と付け足した。
さっきまで着ていたブラウスも、マキシ丈のプリーツスカートも……果ては下着も……私の服は何一つそのまま纏い続けることは出来ない状態だったのを思うと……何だか私ばかりが感じさせられたみたいで、恥ずかしい。
(あ、でもスカートは私のせいじゃ……)
そこで、私の足の間でドクドクと雄雄しく脈打っていた彼の感触を思い出して、赤面する。
「葵咲?」
急に耳まで真っ赤にしてうつむいてしまった私に、理人が心配そうな顔を向けた。
「車の中、やっぱり暑かった? 熱中症とかじゃない? 気分平気?」
まさか私がさっきまでの恥ずかしいあれこれを思い出して赤面しているなんて思いもしないのか、理人が気遣わしげな顔をする。
そんな彼に首を振ってそうじゃない、と意思表示したら、ギュッと抱きしめられた。
「……理人?」
「葵咲、本当に有難う」
いきなりお礼を言われてきょとん……として彼を見上げたら、理人まで真っ赤な顔になっていて。
「え……?」
思わずつぶやくと、「まさか、君が……あんなこと、許してくれるとは思わなかったんだ」とボソリとつぶやく。
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