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■あなたには言えない秘密の才能/オマケ的SS11
診断メーカー
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土曜の夜。
今日は俺の部屋に、音芽が泊まりに来ている。
お互いに好きだと確認出来たら……何て言うか歯止めがきかなくなって。
週末だから、というわけではなく、このところ基本的にどちらかの部屋に入り浸っている。
別々に住んでいるけれど、寝食はともにしている感じ。
ま、隣だしな。
行き来しやすいんだ、マジで。
とか、もっともらしい理由をつけてみたけれど、実際違う建物に住んでいたって、現状は変わらない、と言うことも分かっている。
ああ、認めるよ。
俺はいつでも音芽と一緒にいたいんだ。
***
「ね、温和。診断メーカーって知ってる?」
昼間に俺を放ったらかしにして、大学時代の友人たちとランチをして帰ってきた音芽が、そのメンバーの誰かから変な情報を仕入れて帰ってきたらしい。
――付き合い始めて間がないというのに俺を置き去りにするとか……いい根性してますね、音芽さん。
何度も口の端に出かかっては、そのたびに喉の奥でグッと押し留めて、何とか言わずにいる言葉。それがまたしても出てしまいそうになる。
それを抑えるように「興味ねぇよ」と努めて平坦に言い放つと、音芽が一瞬だけ悲しそうな顔をした。
「ね、温和。ひょっとして拗ねてるの?」
あなたを置いて出かけてしまったこと。
言われなくても言外にそう含まれていることは百も承知だ。
ああ、拗ねてるよ、って素直に言えたらどんなにか楽なんだがな。
音芽を何とか手中に収められた今も、俺は変わらず「ひねくれ虫」を腹の底に飼っている。
一生こいつとの縁は切れないかもしれないけど、少しずつでも本音を正直に出していけたなら、音芽はどんな反応をするんだろう?
俺の嫉妬まみれの独占欲を、丸ごと愛しいと思ってくれるだろうか。
今日は俺の部屋に、音芽が泊まりに来ている。
お互いに好きだと確認出来たら……何て言うか歯止めがきかなくなって。
週末だから、というわけではなく、このところ基本的にどちらかの部屋に入り浸っている。
別々に住んでいるけれど、寝食はともにしている感じ。
ま、隣だしな。
行き来しやすいんだ、マジで。
とか、もっともらしい理由をつけてみたけれど、実際違う建物に住んでいたって、現状は変わらない、と言うことも分かっている。
ああ、認めるよ。
俺はいつでも音芽と一緒にいたいんだ。
***
「ね、温和。診断メーカーって知ってる?」
昼間に俺を放ったらかしにして、大学時代の友人たちとランチをして帰ってきた音芽が、そのメンバーの誰かから変な情報を仕入れて帰ってきたらしい。
――付き合い始めて間がないというのに俺を置き去りにするとか……いい根性してますね、音芽さん。
何度も口の端に出かかっては、そのたびに喉の奥でグッと押し留めて、何とか言わずにいる言葉。それがまたしても出てしまいそうになる。
それを抑えるように「興味ねぇよ」と努めて平坦に言い放つと、音芽が一瞬だけ悲しそうな顔をした。
「ね、温和。ひょっとして拗ねてるの?」
あなたを置いて出かけてしまったこと。
言われなくても言外にそう含まれていることは百も承知だ。
ああ、拗ねてるよ、って素直に言えたらどんなにか楽なんだがな。
音芽を何とか手中に収められた今も、俺は変わらず「ひねくれ虫」を腹の底に飼っている。
一生こいつとの縁は切れないかもしれないけど、少しずつでも本音を正直に出していけたなら、音芽はどんな反応をするんだろう?
俺の嫉妬まみれの独占欲を、丸ごと愛しいと思ってくれるだろうか。
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