【完結】【R18】オトメは温和に愛されたい

鷹槻れん(鷹槻うなの)

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⑤ 思い切り啼かせても構わないだろう?〜『雨とピアノとハムスター』after〜

今日のルール3

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 俺は彼女から束の間距離を取ると、
音芽おとめ、こっち向け」
 言って音芽が振り向くのももどかしいように彼女の頬に手を添えてこちらを向かせると、むさぼるように唇を塞ぐ。

「も、挿入れる、な……?」

 音芽に声をかけて、薄い膜ラテックスで覆った自身を彼女の入り口にあてがう。
 グッと腰を進めると、音芽が小さく「んっ……」と喘いで背もたれにかけた手に力を込める。

 音芽の膣内なかに入るのも、結構回数を重ねたはずなんだが、いつ入れても凄く狭いと感じてしまう。
 そのくせうねるように熱く俺に絡みついてくる肉襞にくひだに、気を抜くとすぐに持っていかれそうになる。

 音芽の隘路あいろをこじ開けるように怒張したものをねじ込むたびに、音芽が苦しいみたいに小さく「んっ」と声を漏らすのが可愛くて。
 出し入れを続けるごとにその声が艶を帯びてヒートアップしてくるところも、たまらない。

「音芽っ、今日は……思い切り啼けよっ」

 屹立を音芽の中からギリギリまで引き抜いて、一気に最奥まで穿うがちながら、最愛の彼女にそう命令する。
「い、あっ……んっ!」

 ともするとすぐに声を抑えようとしてしまう音芽に、「今日の、ルール、……覚えてるよなっ?」と俺自身ヤバイくせに、強がって主導権を握って見せる。

 実際はそうやって気を張ってないと、音芽にすぐ精を吸い尽くされてしまいそうなぐらい気持ち良すぎて困る。

「はる、まさっ、お願……っ。……ゆっくりが、いい……の」

 音芽おとめがそんな俺の方を振り返りながら、熱に浮かされたように涙目で懇願してくる。

 その瞬間の高揚感!
 だってこれ、初めてじゃねぇか?
 音芽が俺の動きに注文つけてきたの。
 なんだ、これ。すげぇ興奮するんだけど!

「それって……じっくり……犯されてる感じ、味わいたいってこと?」

 俺は音芽をギュッと抱きしめると、音芽の耳元にそんな卑猥ひわいな言葉を吹き込んで、彼女の要望通り、ゆっくりと腰を動かす。

 口でぐらい強気な発言をしていないと、虚栄心を保てない程度には、俺は音芽にノックアウト寸前だ。

「音芽、愛して、る……っ」

 俺、情事の時以外にもちゃんとそういうこと、言えるように頑張るから。

 だからずっと、俺だけの彼女でいてくれ。

 そう願いながら、腕の中の音芽をギュッとキツく抱きしめると、俺は薄い膜越し、音芽を求めてやまない気持ちを愛の言葉と同時に吐き出した。

 頭の片隅で、籐椅子ラタンチェアどうやって綺麗にするかな、と思いながら……。


    END(2020/07/09~7/12)
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